篤姫 第27話 「徳川の妻」

「どちらにもつかぬですと?!」


篤姫の決断に幾島は驚く。


そこに公方様御付きの老女・滝山より

大奥の総意として
井伊直弼を大老とする嘆願書を幕府に提出すると。



ここで怒り狂う幾島(笑)

どー考えても
篤姫が水戸派である事を知った上での暴挙にしか
映らなかったんでしょうね。


瞬間湯沸し機のような幾島にたいして
あくまでも冷静に対処する滝山ですが
口では幾島に全く負けてないですからね。

それに格としても
幾島は大奥の主である篤姫付きの老女ですが
滝山はその主の夫である将軍様付きの老女なので

滝山の方が格が上ですからね。


ここで面白いのは

幾島にとっての主は薩摩の殿・斉彬様


14歳より大奥に入った
幾島にとっての主は徳川将軍家



二人が考える忠節の相手が
それぞれに異なるのですからね。


それでもどちらにもつかぬ篤姫。


今まで嘆願書を大奥から提出したという前例はない。

という事で自分は全く聞かなかった事にするから

己が心の赴くまま
そちはそちで好きにするがよい。




つまりはここで滝山が自分の許可を得ずとも
「大奥の総意」として嘆願書を提出しても
構わないって事ですからね。


更に幾島はブチキレです(笑)




その頃、朝廷が幕府の通商条約を認めなかった事実は薩摩にも届いた。

朝廷が幕府の言う事を聞かなかった事は未だかつてなかった事だと。

そうして下級藩士達はますます尊皇攘夷に傾倒していきます。




さて、今回のメインはもう家定でございます。


将軍家世継ぎに血気盛んな本寿院にたいして


母上、世継ぎの件は自分で決めます。
それは私の事にて心配及びませぬ。


そんな家定が別人のようになってしまった事に驚く本寿院にたいして

だとしたら母上のおかげにございまする。

母上が薩摩から元気な嫁をもらってきたからにございます。





その間にも家定の体を病魔が蝕んでいた。
それを必死で隠している姿が家定ファン(堺さんファン)にはたまらないんでしょうね。





そして斉彬は越前は福井藩主・松平慶永を
大老に推挙するように画策する訳です。


ここで大老候補が二人出てきた訳ですね。



御渡りの夜
篤姫は家定に尋ねる。


上様はいかがなさるおつもりですか?

そちなら何とする?

まずは―――――

「井伊と慶永、双方と会う。」
そうであろう。



はい。


わしと一緒に会うてくれぬか。

え?私が?

信じる者はそち以外にはおらぬ。
わしの補佐をしてくれぬか。



はい、やってみとうござりまする。






そうして家定夫妻は慶永と直弼
それぞれと面談する次第な訳ですね。


慶永の場合
家定の側に篤姫がいるって事で
自分が有利になったかもしれないって
ちょっと顔がほころんでいましたねぇ。


で、彼が考える政というのが
「烈公会議」
力の強い諸侯を日本国の政に加えるというもの

水戸の御老公のみならず薩摩の斉彬様もご賛同の考えらしいけど

まず、このネーミングからして大奥には間違いなく不評でしょうねぇ(苦笑)




直弼の場合
政は今までと同じように全て幕府が担当
それを外様風情が口を出すとは言語道断だと。

そして彼が政に求めているもの

それは強い幕府

諸侯を率い異国と対峙するためにも
そのために徳川将軍家を守り抜かなければならないと。



越前か彦根か


二人の意見を聞いて家定が下した答えは彦根。


彼が彦根を選んだ理由

徳川将軍家を守りたいがためじゃ。
越前の考えに従えば徳川家も大名家のひとつにすぎなくなる。

将軍家の誇りも格式も失ってな。
わしは将軍家を守り抜き守り立てる事を一理とした。

それともうひとつ。

初めて思うたのじゃ。

徳川将軍家を残したいと。

徳川将軍家を残せばそちも子孫を守ってやる事ができる。

わしの家族をな。




自分を薩摩の人間としてではなく
徳川の人間―――家族として見てくれた。


そこに篤姫は自分の過ちに気付いて
家定に会いに行く訳なんですが・・・ねぇ。


いくら大奥の主とはいえ
女人が大奥から出ることなど
まずあってはならない事ですからね。


だから幾島も滝山も必死に止めた訳ですし

家定に関しても
よくもまぁここまでやってきたもんじゃ。

といった訳ですね。


改めて篤姫は
徳川将軍家の人間として生きていく事
上様の御心に沿って生きていく事

それを誓ったって事なんでしょうね。




そしてもうひとつのポイントは

非情なる心。



天下のためには
誰かを斬り捨てる非情さが必要になる。

それが斉彬が下した決断に対する
大久保正助さんの思いですね。

それが分からない帯刀さんはおいといて(苦笑)


一方の江戸では

篤姫は幾島と共に過ごした6年という歳月があっても
たった2年足らずの夫の気持ちを優先して

幾島を斬り捨てる決断をする訳です。


まぁこの場合
私情を優先するために誰かを斬り捨てた訳なんですけど(; ̄∀ ̄)ゞ






薩摩では斉彬さんが
「わしはいい家臣に恵まれた。それだけで幸せであった。」
と言って死亡フラグが立っているように




家定にもその死亡フラグが立ち上がりました。




日に日に疲れが見える家定。


御労り下さりませ。

次の将軍の世継ぎを決めた。

はい。

紀州の慶福にする事に決めた。


・・・・・そうですか。


訳を知りとうはないのか?


私は上様に従うのみで


そんな御台はおもしろうない。


知りとうございまする。

上様は一橋様がお嫌いだからでございまするか。



いくらなんでもそれだけの事で決めたりはせぬ。
若いがゆえにじゃ。



・・・・・意味が分かりませぬ。


女子が政に口を出すなど考えてもなかった。

でも、そちを見て考え方が変わった。

そちの才識は目を見張るものがある。

その後見役としてそちの力が使えるであろう。

慶福を後見して補佐して欲しいのじゃ。

年長の慶喜だとそれは無理であろう。

あれは性格がひねくれておるでのぅ。



今の将軍はあなた様にございまする。
まだまだ先の事でございましょう。

それではまるであなた様が――――



その言葉を遮るように家定は篤姫の顔を見つめた。


そちのその顔をよう見ておきたいのじゃ。
忘れてしまわぬようにのぅ。



そのような不吉なお言葉は聞きとうございませぬ。


家定は背後から篤姫を抱き寄せる。


そちにひとつだけ聞いておきたい。


はい。


わしのような―――身体の弱い男の妻になった事、後悔はないか?


ございません。


誠にか。


上様は日本一の男にございまする。


日本一?


はい。
公方様だからではなく
私にとっての日本一です。

そのような方の妻になれた事、私は誇りに思いまする。




『生まれ変わることができたら鳥になりたい。』

前にそう言うた事があったな。

そちは自分のままがいいと言うた。

鳥などゴメンじゃ。
わしもわしでよかった。

そちに会えたからの。







どーにか間に合ったかなぁ。似てるかなぁ(; ̄∀ ̄)ゞ




私がそう申したのも同じ理由だからにございまする。



互いの心が通じ合う幸せな一時


しかし、まだこの時は知らなかった。
彼女に悲劇が訪れる事を―――――。









もう本当にいい光景って感じですね。

それにしても家定を演じる堺さんは
こんなにも陰というか幸が薄そうな役柄も似合うんでしょうかね。





ここで一番気になったポイントは

家定が井伊直弼を大老に推した理由。





徳川将軍家を残したい。

徳川将軍家を残せばそちも子孫を守ってやる事ができる。



この言葉ですね。


この夫が遺した言葉を篤姫は最後まで守り抜くということでしょう。




これから後の話

夫が亡くなった後
篤姫は実家がある薩摩に帰る事が出来たはずです。

けれど、それをせず最後まで大奥に残った。

最後まで徳川将軍家の人間として生きていった。

それから幕府が滅んだ後
徳川宗家を継いだ子(田安家からの養子)の養育に専念して
徳川宗家を守り続けたそうです。



それらの彼女の行動の源が
この家定の言葉にあったのではないか、と原作者は考えたのかもしれません。

とすれば、ここは絶対に外せない部分だったのでしょうね。





さて、次回はもう涙涙の物語になりそうです(T▽T)

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