柳生十兵衛 七番勝負 島原の乱 第4話


柳生十兵衛一向が向かった先は出雲・松江。
父からの指令は「その地での浪人の拠り所となる浪人・山賀治右衛門を斬れ」

十兵衛は治右衛門と出会った。
彼は率直で頑固な無骨者であった。
それは剣士である十兵衛がもっとも好きな人物であった。

治右衛門もまた十兵衛を一目で気に入った。
治右衛門は自分の住む家に十兵衛を招き入れた。

彼の家には妻のときがいた。

治右衛門は厳しい顔つきでこの地の事の話を聞きたいという十兵衛に明日どんな事に
も答えると。
ただし、そのためにはひとつの条件を出した。

「今宵わしらと共に飯を食って泊まっていけ。」

その条件を十兵衛は承知すると治右衛門の顔がほころんだ。
十兵衛と酒を飲める事に喜ぶ治右衛門はもうひとつ注文をつけた。
「父上と呼んでくれ」
その願いにもためらう事なく父上と呼ぶ十兵衛に
「あなただけずるいではありませんか」とときが悔しそうに言う。
その様子を見た十兵衛は「母上」とときを呼んだ。
嬉しい。
まるで息子が帰ってきたかのように。

治右衛門はすっかり酔いつぶれてしまい眠ってしまった。
楽しい宴の後、ときは自分達の息子の事を話す。


十兵衛とそっくりな息子の話を。


治右衛門の息子・清二郎は勘定方を勤めていたのだが
御用金を遣込んだ咎で切腹させられた。
しかし、二人は息子の無実を信じていた。



翌日、前夜の非礼を詫びた治右衛門はいつものように厳しい顔になっていった。
十兵衛の問い掛けに対し、率直に答える治右衛門。
もし、島原の一揆に加わるお心がおありかどうか尋ねる十兵衛。
治右衛門の答えは
「幕府に弓ひくつもりはござらん。」
彼ならば、その言葉を信じる十兵衛。


十兵衛と別れた後、治右衛門の元にかつて同じ藩に仕えていた友が呼び掛けに来た。

島原の乱に参加して欲しい。
そこには荒木又右衛門もいた。
参加したいというかつての同士の声。
必死に止めようとする治右衛門に
「わしらは百姓としてでなく武士として死にたい」
その言葉に治右衛門に躊躇する。


一方、宿に戻った十兵衛はこの場所に清二郎の妻がいる事を知る。
そして清二郎の忘れ形見・清太郎の存在を知る。



自宅への帰り道、治右衛門は又右衛門とかつての家老・原田丹波の話を聞いてしま
う。
治右衛門の息子は切腹にあらず。私が殺したのだと。

その言葉に原田丹波を斬りにかかる治右衛門。

その原田丹波に刃を向ける又右衛門。

彼の要求は島原への加担。

加担するのであれば己が手で息子の無念を晴らしてあげよう。
そうでなければ又右衛門の手で原田を殺すと。

十兵衛に言い切った言葉。
その思いに葛藤するものの治右衛門は決意した。

息子の無念を晴らす。


治右衛門は又右衛門の要求に応じた。


その夜、治右衛門は清二郎の妻と息子を呼んだ。
息子は罪人ではなかった。
われらはそう信じていた。しかし、世間からは罪人。
それ故に会わずにいた。
しかし、今宵からは堂々と孫に清太郎と名乗りを上げてよい。
治右衛門の顔は晴れ晴れしていた。


そこに清太郎が顔を出してきた。
治右衛門は清太郎を見てにこやかに笑った。


その後、治右衛門は十兵衛の元を訪れた。
早朝、息子の敵・原田丹波を討つため、検分役をお願いしたいと。
その申し出に快く承知する十兵衛。
そして二人で酒を酌み交わした。
まるで親子のように。
ふと治右衛門が呟いた。

「末期の酒か・・・」



翌日、鎧に身を纏った治右衛門。
「行ってくる」
その言葉に何も言わず見守るとき。



その場に検分役として現れた十兵衛は治右衛門の出で立ちに驚くが
「我が山賀家の作法にござってな」治右衛門は笑顔で応えた。

十兵衛と治右衛門の友達が見守る中、仇討ちが始まった。

それから治右衛門は息子の敵を討った。

「お見事!」
その様を見届けた治右衛門の友は「ではさらばじゃ」という言葉を残して去っていっ
た。

「さて、十兵衛様。次はそなたじゃ。」
驚愕する十兵衛に治右衛門は応えた。
「わしは息子の恨みを晴らすために島原行きを呑んだ。つまり十兵衛様の敵だ」
その言葉に十兵衛は残される妻・ときの事を説く。
が、「要らぬ心配。おときとて武士の妻。ご懸念には及びませぬ」
その言葉通りおときも覚悟をしていた。

何故このような事を、そう問い掛ける十兵衛に治右衛門は笑顔で応えた。

「これから先は戦はなくなる。武士が必要なくなる世の中が来る。
皆死にたいのでござる。武士として死にたいのでござる。
拙者の仲間は皆島原へ参りました。この戦を楽しみたいのでござる。
某はここで十兵衛様との闘いを楽しませてもらおう」
彼は武士として剣士としてここにいる。

ならば十兵衛ができる事。

それは剣士として治右衛門と闘う事だった。


激しい闘いは十兵衛が治右衛門の鎧の隙間を縫って胴を薙ぎ払い決着を迎えた。
よろめく治右衛門を十兵衛は抱きかかえた。

彼は十兵衛にお願いをした。
「今一度・・・」

その言葉に十兵衛は笑顔で返した。
「父上・・・」


それを聞いて治右衛門は笑顔で眠りについた。
時を同じくときもまた旅立った。

自分を息子と慕ってくれた見知らぬ人。
そしてそんな人を斬らせる我が父親。

そんな思いに浸っている最中、島原で一揆が起きたとの連絡を受ける。


十兵衛は急ぎ島原へ向かう。



かぁあ。
「武士として死にたいのでござる」
あの一言には思わずもらい泣き。゜(゜´Д`゜)゜。

いかんねぇ。
うちの爺さんは病気で退職を余儀なくされてからする事がなく呆けてしもうたから
なぁ。


だからって訳じゃないが痛感するね。
生涯現役で働ける事程幸せな事はないと思うねぇ。
自分の体が動く限り。
剣士としてその場に立った治右衛門に対し
剣士として応じ十兵衛。

無骨者だからこそ分かり合える行動なのだが、なんとも悲しいねぇ。
「末期の酒」と言い切ったように治右衛門は死ぬ覚悟やったからねぇ。

最期に息子に似た十兵衛に「父上」と言葉をかけてもらったのが
せめてもの救いかな。

さて、来週はお休みで次回は来々週。
次なる舞台は九州へ。
相手は榎木さんですよ。浅井長政さんですよ。(笑)
大河では発揮できなかった太刀捌き、しかと見せてもらいましょう。

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