14才の母 第7話

あれから3ヶ月。


安定期に入った。


私が手に入れたもの。

私の印鑑。
私の母子手帳。



その夜、満月がキレイだった。
あの時と同じようで。
智志も見てるのかな。この空を。



翌日、的場クリニックで開かれる母親学級に参加した。
一人一人自己紹介をしていく。
その度に聞こえる拍手の音。
「一ノ瀬未希です。皆さんよりちょっと若いですが、よろしくお願いします。」

空気が変わる。
みんな私をジッと見ている。


一人だけ拍手をしてくれた。
助産師の桃田先生だった。


それだけでうれしかった。


助産師さんにお礼を言った。
彼女は私に忠告してくれた。


「子供を育てるにはお金がいる。これだけはごまかしがきかないから。」


後で知った事なのだけど

彼女はとっても若い時に子供を生んだ。
育てられなくて子供を手放した。
もう母だと名乗る事はできない。

でも、恥ずかしくない生き方をしようと思って
この生き方を彼女は選んだ。

彼女は私にこう言ってくれた。
「何があっても子供は手放さないでね。」




誓約書と向かい合う二人の母。


誓約書にはこう書かれている。
「父親である認知を請求しなければ慰謝料を支払う。」



夫に支えられて専業主婦として二人の子供を育ててきた母。
シングルマザーとして子供を育ててきた母。

あなたは甘い。
世間の怖さを。お金の大切さを。


私だって生んではほしくなかった。



今でも生んでほしくない。
でも、娘はおなかの子に責任をとりたいという。
私達はただ娘を支えるしかない。



「未成年だから親がちゃんと道を考えてやらないと。」

「子供には自分の人生を決める力がある。親はただ信じるしかない。」


正論を語る母。
現実を語る母。


相容れない二人。


人並みの幸せ。
自分の子供を守るために。

二人の願いはそこだけは同じだった。



誓約書と向かい合う娘。


誓約書にはこう書かれている。
「父親である認知を請求しなければ慰謝料を支払う。」


認知とは。
お父さんに子供が自分の子である事を認める事。
子供が大きくなって自分の父親を知りたい場合は裁判をする事で
それが可能になるという。



・・・私、サインする。



お父さんがいないのは大変なのかもしれない。
でも、桐野くんはいい人だから。
桐野くんは真っ直ぐで心が強いから。

だから私、頑張れると思う。




娘の覚悟に父もある覚悟ができた。

おまえの父としてこのお金は受け取りたくない。

馬鹿な意地だ。

でも、子供を育てるのは少なくともお金だけじゃないと思うから。

家族みんなでやっていけば
子供がまっすぐに育つと思うから。


娘はそのことを了承した。
そしてお願いをした。

「働けるようになったら私も働きたい。」


父は娘の考えを受け入れた。

わかった。
おまえのいう通りだ。
ただ、今のおまえの仕事は身体に気をつけて元気な子供を生む事だ。
まずはその仕事をやり遂げろ。


次の日。
加奈子の職場に波多野がやって来た。

「あなたなら何が起こっても驚かないでしょうね。」

何が起こっても?

「今夜は大雪になるらしいですよ。」


彼が去った後、見上げた空は晴天だった。





それから電話があった。

―――未希が倒れた。







未希は病室で寝ていた。

子宮が萎縮して腹痛になったらしい。
これはあまりいい兆候ではない。

とりあえず、入院する時期を早める検討をした方がいいのかもしれない。


父と母に不安がよぎる。


夫は突然、病室を飛び出した。

一体どこへ行くのだろう。
外は雪が降ってるのに。



・・・雪?

本当だ。この降り方だと本当に大雪になりそうだ。


「何が起こっても」

あの新聞記者が言った言葉が気にかかる―――。




桐野母と一ノ瀬母。

二人を見て


家康と三成を思い浮かべたのは私だけでしょうかね(苦笑)


正しい事は痛い事。

でも世の中、正しい事が常に正しいとは限らない。




まぁどっちがどっちかは言わずもがなとは思いますがね。



マチベンもそうでしたが、最後はどうも理想論がくるようです。



それから、このドラマでは
未希が初めて直面する問題を描く傾向にあるようです。

おそらく自分達は14才で出産するという事が
どれだけ大変な事なのか想像できる。
それは今までに様々な経験によってわかっている事だから。

でも、14才にはそれがわからない。
まだ経験していないのだから。

好奇心というのはそこから発するもの。

だからこそ、考えられる問題に対しては
できるだけ未希が直面して初めて分かるという構成になったのでは
ないかという感じを受けます。


親に友達に学校の先生と
一ノ瀬家はなんだか上手くまとまっていますね。
まぁそれはそれで良しとしましょうか。

ドラマという事で(苦笑)



さて、波多野について
彼が執拗に桐野家と一ノ瀬家を追う理由が見えてきました。


君を見てるとハラが立つから。
親に守られて自分はのうのうと生きている。


これが今の日本の縮図だ。


彼の目線は日本という社会ではなく
日本という社会と戦争孤児が生きる社会を比べたところにあるようです。



まぁそう考えるのも一理あるかとは思われますが
そのために子供の人生を翻弄する権利はあの人にあるのでしょうか。


彼の信念は少なくとも
桐野家にはマスコミの名を借りて
自分の考えばかり押し通して
相手のことをわかろうとしない
横暴な人間にしか映らないような気がします。

だからこそ北村さんが演じている感じもしますね。
北村さんにはこういう役がホントはまりますね。



それと助産師・桃田を演じたのは西野妙子さんでしたね。
懐かしい。

以前、彼女を見たのは「アンティーク~西洋骨董洋菓子店~」でした。


dosを知ってる人は何人いるのでしょうかね(笑)

"14才の母 第7話" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント