テーマ:八日目の蝉

八日目の蝉 最終話

フェリー乗り場であの人は何かを叫んでた。 その言葉が思い出せない。 あの頃の私は小さかった。 ただ、あの日 あの人と別れてからのことは覚えている。 あの日、私は大人に囲まれて 実の両親の下に戻されていった。 私には妹がいた。 あの時の母の目は忘れられない。 柔らかいと思って触った時の動物の毛がゴ…
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八日目の蝉 第5話

薫は島言葉を話し黒く焼けて すっかり島の子供になっていた。 昨日は出来なかった事が 今日は出来るようになっている 嬉しい。 と同時に胸が痛くなった。 お母さんは薫を小学生にしてあげられるだろうか。 それまで一緒にいてあげられるだろうか。 それでも、 あなたのいる道と あなた…
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八日目の蝉 第4話

希和子は薫と共に久美の母親が住んでいる香川県小豆島に渡った。 久美のお母さんはお店をやっていて そこで働かせてもらえないかと頼んでみたが 今は人でが足りてるみたいで、そこで雇ってもらう事は出来なかった。 泊まるところと働くところ、探さないといけない そう思った矢先 見知らぬ男が自分に声をかけた。 …
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八日目の蝉 第3話

私は薫と三年間ここで過ごした。 薫が 初めて立ったのも 初めて歩いたのも 初めて喋ったのもここでした。 ここは逃げ場のない女達の駆け込み寺 施設で作ったパンを行商で売る事で生計を立てていた 後々批判を受けた組織でしたが お母さんはここで生きていくしかなかった みんな、何かしら事情を抱えて…
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八日目の蝉 第2話

1999年 希和子は刑務所内で「薫」に手紙を書いていた。 いつあなたに会えるのかわからない。 でも、あなたに手紙を書ける事が今の私を支えています。 迷いもありました。 あなたを警察に渡して 自首しようと思った事も。 でも、もうちょっと。 もうちょっと あなたともう少しだけ一緒にいたい。 …
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八日目の蝉 第1話

あの頃の私は秋山丈博と不倫していた。 そして、彼の子を身篭った。 彼は日頃から奥さんに私の事を話して 奥さんと別れて自分と一緒になりたいと言っていたのに 私の妊娠を知った彼はひどく狼狽し 私のおなかの子供を諦めるように言った。 あの頃の私は彼を失いたくなかった。 そして、自分の方が可愛かった。 …
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