リミット 刑事の現場2 最終話 「最後の審判」

黒川が茉莉亜を誘拐した。

加藤に梅さんと同じ苦しみを味あわせる事が目的だと言う。

黒川に銃口を向ける啓吾。



加藤が自分に狂気を突きつける姿を見て黒川が笑う。

俺が死んじゃったら
大切な茉莉亜様に会えなくなっちゃうの?



要求は何だ?


茉莉亜さんの彼をひき逃げした奴を探してくれます?

茉莉亜さんの願いを叶えてあげるんだよ。
見ものだよ。茉莉亜さんがどんな風に憎しみをぶつけるのか。

リミットは明日の朝、8時。
それまでに探しといて。



黒川は茉莉亜の携帯を残していった。

今後はそれに連絡すると言って。



取り乱す啓吾。

何であいつを逃がすんですか?


あいつは明日の朝まで、彼女に何もしねぇ。


そんな保証がどこにあるんだよ!

あんたにそんな事、何で分かるんだよ!!




俺は彼女を殺されてるからだ。

俺はお前に同じ思いはさせない!










その後、署に戻った二人は上司から
容疑者を逃がし、容疑者の要求を飲んだ事を咎めた。


梅木は平然と答えた。
三人目を出したくないからだ。



しかし、警察が容疑者の要求が飲めるはずがない。

いくらひき逃げの前科があっても既に相手は民間人だからだ。


だが、黒川の要求に対して東野には考えがあった。




捜査会議を終えた後、加藤は梅木に怒りをぶつけた。

やっぱり、黒川を逃がしたのは間違いでした。
どんな手を使っても茉莉亜の居場所を吐かせるべきでした。


拷問したって吐くような奴じゃない。
第一、そんな事は出来ないだろ。


どうしたんですか?いつもの梅木さんらしくないんじゃないですか。

奴をとっ捕まえたにしても
居場所を吐かなかったらどうするんだ。
茉莉亜さんは見殺しだぞ。
残るのは何だ。凶悪犯と取引しなかった警察の面子だけじゃねぇか。


黒川を吐かせる自信がないんでしょ?
なんで自分の力を信じないんですか?
だったら刑事なんか辞めていいでしょ?



いいか?!いいか?!
犯人の確保が大事なのか
被害者の命が大事なのか
どっちだ?


話を逸らさないでもらえませんか?

いいか?!
奴は追い続ければいつか必ず捕まえる事が出来る。
だが、もし被害者の命が奪われたら取り返しのつかない事になるんだぞ。


だったら教えて下さいよ!
ひき逃げ犯に会わせるまで黒川が茉莉亜を殺さないって
何でそんなに確証持って言えるんですか?!教えて下さいよ!!



奴は茉莉亜さんを見た時、仰天したはずだ。
18年前に殺した俺の彼女にそっくりだからな。
しかも、同じ署の刑事の恋人だ。
やつはそこに運命を感じたに違いない。
やつは茉莉亜さんを自分のものにしたいと思っている
それが18年前に殺した俺の彼女への思いを遂げる事になるからだ。

ひき逃げ犯の男に会わせて
茉莉亜さんを憎しみの塊にしようとしている
心の闇に引っ張り込んで
自分と同じ人間にしようとしている。
奴は茉莉亜さんを操り、茉莉亜さんを支配したいんだ。

それが叶うまで奴は絶対に殺さない。



18年間、黒川を追い続けた男の言葉は
今の加藤をも納得させるのに十分なものだった。





黒川が面会を要求している男は大石という名だった。

東野は自分が大石のフリをして黒川に会いに行くと言う。


梅木はその案を否定した。

黒川はきっと見破るだろうと。

茉莉亜さんにもしもの事があったらどうする?


全力を尽くす。


万が一の事があったらまた俺の時のように言い訳をするのかい?
『全力を尽くしましたがダメでした。』って。



私だってもう犠牲者なんか出したくない!
18年前、あなたの恋人を救えなかった事を後悔しております。今でも。

加藤に同じ思いなんか、させたくない。




二人の会話のやりとりを加藤はただ黙っていた。














茉莉亜は目が覚ました。

そこはどこかのアパートの一室のようだった。


何故自分はここにいるのだろう?




たしか、あの時

私はあの男の人と会ってた。


僕に調べさせてもらえないでしょうか。
あなたの彼を殺した男が今、どうしているのか。


なんでそんなに親切にして下さるんですか?

あなたが私の大切な人に似ているから。
僕が生きているのはあなたの願いを叶えるためなんです。

こんな腐った世界に生きていても仕方ない事をあなたに教えてあげますよ。

貴方にも。




―――――思い出した。

あの男に私は眠らされて―――――



よかった。元気そうで。
睡眠薬の量、ちょっと多かったか心配したんだ。


男が現れた。

茉莉亜は怯えていた。

どうしたの?そんな顔をして。

俺は君のためを思ってやったんだよ。
今、彼をひき逃げした奴を調べてもらってる。

梅木さんと加藤君だっけ。

彼、そっくりなんだよねぇ。
若い頃の梅木さんに。
正義感に溢れた自分に酔っていて
自分は正しいって思い込んでる

あんな奴と別れてよかったんだよ。

自分の方がずっと君を幸せに出来る。



男の視線は射抜くように茉莉亜を見ていた。









加藤は捜査から外された。


事件の当事者に恋人や家族がいる場合、捜査から外れるのは警察の常識。





加藤は強制的に取調室に監禁された。










そして、黒川の言うリミットの時間が来た。


茉莉亜の携帯が鳴った。

黒川だ。


もしもし?


梅さん、例の男の事、分かった?


あぁ。


じゃあ、彼に代わってくれる?


もしもし?


あんたがひき逃げ犯さん?


はい。


何か悪いね。変な事に巻き込んじゃって。
でも、どうしてもあんたに会いたいって人がいてさ。
今から言うとこに来てくれる?






その頃、孤島と化した取調室で何も情報が入ってこない事に
加藤はいらだちをぶつけた。





その後、囮となった東野が黒川の指定した待ち合わせ場所に立っていた。


東野の携帯が鳴る。


もしもし?


ねぇ、あんた誰?
どうせ中央署の刑事でしょ。
梅さんと加藤君に伝えといてくれる。
本物のひき逃げ犯さんには会えたから。
もういいって。

こんなことだろうと思ってさ。

あの事件の担当弁護士を調べて連絡先を教えてもらったんだ。
じゃああんた達の相手をしている暇はないから。

あ~梅さんと加藤君に言っといて

約束を破ったから
茉莉亜さんがどうなるのか保証は出来ないから。


そして、黒川からの電話が切れた。







最悪の展開だった。













お待たせしました。
こちらへどうぞ。




あの男は笑って茉莉亜を別の部屋に連れていった。


あなたの恋人を殺した大石さんです。


大石は黒川によって身体を縛られて動けない状態にあった。


溜まりに溜まった憎しみをぶつけたらどうですか?

どうしたんだ?ずっと待ってたんだろ?この瞬間を。

ほら、何か言わないと。




―――――どうして
どうして逃げたんですか?あの時?
すぐに病院に連れていってくれたら助かったかもしれないのに!




だって・・・・本当は助けたかったんだ。
でも、あの時はしばらくは何が起きたのか分からなくて。

勘弁してくれよ!!罪を償ったんだよ、こっちは。

あの事故で妻は病気になったし子供は学校で散々いじめられた
今じゃあいつらの顔を見る事も出来ないんだ。

これ以上はどうしろと言うんだよ。

なんであんたにまで責められなきゃいけないんだ。



その光景を見て男は笑った。


わかったろ。こいつは所詮屑だ!

こんなやつばっかりだ。
どいつもこいつも自分勝手で人なんか分かろうとしない。

もう終わってるよ、人間は。

不条理だと思わない?
なんでこんな奴が生きてて
あんたの恋人が死ななきゃいけないんだ?

あなたの怨み、晴らしてあげるよ。


男は自分の彼を殺した男の首筋にナイフを突きつけた。

『こいつの事が憎い』と言え。
『許せない』と言え。
『死ね』って言え。

そうすれば、あなたの事は助けてあげるよ。


どうした?
『死ね』って言えばここから出てっていいんだよ。

言えよ!
言えよ!



助けてくれ。
助けてくれ。

助けて下さい。


泣きながら謝る男と
その光景を見て笑う男。


茉莉亜は自分の彼を殺した男の前に座った。


ごめんなさい、私、気がつきませんでした。


男の顔が硬直した。
それは男が予想した言葉ではなかった。


あなたも同じくらい
もしかしたらそれ以上に苦しんでいるのを
それなのにあなたを責めようとしました。

そんな事をしても誰も救われないのに。

私はもうあなたを憎むのを止めます。
あなたを許します。



ありがとう。

男は涙ながらに茉莉亜に感謝した。


大丈夫よ。
そういって茉莉亜はお腹の子に語りかけた。



その光景に黒川の目が黒く澱んだ。










取調室に梅木と筒井が訪れた。


どうなったんですか?

何かあったんですか?



梅木は何も答えなかった。

代わりに筒井が答えた。


黒川とは接触出来なかった。

じゃあ・・・・・じゃあ茉莉亜はどうなるんですか?
殺されるのを待つだけですか?



梅木は何も語らない。


何とか言えよ!

お前が何とかしてやるって言ったじゃないか!!

それがこのザマかよ!!

おい!どうしてくれんだよ。

答えろよ!!茉莉亜はどうなるんだ!!



加藤は梅木に怒りをぶつけた後、泣き崩れた。





加藤は呟いた。

梅木さん。

茉莉亜に何かあったら俺が黒川を殺しますから。

黒川を殺して、あんたも殺す。










終始何も語らなかった梅木の姿に筒井は
梅木は加藤の姿にふと18年前の自分を見ていたのではないかと思った。




あの時の事はよく覚えてない。

あいつが茉莉亜さんを愛していた程

俺は彼女を愛していたのかな。

とにかく彼女を殺されて以外、憎む事以外何も感じなくなった。

黒川を憎んだ
黒川を生んだ社会を憎んだ
俺の痛みを分からない奴らを憎んだ
自分の事しか考えてない上司を憎んだ。
警察という組織を憎んだ。

そして神様を憎んだ。

何故黒川を野放しにしたのか。
何故罪もない彼女が殺されなければならなかったのか。

これは試練なのか。
試練なら、いつ終わるのか。



もう復讐なんか止めて!


梅木は答えなかった。



それからすぐ梅木の携帯が鳴った。

黒川に拉致された大石が発見されたと言う。

大石は生きていた。




梅木は大石に茉莉亜の安否を尋ねた。
大石が部屋から出ていく時、彼女はまだ生きていたと言う。


その時、茉莉亜の携帯が鳴った。





もしもし。

梅さん。あの男、見つけた?
まぁどうでもいいけど、あんな奴。


彼女は無事なんだろうな。


その事なんだけど、そこに加藤君いる?


奴は今席を外している。


だったら急いで呼んできて。
茉莉亜様と話をさせてあげるから。




梅木は取調室で抜け殻となった加藤の下に向かった。




啓吾?


茉莉亜?


ごめんね、心配かけて。


茉莉亜、ごめんな。


啓吾、私もう止めたよ。過去にこだわるの。私もう迷わない。
これからは未来だけ考えて生きたい。啓吾?




はい、終わり。

梅さんに代わって。



梅木は加藤から携帯を奪った。


もしもし?俺だよ。


そんな怖い声出さないでよ。
ねぇ、梅さん。
今から18年前、あんたの恋人を殺した場面を再現してあげるよ。
これから茉莉亜さんがあなたの恋人が言った言葉を読んでもらうからね。

なんでそんな事をするか、怒ってるでしょ。

教えてあげるよ。

この女が愛の力を信じているからだよ。
だから、俺が愛なんか憎しみに勝てないって事を教えてやるよ。

俺はあなたの恋人に聞いたよ。

梅木みたいなあんなダサい男、どこがいいって。





梅木は黒川がいる場所がすぐにわかった。

18年前、黒川が住んでいた部屋。

梅木の恋人が殺された場所だ。


加藤、行くぞ!!!


加藤と梅木はその場所を目指して走り出した。




さぁ、読めよ。


そうして、茉莉亜は黒川に言われるまま
黒川が書いた文章を読んだ。


私は梅木さんを愛しています。
心から尊敬しています。
いつか、必ず日本一の刑事になると信じています。
彼はきっとこれからもたくさんの人を救ってくれます。
たくさんの人を守ってくれます。

この世界は明るくて希望に満ちているって教えてくれました。

だって、あの人は正義の味方だから。

私は彼の事を一生支えていきます。
彼の子供を生んで精一杯愛します。
世界一幸せな家庭を作れるよう
どんなにつらくても頑張ります。



ごめんね、啓吾。

私はこの人みたいな事を言ってあげれなかった。

あなたの事を苦しめてばかりいた。

でもね、啓吾。
啓吾の愛が私を救ってくれたの。

あなたは普通の人より愛を持ってる。

人よりも何倍も強い愛を持ってる。

だからお願い。
自分を信じて、啓吾。



私はどんな事があってもあなたを信じます。

一生離れません。
私はあなたを愛し続けます。



梅さん、こんなふざけた事をぬかしやがったから
俺は言ってやったよ。

そんな夢みたいな世界は絶対に来ないって。
どうせガッカリするなら、その前に俺が殺してやるよ。
許してやってもいいぞ。

こんな奴、愛してないって言えよ。


さぁ、言えよ!


あんな奴のどこがいいんだよ!

なんで俺じゃダメなんだよ。


言えよ!
言えよ!
言えよ!
言えよ!
言えよ!
言えよ!





黒川と揉み合い負傷した啓吾。

間もなく警察が現場に駆けつけた事で黒川は上へ―――屋上へ逃げた。


黒川を追った加藤は
黒川のナイフを奪い黒川の首元に突きつけた。


いいぞ、殺せよ。

俺が憎いんだろ?

俺は人間のフリするのを辞めた。
お前も早く正体だせよ。

どうした?
どうした?!
俺みたいな奴は殺したいと思ってるんだろ?!

また生かしておいても
お前らの前に現れてお前らみんな殺してやるよ!




怒りに染まった啓吾が黒川を殺そうとしたその時―――――



啓吾!


茉莉亜の声を聞いた加藤は正気に戻り、人として踏みとどまった。



その瞬間、梅木は加藤から黒川を奪い
黒川の頭に拳銃を突きつけた。



悪いな、加藤。
こいつは俺が殺すよ。


梅木の表情はとても穏やかだった。

お前には愛する人がいる。
俺はこいつを殺して彼女に会いにいくよ。
何度も死のうと思ったんだがこれでやっと望みが叶う。
加藤、俺はもう生きていく気力がないんだ。




梅木さん。梅木さん。
あんたの負けですよ、それ。
あんたがそいつを殺した時点で
あんたはもう獣と何にも変わらないですね。
そいつを殺した時点であんたはもう人間じゃなくなる。

いいですよ、やりゃいいじゃないですか。
憎しみには憎しみをぶつける。

あの人になんて報告するんですか。

お前が殺されて生きる事に絶望して
刑事なんて仕事には何の夢も希望も見出せなくなった。

日本一の刑事になれなかった。

すまなかった。
申し訳なかったんだって。

そんな事を言いに行くんですか?

あんた、前に言ってましたよね。
『人間はもうダメだ』って。そうですよ。
人間なんて、終わってるんですよ。
こんな世界、とっととなくなっちゃえばいいんですよ。

いいですよ。お先になくなっちゃって下さいよ。

でもね、でもね。

俺は絶対に諦めませんよ。

憎しみじゃなくて、愛を武器に戦っていきますよ。
愛の力を信じて戦っていきますよ。
憎しみってやつと一生戦っていきますよ。

笑いたきゃ笑え。
バカにしたきゃしろよ!

俺はあんたを絶対に見返してやる。
あんた以上の刑事になってやるからな!

悔しかったら
俺に本当に出来るか、見てて下さいよ。

死なないで俺を見てて下さいよ!


泣きながら訴える加藤の言葉に梅木は今にも泣き出しそうんになっていた。

梅木は銃口を黒川から外すと拳銃から銃弾を全て抜いた。



そして泣きながら亡くなった恋人の名前を叫んだ。

何度も何度も何度も


生きてあなたを忘れません。
生きてあなたを愛しますから。











黒川は逮捕され、送還された。

彼が今何を思っているのか、誰にも分からない。



梅木は今まで何かに
とりつかれていたものから解放されたように清々しい表情をしていた。











それから数日後、梅木は東野課長に辞表を提出した。

どういう事ですか?


別に、みんなが望んでいる事はこういう事だから。


そうやって自分で責任を取るつもりですか?
そうやって加藤も中央署も辞めるつもりですか?
あなたがどうやって刑事を辞めるんだろうと思ってましたが
こういう辞め方ですか?

今まであなたを見ながら心の中でずっと考えてきました。
私は自分が目指そうとした刑事になっているのかどうか。
本当に今のままでいいのか。
私は――――――。



このままでいい。
そんな事はとっくにみんな、分かってた。



ふと、東野もまた18年抱えていた重石が落ちていったようだった。




そうして、梅木は警察を辞職した。










それから数日後、啓吾は梅木の亡くなった恋人の墓に手を合わせていた。

ありがとうございました。

そこに偶然、茉莉亜も来ていた。



茉莉亜。


うん?


結婚ってさ、二人で幸せになることじゃなくて
二人で不幸せになることなんだって。



え?


つらい事とか苦しい事とか二人で分かち合う事なんだって。
どう思う?



そうだね。


茉莉亜は啓吾と腕を組んで寄り添うように歩いた。







数日後、梅木が署に現れた。


忘れ物を取りに来たと言う。
それは亡くなった彼女との思い出がこもった
あのゲームに使った十数枚のコインだった。



梅木が署から帰ろうとした時、啓吾は梅木に声をかけた。



梅木さん。
俺、本当は怖いです。
油断したら自分が黒川みたいになってしまうような気がして。

どれだけ人を愛しても
それがいつのまにか憎しみの塊になってるかもしれないって。



多分、黒川はもう一人の俺達だ。
それでも何もしないよりはましだ。

無駄と分かっていても諦めるよりも人を愛する方がましだ。



梅木さん。



啓吾は梅木に向かって敬礼をした。


加藤刑事の健闘を祈ります。


そう言って梅木は深々と頭を下げた。



去り行く梅木の背中に啓吾は思った。

自分もあんな刑事になりたい―――――。













面白かったです≧∇≦b





18年間抱えていた後悔の念

おそらく梅木も東野も許されたかったんでしょうね。



18年間
憎しみ続けて、自分のこれからを見出せなかった梅木は
そこから、解放されるために黒川を殺そうとするのですが

人を殺すという事は人でなくなる事
獣と同じ事だと



そして、梅木には出来なかったんでしょうね。


亡き彼女が信じている
『この世界は明るくて希望に満ちている』


これはかつて梅木が言った言葉でしたが

それを裏切る事は
彼女への愛をも裏切る事になってしまう


という事に繋がっていったのでしょうね。

殺された人間は消えない


それによって梅木は救われましたんでしょうね。


でもって、亡き恋人の言葉をくれたきっかけは
他ならぬあの黒川でした。

彼は自分の人生を振り返って

愛が憎しみよりも勝るなんてあってはならないと

それをどうしても証明したかったんでしょうね。


でも、18年前も
今もそれは見事に打ち砕かれました。


ただ、その後の黒川がどんな思いを抱いていたのか
それは誰にも分からないです。




それから、愛と憎しみは紙一重と言いますが
正にそれをよく表されている内容でした。



加藤のように愛を信じている人間でさえ
愛する人が奪われると一転して憎しみに支配される人間になってしまう。

梅木がそうであったように。



多分、黒川はもう一人の俺達だ。


この言葉が重く響きます。


みんな、紙一重なんでしょうね。

人を殺そうとする思いはあるものの

その一線を踏みとどまるのは
その瞬間に愛する人の存在かもしれません。


が、それを奪われた時
人は人でなくなってしまうのでしょうね。


まぁ打算とか保身とかも
人でいようとする理由のひとつでもあるんでしょうけど(; ̄∀ ̄)ゞ





そんなくそったれのような世界であっても
何もしないよりはましだ。

無駄と分かっていても諦めるよりも人を愛する方がましだ。



それもまた、この世界で
自分が人として生きていくための信念のひとつですかね。



さて、最終回という事で
エンドロールの部分もドラマに使って

普通よりも長く感じさせる回でした。



それから最終回で
武田さんが打ち合わせとかで話した言葉を
武田さんが使って、森山さんは「ヤラれた!」と思ったというのが
雑誌の記事に書かれていました。


それはおそらく

加藤刑事の健闘を祈ります。

じゃないかなと ̄▽ ̄ゞ




それから、先人の言葉はとても納得できますね。

結婚ってさ、二人で幸せになることじゃなくて
二人で不幸せになることなんだって。

つらい事とか苦しい事とか二人で分かち合う事なんだって。



思わず、なるほどなぁって思いました ̄▽ ̄b





今後、梅木と筒井がラブホで会う事があるのかどうかも気になるところですが ̄▽ ̄ゞ



ちょっと面白かったのは

生きてあなたを忘れません。
生きてあなたを愛しますから。


泣きながら語る武田さんの姿にふと


僕は死にましぇん。

この台詞が浮かんできました。


ちなみにこの作品「101回目のプロポーズ」

1991年に放送されたドラマなんですね。

つまり、18年前の作品なんですね。

「リミット」では梅木が恋人を殺された時から18年経っているという設定ですからね。


18年後、再び愛を叫ぶ武田さん。


こちらも楽しませてもらいました ̄▽ ̄b






今期の中で作品として一番いい出来栄えの作品です。

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この記事へのコメント

もも
2009年08月09日 17:35
黒川役の俳優さんをはじめてみました。
やさしい顔立ちでこの役・・・余計怖かったです~
武田鉄矢さんは私の中では「金八先生」のイメージがいまだ強いのですが^^;
「巧名が辻」や今回をみているとうまいな~~~(いい味出してる)と思います。
森山未来さんってあまり知らなかった(作品をよく見たことがない)のですが
はまってましたね。
パート1を見逃していたので見てみたい気持ちが強くなりました。
たしか寺尾聡さんが出ていましたよね??
2009年08月09日 18:48
>僕は死にましぇん。
この台詞が浮かんできました。
私もです~!言い方もそっくりだったし~(笑
しかし、あのドラマも18年前だったとは、武田さん狙いましたかね・・(笑
それと、森山さんのしゃべり方のイントネーションが最終回ではすごく梅木っぽかったような・・・
いや~見終わって充実感でいっぱいです。
すごくおもしろいドラマだったと大声で言いたい(笑
トモヨさんの言葉を伝える茉莉亜、それを聞く啓吾と梅木・・それぞれが重なりあってお互いに救いを見出せるようなラストになっているという・・・
すごい脚本でした。
斉藤和義さんの曲も何度でも聞きたいです。CD買っちゃおうかな~(σ´Д`)σ
ikasama4
2009年08月09日 20:04
もも様
黒川役のARATAさんは
かなり見せてくれました。

穏やかな表情だけに怖さが凄かったですね。

武田さんは今回ダークな感じで見せてくれました。

森山さんはその迫力が
画面からも伝わってきますね。


パート1は寺尾聡さんが出てましたね。
こちらは同じ雰囲気はあるものの
全体的にちょっとほのぼのとした
感じがある作品です ̄▽ ̄
ikasama4
2009年08月09日 20:05
きこり様
>私もです~!言い方もそっくりだったし~(笑
仲間発見です(・∀・)人(・∀・)

>しかし、あのドラマも18年前だったとは、武田さん狙いましたかね・・(笑
ですねぇ ̄▽ ̄
おそらく脚本の段階で
これが考えられ、それで武田さんが
キャスティングされたのかなと思ってみたりして ̄▽ ̄

最後は加藤も梅木を尊敬して
彼の生き方を真似ようとしてるかもしれませんね。

>それぞれが重なりあってお互いに救いを見出せるようなラストになっているという・・・
>すごい脚本でした。
ラストのたたみかけ方がまたスゴかったですからね。

また、斉藤さんの曲はスゴク
ドラマに合ってましたからね

私はDVDが欲しくなりました ̄▽ ̄ゞ
SFurrow
2009年08月10日 07:22
やっぱり皆さん、思い出されていたんですね「僕は死にましぇ~ん」(でも他局だよ?)あれがもう18年前とは、こちらも歳をとるはずだけど、ドラマ中の「18年」とリンクしていたとは…
いや~しかし、見るほうもリキ入ってどっと疲れるような濃いドラマは本当に久しぶりです。森山くんと武田さんの熱演はもちろん、脇の方々もそれぞれに良かったですね。「マリア」の名前(ikasama4さんはすでにわかっていらっしゃったのですね)にも意味があったわけですね。
そうそう、そういえば浅井氏のところに出てきた「京極マリア」も戦国の隠れたヒロインかもしれませんね。
個人的には、加藤刑事が今後父親になって、さらに成長していく過程を見たい気持ちでいっぱいですが、森山くんはシリーズものをやらない主義なのですか?
今度は思いっきりコメディ路線でいくとか(個人的に大歓迎)
ikasama4
2009年08月10日 11:58
SFurrow様
>やっぱり皆さん、思い出されていたんですね
ですよね(・∀・)人(・∀・)人(・∀・)

本当に濃いドラマでしたねぇ。
終盤からマリアの名が生かされる展開になっていました。
まさしく聖母ですね ̄▽ ̄b

そういえば京極さんとこの奥さんもそうでしたね。

森山さんは基本的に
続編に関しては前作の持つイメージを
ひきずるような事はしたくないらしいので
それがシリーズモノをあまりしない主義に
繋がっているみたいです。

>今度は思いっきりコメディ路線でいくとか(個人的に大歓迎)
それは私も大歓迎 ̄▽ ̄b
キッド
2009年08月11日 03:55
ikasama4様、おはようございます。
「怨み屋」嬢をありがとうございました。
ただいま、にらまれています。((( ;゚Д゚)))ガクブル

ドラマとしては申し分のない出来で
有無を言わせぬ展開。
豪華なキャスティング。
惜しむらくは多くの人々がやっているのを知らなかった。
ということでしょうか。
ま・・・キッドの場合、「怨み屋本舗」を
心から愛する悪魔が結論が甘いと
絶対に言うのでレビューは回避でしたが。
案の定でしたけど。
「愛の力」が勝利した瞬間。
「バカどもめ・・・くひゅ~」といいながら
スマイル黒川が怪鳥のように空へ飛び出し
屋上は大爆発で主要人物全員死亡。
スマイル黒川が高笑いを残して黒気球で去って行く。
じゃないと・・・できるかっ。(; ̄∀ ̄)ゞ

ikasama4
2009年08月11日 19:57
キッド様
こんばんはでございます。
「怨み屋」嬢、気に入って頂けて何よりです
只今、残暑見舞いVerを検討中です。

たしかに最後は愛が勝つみたいな展開ですからね。

どうせならば黒川にもう3,4人
殺してもらってもよかったかもしれませんが

黒川も自分を愛してくれなかったもの
つまり愛にこだわったが故に捕まってしまったって
とこでしょうかね。

「MW」の結城ならば
そこまでやってくれそうなんですけどねぇ ̄▽ ̄ゞ

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