ハゲタカ 第2話 「ゴールデン・パラシュート」

世の中には2つの悲劇がある。
金のない悲劇
そして

金のある悲劇―――。



世の中は金だ。
金が悲劇を生む。



西野昭吾が亡くなった。
抜け殻のようになった妻。


―――この家族をこんな風にしてしまったのは俺の責任だ。


本当に色々御世話になりました。
すいませんが、もう二度と顔を見せないでもらえますか。



自分は拒絶された。
彼の心に罪悪感が残る。



2000年8月。
株式会社 サンデートイズ70周年記念パーティー

沸き返るのはこの会社に君臨する女王。
この会社の発展をいつまでも続くと信じている。


ハゲタカが忍び寄っている事を知らずに。


木製の玩具で名を馳せて確固たる地位を築いてきた。

最近では海外からの企業により、その売上は落ちていた。
しかし、未だ開発力に定評がある企業である。


この企業のネックは全て経営陣にある。
社長である女王は会社を私物化している。

株は62%を社長が株主として持っている。
そのため、株を買い占めてもこの会社に力を発揮する事はできない。


債権を買い占める。

最大債権者となって最大株主としての発言力を持つ。
そうする事でこの会社にモノを言う事が出来る。

そうしてハゲタカはサンデートイズの債権を安く買い叩く。




その頃、三つ葉銀行はサンデートイズの経営を再建計画が持ち上がっていた。



サンデートイズの社員達は社長の家の庭の草刈り、草むしりをしていた。
まるで使用人のような扱い。
自宅は社宅扱い。
光熱費は全て会社に請求してる。

この会社は女王が私物化している。


理不尽という言葉が付き纏う。

草むしりは社員教育の一環。
社宅を自宅に使っているのは私がこの会社をいつも考えているから。

それなのにうちの債権をハゲタカ企業がメインバンクが何やってんの?!


あっけにとられる芝野を尻目にハゲタカが舞い降りる。


最大債権者としてモノを言うハゲタカ。

債権は全て放棄する。
その代わり、オーナー一族は経営から退いてもらう。

皆さんは働く事なくお金をもらって生活できるんです。


女王はハゲタカの提案を突っ撥ねる。


裏でこそこそとうちの債権を買い漁って。
汚らしい。

ハゲタカを蔑む女王。
しかし、女王は知らない。

ハゲタカに債権を買ってもらった銀行には
彼らに頭を下げる程、感謝していたという事を。





芝野の下に東洋テレビの取材にやってくる。

三島由香だ。

「はじめまして」

三島・・・彼はその名前から違和感はあるものの
7年前の記憶は直結していない。


三島は芝野にサンデートイズについてインタビューした。
そこから話題はホライズン社長・鷲津に移っていく。

鷲津が関わるとみんなが不幸になる。
今、彼はハゲタカと批判されているが
昔はどんな人でした?

昔の彼は情に厚い真っ直ぐな人でした。


今は―――――変わってしまった。



しかし、西乃屋さんのような事は二度とあってはならないと思います。



その頃、西野治はこの街を彷徨っていた。




芝野の結論―――
サンデートイズを再建するにはあの社長は切らなければならない。

しかし、三つ葉銀行とサンデートイズの付き合いは30年も続いている。
サンデートイズには三つ葉銀行の方々が何人も天下りしている現状。

そんな再建案、話にならないと上層部に一蹴される。



そうして三葉銀行がもたついてる間にハゲタカは牙を剥く。


債権差し押さえの申請書を携えて。

サンデートイズに揺さぶりをかける。



「あなたは何様のつもりですか?!」

借金にチンピラも国籍もない。

あるのはただの金だ。

借りたものは返す。

これは万国共通です。


御社に大事なのはイメージだ。




「会社は子供なのよ。物凄い愛情が詰まってるの。」


だったらあなたは子育てに失敗したのじゃないですか。


東洋テレビの三島がしつこくインタビューを求める。
鷲津は相手にしない。

7年前の自分から避けるかのように。

あの頃の自分はいい人だったのかもしれない。
しかし、今そんな自分は必要ない。

そうして机の引出しに三島の名刺を入れて彼はかつての自分を封印する。



その夜、メインバンク・三葉銀行より新しい提案があると電話がある。
そうしてサンデートイズ専務取締役であり女王の息子である伸彰氏を伴って。

なるべく穏便に済ませたい。

しかし、サンデートイズの再建報告は馬鹿にしてると言ってもよい内容だった。
あんた達はまともな神経をしてるんですか。


こんな提案でこの会社が再建するとお思いですか。
芝野は応えられない。
彼自身もそう思っていたからだ。



このままでは特別背任で訴えられる可能性がある。

そこで鷲津は伸彰にひとつの提案をした。

社長を解任させる。

そのために社長を裏切れ。


ゴールデン・パラシュート
企業買収・防衛手法には「ホワイトナイト」「ポイズン・ピル」と言った名がついていた。
ゴールデン・パラシュートもそのひとつで
敵対的買収の標的にされた会社の経営陣がその座を退く代わりに
多額の金を受け取る取り決めの事を言う。

危険な状態にある旅客機から金で作ったパラシュートを使って必死に逃げ延びる姿が由来となっているらしい。

現経営陣を裏切る代償に3億円を支払う提案する鷲津。
更には彼を社長にまでするという。

しかし、ゴールデンパラシュートは
自分だけ危険な状態の旅客機から逃げ出すような意味合いもある。
要は自分だけそこから逃げれば、後の旅客機はどうなってもいいという事だ。


いずれ鷲津は伸彰も何らかの形で解任するつもりだ。



あれがお前のやり方か。

私の目的は金。それだけです。


会社を安く買って高く売る。


あなたが言ったんじゃないですか。

7年前、泣いてる私にあなたが言った。
あまり自分を責めるな。
会社のためにやった事だ。
借りたものは返してもらえなきゃうちだって大変なんだ。
金がなければ倒産するしかない。



しょうがないだろ、日本は資本主義だから。

これが資本の論理だから。


忘れていたいた。
キレイ事言っても金がなくては始まらない。


三島の工場は一生懸命ねじを作っていた。
親会社の言われるままに機械を買って
その借金が返せずに社長は自殺した。


銀行は当たり前の事をした。



200万

たった200万が返せなかった親父さんが悪い。


キレイも汚いもない。
善意も悪意もない。


私を変えてくれたのはあなたですよ。芝野さん。



異論を挟む余地がなかった。



それから芝野は三島由香に教えてもらった治の居場所へ向かった。

彼は黙々と働いていた。




雨の日に傘をさして晴れの日に傘を取り上げる


それが銀行だって親父が言ってたな。


何の用。



―――何か力になれることがあったら言って下さい。



金、貸してよ。
300万貸してよ。


できないでしょ。何もできないでしょ。



―――その通りだった。
自分は何も言えなかった。言い返せなかった。


それから芝野は走り出した。
傘もささずに。



2週間後、サンデートイズの役員会議が行われた。

現経営陣を巻き込んで
代表取締役社長の解任を摂り図る。


その上で民事再生を図る。


三葉銀行のイメージが傷つく事もない。


そうして起こった女王の解任。



三葉に出し抜かれた。
この案件を画策したのはおそらく芝野―――――。


2週間前の伸彰との会合を逆に利用されてしまった。


このままでは済まさない―――。




今回も流石の一言です。

ハゲタカと蔑む人達がいる一方でハゲタカに感謝する人達がいる。

たった200万

このために人が死んでしまう。
そのために幸せな家族が壊れてしまう。

仕方がない。
それが日本の資本主義だから。



また、芝野は西乃屋にしてしまった事を悔いて
治に自分が何かしてあげる事ができないか苦悩したようですね。




まぁ自分が恵まれた状態にあるから
相手を労わる気持ちがあるのかもしれません。

自分に余裕がなければ芝野のような気持ちは生まれないのかもしれませんが。
結局、偽善にしか映らないですけどね。


それから芝野は鷲津と全面的に戦う事になるようですが
これから芝野は鷲津と戦うのではなく

7年前の自分によって作り上げた亡霊
もしくは
7年前の自分の亡霊と戦っているようです。


来週は三葉銀行が伸彰を全面的に押し立てて会社を再建するようですが
出し抜かれたホライズンも黙ってはないようで
今度はハゲタカと自分達を軽蔑していた女王を担ぎ出すようで。


主導権を巡ってホライズンと三葉銀行の戦いが始まる。

その戦いにサンデートイズの面々が翻弄されていく。

ここまで来るともう泥沼。



この争いの終わりはどのようなカタチ結末を迎えるのでしょうか。

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