わたしたちの教科書 第2話

公判真っ只中の珠子。
ふと彼女の脳裏によぎるのは新聞記事に載った娘の姿。


学校の会議では淡々と藍沢明日香の事故処理がなされていた。

加地先生は副校長に確認した。
あの荷物がどうなったのかを。

副校長はその件には触れず、こう言った。

この学校でイジメの報告が挙がった事は一度もありません。




私は藍沢明日香の母親だった。

昔、22の時に結婚してた事があるの。

夫には連れ子がいた。
その時の子が藍沢明日香だった。


血の繋がりのない娘。


あなたは何をしにきたの。


あんた、言ってたでしょ。
これは学校の問題だって。



実を言うと困ってるんです。
何かしてあげられる事があったのではないかって。

でも、実際どうすればいいのか分からない。


そんな気持ち直ぐに消えてなくなるわよ。

どんなに大切な人が死んだってお腹はすくし
仕事だってある。

どんなに大切な人が死んだって
いつかは忘れるのよ。

そしてふと思う時が来る。
その人の事を一度も思い出さなかった日が―――。



それが現実のものとなる。
本当に忘れてしまうんですね。

それがいい事なんでしょうか。
加地は迷った。


大城先生は断言する。

ええ、いい事です。
こういう事故で心に傷を残す生徒だっています。

でも、そうならなかったのは副校長をはじめ先生達のおかげです。



仕事に没頭する珠子。
そうする事で忘れたかった。


私さ、離婚暦ある。


この子は私の事を母親だと思ってなかったし
私はこの子の事を娘だとは思ってなかった。



藍沢明日香がつけていた小遣い帳。
―――タイヤキ。


生徒の指導記録。



珠子はふと何かに取り憑かれたかのようにあるものを探す。
それは幼き頃の藍沢明日香が書いた作文だった。


あの時の私は拒絶した。


その報いを今、彼女は受けていた。


加地先生を呼び出し、その後の現状を聞いてみた。

学校はあの事故といじめを分けて考えている。

それに加地先生の言動が以前の主張とは異なっている。

―――おかしい。


また、加地先生は生徒の指導記録を紛失してしまった事で気落ちしていた。


なんだ、簡単な事よ。


これは1本の木。
これを隠すには森。


森の中の1本の木をなくしてしまいました。
それを隠すには。


―――森を隠す。


容疑者Aは自分の書類の不備を隠すために書類そのものを隠した。


小さな罪を隠すために大きな罪を犯すものなの。


あの学校は今、異常事態なの。






そして加地先生は心当たりのある人物を尋ねた。
結局、いい回答は得られなかった。


あの学校のやってる事はね。
この事実を揉み消そうとしてるのよ。


積木珠子は断言した。


あなたがクチを出す権利があるんですか。


私がクチを出す権利はある。




あるのよ。

・・・あったのよ。

たった三ヶ月の母親だったけど。

養育の放棄をしていた。

それでもあの子は私を慕ってくれていた。


それから私は彼女を養護施設に入れた。


その時、あの子は笑ってたんだ。
珠子さんと旅行してるみたいだから。




馬鹿みたいでしょ。



珠子さんと同じ。
タイヤキはしっぽから食べるの。

同じだね。



彼女にはそれだけで嬉しかった。


明日香が手を振っていた。
私は何もしていないのに。
私はあの娘を捨てたのに。
なのに。


それから司法試験に受かる事だけを考えていた。

そうしてあの娘の事をすっかり忘れ去っていた。
なのに。



我慢せずに泣いた方がいいですよ。


―――私は最低よ。


あの娘は私を頼ってきたのに。




それは僕だって同じです。

僕は気付けなかった。

もしかしたら、あの子はいじめにあっていたのかもしれない。



それから加地先生の学校に裁判所から証拠保全の連絡を受けた。


そこに裁判官と共に姿を現したのは積木珠子だった。


私が泣かない理由。
それは明日香の涙には誰も気付いてくれなかったから。



珠子はあの時の加地先生の会話を録音していた。
そこには彼の推測とは言え、藍沢明日香がイジメにあってたのではないかという
考えがたしかに録音されていた。


―――どうして、そんな事を。


言ったでしょ。


神様はいい人を選んでご褒美を与えるわけではない。
神様は悪い人を選んで罰を与えるわけではない。



なるほどね。連れ子だったんですねぇ。
そういう展開で来るとは予想つかなかったなぁ。
完全に志田未来さんが出てたから、まずもって
積木と藍沢明日香は血の繋がった親子って先入観ができてたなぁ。



たった3ヶ月の関係だった母と娘。
たった数日の関係だった先生と生徒。



それでも、その繋がりだけで藍沢明日香に何が起こっていたのか
その真相を探ろうとする加地と積木。

ここに含みを持たせた演出だったんですね。



でも、二人の決定的な違いは
加地はどこまでも人を信用する性格に対して
積木は真相を探るためならどんな手段でもいとわないという事のようですね。

たとえ、加地の立場が不利になったとしても。


そういう意味で加地先生はちょっと甘過ぎますね。



今回、もうひとつ感じたのは加地先生を利用した八幡先生と積木珠子ですね。

優しい言葉を使って加地先生を利用する。


人の優しさにはウラがある。
そんなとこも見せているようです。





さて、大河ドラマに出ている人もいるので
その辺も交えて語るとすると


戦をする積木珠子。
彼女の手駒は今のとこ、加地先生。
・・・頼りないなぁ(; ̄∀ ̄)ゞ



でもって、彼女の婚約者である瀬里は積木の離婚暦を聞いて
ちょっと引いた感じがしますねぇ。


対する敵軍は
大河ドラマの戦国の世に翻弄される妻と違い完全に学校を掌握している副校長。
彼女の権威は絶大で先生達は彼女に逆らう事ができないようで。
しかも、彼女には軍師のような大城先生がいる訳で。

この時点で積木には不利な気がします(;・∀・)





ここからどうやって切り崩しを図るのかが面白いとこなんかもしれませんがねぇ。
・・・これってドラマだからいいんですけど
実際にこういう人しか周りにいなかったら絶対人間不信になりそうだな(; ̄∀ ̄)

"わたしたちの教科書 第2話" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント