鉄の骨 第1話+第2話

さて、この作品に関して
まず土木工事の発注と談合について簡単に説明をば。




国の土木工事は業者さんに発注する場合

各業者さんはその土木工事を
いくらで請け負うかって金額を提示します。

その提示された金額の中で
一番安い業者がその土木工事を落札し
国から業者が提示したその金額をもらって
その仕事を請け負う事が出来ます。


ま、土木工事は国が主催する
逆オークションみたいなもんです。



で、その逆オークションに参加する業者さんが
集まって相談して持ち回りみたいな感じで
任意の業者を一番低い額で落札するように
取り決めするのが「談合」ってやつですね。


で、その国の土木工事には予定価格ってのがあって
業者さんはその予定価格よりも低い価格を入札することが
土木工事を落札するための条件のひとつであり

予定価格は国は業者さんに教えてはいけないんですが

その予定価格を国の人(公務員)がこっそり業者さんに教えるのが
「官製談合」ってやつです。



この官製談合のメリットは
もし、官製談合をしていなかったら
業者さんは出来る限り安い価格で入札するので
大体、予定価格の60%~80%くらいで落札されるらしいんですが

官製談合をしていると
業者さんは予定価格を知っていて
かつ業者さんが持ち回りで落札する業者を決めていれば
予定価格の99%で落札することができます。

つまり、業者の利益が
官製談合しないのとするのとでは
20%~40%も違うってことですね。


それはたしかに業者にとってはウマミの話です。


ですが、予定価格の情報を業者に漏らす公務員のメリットは?
というと、天下り先の確保ってやつですね。

その人が役所を辞めた後
予定価格の情報を漏らした業者さんの会社で重役として高収入を得ます。

だからそういう情報を漏らす人々に権力が集中するって構図になるんですねぇ。


ドラマでは一谷組に秋野太作さん演じる
役所から天下りしてきた一谷組の社員というのが正にそうなんでしょうね。


そんな感じで官製談合には
役所の人と業者さんにはメリットがあるんですが

では何故それが犯罪になるのかというと
国が業者に支払うお金というのが国民の税金で賄われているからって事にあります。



こういう談合の認識に対する世間と建設業界の違いというのが問題なんでしょうね。



そういう点でいくと主人公・富島は
建設業界に染まってしまったのか。

という部分だけでは割り切れないトコロがあります。


というのも、そういう仕事の内容はどうであれ
そこで働く人間達の一生がかかっているのを目の当たりにしてますからね。



さて、今回の焦点に上がったのは下請け会社


東京では元請け会社と下請け会社との間に共同関係があるみたいですが

地方への土木工事が減ると愕然と元請け会社からの仕事が減ります。

でもって、下請け会社ってのは元請け会社から容赦なく叩かれます。


安い金額でも仕事を請けるしかないような感じでね。

材料費なんか下請けもちは当たり前って感じで。


うちの親父が下請け会社
大体、第4次~第5次下請けでしたからね。

地元・愛媛での土木工事が多かった頃はよかったんですが

うちの親父さんの会社で愛媛の土木工事現場で事故を起こして以来

ちょっと干されてしまい
高知で仕事をしてたりしたんですが

それから数年後、パッタリ地方の土木工事が減り

福岡→広島→島根→鳥取と
土木工事がある現場に行ってましたが

とにかく安い価格ですから、儲けなんか出ないと。

そんなもんだから会社の経営は火の車

でもって、最後の方は従業員がほとんどいなくなり
父親は一人、雇われ作業員みたいな感じで働いて
最後は脳卒中で倒れて、借金だけが残りましたからね。




よく派遣の切捨て問題が報道で取り上げられましたが
土木の下請け会社も似たようなもんです。


ゼネコンも大変なのかもしれませんが、下請け会社も実に大変です。



ま、今まで建設業界が官製談合という
ぬるま湯に浸っていたツケなんでしょうけど

真っ先に切られるのは一番下の方の下請けの会社です。


世間ってのは容赦ないです。



金の切れ目が縁の切れ目ってやつをつくづく感じさせますが

こういう時に救いの手を差し伸べてくれる人は有難いもんです。



さて、色々と自分の父親の身の上話もしてみましたが

ドラマでは主人公・富島と
談合のフィクサー・三橋とは何らかの接点があるみたいで

尾形はそれを知って富島を今の部署に異動させたんでしょうかね。


そして2度の入札失敗。

誰かが一谷組を潰そうと画策している者がいる。

尾形の推測ではそれがあの談合組織の者達ではないかと考えたんでしょうね。

そうすると、近いうちに談合組織に綻びが生じ
検察の手が及んでいく事態も近いような感じがしますね。



さて、富島平太を演じる小池さんは
こういうシリアスな役も結構いけますねぇ。


目がいいです。


それだけにこの先の彼の行動も楽しみになってきます。

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この記事へのコメント

2010年07月11日 02:27
おお~。。。「入札」の事、よく解りました!(*^^*)

確かにね~。。。いや、どんな業種でも下請けに行けば行くほど
大変でしょうね。。。
流通業なんかでも下請けになればなるほど干されるのは早いです。
昨今では、いきなり無くなっちゃう取引先さんも増えていて。。。
世知辛い世の中でございます。。。

にしても、このドラマ、面白いです。本当に!
登場人物の感情が分かり易く描かれているので
お仕事事情がイマイチ理解出来なくても感情移入できてしまうのです。
演出が優れているなぁ、と思いますわ。

尾形に電話してきた声は、間違いなく志賀廣太郎さんですよね。
声が良すぎて丸解りです^^;

一体誰が一谷を潰そうとしているのか。。。
何となく想像はつきますが。。。楽しみです。
ikasama4
2010年07月11日 21:44
くう様
とりあえずかじった程度の知識ですが
大体どこの業界も下請けは似てるんですが
タチが悪いのは元請け会社の犯罪のツケが
まず真っ先に下請けにくるって事ですね。

そうして下請けが犠牲になっていく

なんとなく今の相撲業界と似てるようなとこがあります。

>にしても、このドラマ、面白いです。本当に!
ホント、そうですね。

>登場人物の感情が分かり易く描かれているので
>お仕事事情がイマイチ理解出来なくても感情移入できてしまうのです。
>演出が優れているなぁ、と思いますわ。
以前見たこの手の作品だと業界の仕組みに視点を当てたりして
それが当たり前のようなとこがあったんですが

主人公が新人ということで
主人公の視点で見せてくれるから
とても分かりやすいんですね。

談合を批判していたものの
その談合をどうこうではなく談合によって
会社を守ろうと奔走する社員の熱意に
自分も必死になる、そういう展開が
実に自然でしたからね。

私もあの声を聞いて誰だかすぐ分かりましたσ(゚∀゚)
ああいう場合は声変えんといけねですねぇ。

ここから、色々と展開していきますが
主人公が実は大物の子だったって展開

続きますねぇ; ̄▽ ̄ゞ

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