映画「ハゲタカ」

色々と考えさせられる見応えのある作品でした。


物語はドラマ「ハゲタカ」から4年後
ドラマに登場していた人物のその後の姿も描かれているのが
ドラマを見た者としては「そうなっているのかぁ」って感じで
楽しめるところもありますが


今回の大きなメインは


伝説のハゲタカVS赤いハゲタカ


伝説のハゲタカと呼ばれた鷲津と
赤いハゲタカを自称する劉一華との対決はかなりのものです。


この二人の関係とかはこの作品を見てもらえれば
分かりますが、これがなかなかです ̄▽ ̄b


ただ、面白いと共にちょっと悲しくなります。

この作品のCMにも言われている
「こんな国に誰がした」


これが悲しくも心に響いてきます。

この作品は昨年末のサブプライムローンなどの
100年に一度とも言われる世界恐慌を受けて
脚本を大幅に変更したそうですからね。


それに全体的に男達の夢と野望が行き交う
熱~~~い作品に仕上がっております。


別段経済とかにそんなに詳しくない人でも楽しめます。


是非是非見ていただきたい作品です。






さて、ここからはネタバレ。

パソコンで見てる方は反転して見て下さい。

ちなみに携帯からではフツーに読めます ̄▽ ̄




経済を知らない人でも分かりやすいつくりになってましたからね。
そこがよかったんでしょうね。


そして
伝説のハゲタカVS赤いハゲタカ

かなり見応えがありました。





赤いハゲタカのバックには中国という国家がついていますからね。
とっても潤沢な資金です。

流石に民間では太刀打ちは厳しいですよね。

そんな中で鷲津はどう対抗するのか。


ここに「伝説のハゲタカ」ならではのスゴサを見せてくれます ̄▽ ̄b

流石、鷲津ですねぇって感じです。


元々、芝野に日本企業を救って欲しいと言われて
動いた次第なんですが

本当の意味で日本企業を「救う」という事はどういう事なのか
それを鷲津ならではの荒療治で見せてくれます。


そのやり方を見て、ヤラれた相手の姿に
「強欲は身を滅ぼす」という事を痛感させられます(; ̄∀ ̄)ゞ



昨年末に起きたサブプライム問題とか


実際に起きた出来事を作品の中に取り入れたのはなかなかですが
ちょっと突然この問題が沸いて出てきたような感じがして
そこはちょっと残念なとこがありましたが

その辺は役者さんの技量と作品の世界観でカバーしています。



それと随所で
ドラマで見た事のあるような光景

鷲津と劉の対立がかつての鷲津と芝野の対立の構図に似ていたり

劉の最後のあのシーンが何か
ドラマで西野の父親に起きた出来事や
転落していった鷲津の姿と重なるような感じだったり

解任される自動車会社の社長の姿とかに
ドラマで解任された社長の面影と重なったりして

ドラマで見た演出を重ねる事で

何年経っても人は過ちを繰り返す

その歴史を再現しているかのようで、それがなかなかに考えさせられます。




でも、鷲津と西野治との再会がかつて二人が初めて会った時の構図と似てましたが

あの時と違って今の二人は「戦友」になったようなようで
それがちょっと良かったなと思います ̄▽ ̄







そして、今回のこの作品の大きなテーマは「人」ですね。


これも報道でよく言われていた派遣社員。


日本での法律では
派遣社員を一定期間雇うと正社員にしなければならないのですが
それをすると人件費が高くなるという事で

派遣社員を雇う会社では
その期間が近付くと一度解雇して一定の期間を置いてから再び派遣社員を雇う。

そうして人件費を抑えていく。

つまり派遣社員は会社にとって「誰」=「人」という存在ではなく
「部品」=「モノ」としてでしか扱われない事


この物語の言いたい事はここに尽きる訳で。



ならば、「人」になるためにはどうすればいいのか。


この作品で提示されたのは「強くなること」

それが「金を持つこと」だと。



特にそれが色濃く描かれているのが「劉一華」ですね。

彼もまた「モノ」ではなく
「人」=「誰」かになろうとしていた。

その「誰」というのは憧れというのもあるんでしょうけどね。

その「誰」になるために彼は「金」を使い
別の「誰」を手に入れる事によって


そうして彼は自分の「夢」を手に入れようとしたのですからね。


そうでもしなければ辿り着けない世界。

この「誰」になろうとした事に悲しいものを感じさせます。



中国では亡くなった人に対して
あの世でお金に困らないように
紙銭と呼ばれる紙を燃やして供養する習慣があるそうで


そういうのを見ると中国は一党独裁の共産主義ながら
その国の中身は資本主義となんら変わりがないみたいですし

何より中国という巨大企業にあって
その国に住む人たちの大半が
「派遣社員」=「モノ」ではないかというくらいの印象を受けます。

劉一華がとある派遣社員を騙して利用し
その派遣社員に400万円を渡すのですが

そんな金は受け取れないと派遣社員は劉に投げつけます。

すると劉は「拾え」と彼に言うのですが
拾わない彼に対して劉が積極的に拾って彼に手渡して
「拾うんだ」と切実な表情で訴えます。

そうした彼の辿ってきた人生を考えると
彼が生きた国・中国の国家の在り方そのものを皮肉ったような印象さえ受けます。


もちろん日本も皮肉られているのは当然の事ですけど ̄▽ ̄


ホント「こんな国に誰がした」って文句も言いたくなるのかもしれません。

ただ、だからといって
そうやって責めても何も変わりません。


芝野が言ってましたね。


「夢」とか「情熱」とか
そういうのを語れるトップの存在。




この作品では仕事に対する「夢」とか「情熱」を持つ事

それこそがこの国にとっても「希望」になる


最後のシーンにあの道を

かつて少年の頃の「あの人」が見た日本車が通ったあの道を
映したのはそういう事を伝えたかったような気がします。

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この記事へのコメント

2009年06月07日 23:13
なんか、「天地人」にコメントエラーで書き込めないのです~(>_<)
こっちはどうだろう。。。

これは今週行く予定なので、観たらまた伺わせていただきますね~。
ikasama4
2009年06月07日 23:52
くう様
コメントエラーに関しては
私のところで特定の半角英文字がひっかかりますので
もし今後はよければ英語とかは全角にしていただけると
大丈夫かと思います。
御手数をお掛けいたします<(_ _)>

>これは今週行く予定なので、観たらまた伺わせていただきますね~。
それでは、お待ちしております( ̄ー ̄)/~~
2009年06月11日 16:31
観てきました~~~!!
めっちゃ男くさかった~~。
久々に肉食系男子を見たというかまるで平成の戦国時代というか
とにかくめっちゃどの人もかっこよかったですわ~。
こんな骨太な映画を見たのは久々~~~。
いやぁ。ドラマを見てなくて残念!

それにしても・・このどらまは今現実に
起こっていてもおかしくないというか
もうすでに(私たちの知らないところで)
始まっているかもしれなくて・・
そう思うと恐ろしいなぁ~。と思いながら
観てました。
相手は4千年の歴史をもつ大国ですもの。
本気になったらこわ~い。。。。って・・・
ikasama4
2009年06月11日 20:45
みのむし様
今まであのどうしようもない大河を見てた後で
これを見てしまうと

すばらしく骨太な作品に出会えたと思います。

ホント男臭いですが
これぞ、このドラマの醍醐味ですからね ̄▽ ̄b

今の大河には微塵も感じられません(爆)

派遣社員のあり方なんか見たら

>それにしても・・このどらまは今現実に
>起こっていてもおかしくないというか
>もうすでに(私たちの知らないところで)
>始まっているかもしれなくて・・
脅かす訳ではないですが
既に動いているようなとこがありそうで。

>相手は4千年の歴史をもつ大国ですもの。
>本気になったらこわ~い。。。。って・・・
ですね(; ̄∀ ̄)ゞ
2009年06月13日 00:39
ikasama4さんへ

こちらでは大変お久しぶりです。
ikasama4さんのブログを拝見して、あ~なるほど~~~そう観ればよかったのね~と自分の理解力のなさをやっぱり痛感しちゃいました。

「こんな国に誰がした。」とぼやいても始まらない。そう、柴野さんのあの言葉こそが、この国の未来を作るべき私たちへ向けられた、この映画からのメッセージだったのでしょう。

仕事に夢や情熱を持って働くことが、世の中を明るくする。こんな時代だからこそ、そういう青臭いことを言うトップが必要ですかあ~。ふーむ。
そこだけ聞くと「何をまあ夢みたいなことを・・・」と馬鹿にされそうですが、その情熱や理想を実現するための能力とパワーを持ったトップがいれば、確かに世の中はいい方向に変わる気がします。
そして、トップだけじゃなくて、みんながそう思って働くことが、生きていくことが大切なんでしょうね。

2009年06月13日 00:40
続きです・・・^^;))))


大事なのは「夢」を「夢」のままで終わらせない実行力を身に着ける努力と言ったところでしょうか?自分の中に「夢」を持てば、そこに届くように頑張りますからね。「夢」や「理想」は青臭いだけじゃなくて、実際一番の頑張りの糧になり得ると思います。
なんか支離滅裂な文章でスイマセン・・・

また近いうちに環境の整った映画館で、ikasama4さんの記事を参考に見直して参ります。そしたらまたメールしますね。
ikasama4
2009年06月13日 12:19
めいほあ様
こちらではお久しぶりです。

たしかに見渡すとどこを見ても
焼け野原というか草の根ひとつ生えてないような
感じがする今の社会ですからね。

でも、どんなに嘆いてもいいけど
そこから前に進まなければ何も変わらないんでしょうね。

仕事に対する「夢」や「情熱」を持つトップ
そういう人を見て周囲はそのトップに憧れを持ち
それによって「自分もああなりたい」って
思えるようになるんでしょうね。

作中では劉が鷲津に憧れを抱き彼に近付こうとし
派遣社員の守山が劉に憧れを抱き彼に近付こうと
したんでしょうけど、この二人の場合
ちょっと微妙に歪んでましたかね(; ̄∀ ̄)ゞ
ikasama4
2009年06月13日 12:20
めいほあ様
こちらも続きます  ̄▽ ̄ゞ

たしかに「夢」があるからこそ
生きていく張りというか糧になるんでしょうね。

ホント、青臭いかもしれませんが
この作品を見てるとそんな事を感じさせてくれます。

>また近いうちに環境の整った映画館で、ikasama4さんの記事を参考に見直して参ります。そしたらまたメールしますね。
お待ちしております( ̄ー ̄)/~~
2009年07月27日 16:57
やっと記事が上がりました~(^▽^;
どうもサボリぐせが。。。(^^;ゞ

いや~ドラマに引き続き、硬質な出来でしたね。
緊張感もあってスピーディで感動もあって。。。

そして、虚しい。

ドラマの時から思っていたのですが、どうしても
空虚感が残る結末です。
人はお金に翻弄される物なのですね。
(しかし、金のある地獄って言うのは、一度で良いから
見てみたい気が~。。。^^;)

>この作品では仕事に対する「夢」とか「情熱」を持つ事

それこそがこの国にとっても「希望」になる

今の時代、夢が大事なんだと言う芝野のセリフは印象的でした。
そう言う物があって、そしてやる気が出てこその労働ですよね。
ホント、そう思います。
そういう気持ちで働かないとね。。。自分も(^^;ゞ
ikasama4
2009年07月27日 22:11
くう様
映画も見応えがありましたね。

>そして、虚しい。
ホント、そうなんですよね。

マネーゲームの果てに辿り着いたのが
中国のあの不毛地帯のように
何もかも消えてしまったような
虚しさ満載でしたからね。

>人はお金に翻弄される物なのですね。
そうなんですねぇ。
自分が落ちていくという感覚とかが
麻痺してしまうんでしょうね。

>今の時代、夢が大事なんだと言う芝野のセリフは印象的でした。
そうなんですよね。
そんな風に夢を語ってくれる人がいれば
自然と人がそこについていく

みたいなとこがあるんだと思います。

私もそういう気持ちで働きたいものですが
仕事中に考える事といえば
「あの人の絵が描きたい」
「あの歴史上の人物の人生は面白そう」とか
そんなんばっかです(; ̄∀ ̄)ゞ
あこ
2009年08月07日 22:15
初めまして。
ハゲタカにどっぷり魅せられてしまった者です。

家にハゲタカの原作があったので、
『本は難しそうだから、まずドラマから見てみよう』という
軽い気持ちで見始めたのですが、高校2年生で
経済などに関する知識もあまりない私にとっては
ドラマさえも難しく、あまり理解出来ていませんでした(^^;)


しかし、こちらのブログの記事を読み、用語も調べ
もう1度見直したところ、内容をしっかりと理解することができ
やっとハゲタカの魅力に気づけました(^^)♪笑
まだ社会に出ている身ではないですが、
いろいろと考えさせられるドラマでした。
最近ドラマをあまり見なくなってしまったのですが
もし今ハゲタカがやっていたら間違いなく毎週録画です。笑

映画の方は見れていないので、
DVDが出たら是非見たいと思っています!

その時もまた、こちらのブログを
参考にさせていただきますね♪笑
ikasama4
2009年08月07日 23:49
あこ様
どうも初めまして。

>ハゲタカにどっぷり魅せられてしまった者です。
それはなんとも嬉しい限りです。

私は学生時代、こういう経済には
一切興味がなかったんですが

ドラマ好きという事と最近は年をとったせいか
こういう経済とかを絡めた大人のドラマが
面白いと思う御年頃です(; ̄∀ ̄)ゞ

個人的には映画もいいですが
その映画化に進めたドラマの方が
個人的にはかなりオススメです。

こちらはDVDが出てますし
動画で探せば見つかるかもしれません。

>その時もまた、こちらのブログを
>参考にさせていただきますね♪笑
私のような拙い文章を書くブログでよろしければ ̄▽ ̄ゞ

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