篤姫 第31話 「さらば幾島」

安政の大獄
幕府の実権を握った井伊直弼は
自分に反対した勢力に徹底的な弾圧を加えていく。


その詮議は天璋院の義理の父と母になってくれた
近衛忠煕、そして近衛家の老女・村岡にも及んでいく。


村岡は朝廷からの密勅を仲立ちした疑いがかけられている。


天璋院は幾島の意見もあり
此度の件に関しては上様に御止め頂くようにするつもりだったが

そんな天璋院を滝山が制する。



これこそが井伊様の





此度の一件はあくまでも天璋院様の私事

それを公方様が私事を聞き入れたのでは
公方様のお立場がございませぬ。

この一件、どうか堪えて下さりませ。




井伊は一橋に組した者の処断のみならず
その処断の苛烈さに反対した者達は紀州派と言えでも
処断するというやり方に

滝山もまた憤りを感じていた。

そして、このような事態に至り
彼を大老に推挙した事も悔やんでいた。



それでは私が村岡様に何か出来る事はないのか。

ふと天璋院の中にある考えが浮かぶ。

天璋院は幾島を呼ぶ。



先んじて御用意仕りました。

既に幾島には天璋院の考えが分かっていた。




幾島は天璋院の威光を使い村岡と面会。


そして、彼女にひとつのものを託した。

天璋院の村岡に対する心遣いが伝わってくる。

「あきまへんな、年をとるとこれや。」

それは天璋院が亡き家定様との婚儀の折に着た内着だった。



村岡はその内着を来て詮議の席に向かった。

徳川家定公との婚儀にお使いになった内着
それは葵の御紋と同じものにございまする。


この一言で詮議の者達はひるむ(笑)


そして仲立ちの疑惑を問い質すと

村岡は己の役職である老女はいわば襖の引き手の如き役
よって用向きもお尋ねの件にも一切存じませぬ。

そうして全てをつっぱねた。



その結果、村岡は押込(謹慎)30日で釈放された。





どうにか天璋院と幾島の願いは叶えられた。





そして幾島は今回の一件でお暇を頂く時を定めた。

私はいつか必ず天璋院様にとって邪魔にりまする。

天璋院様は徳川家の人間として生きていかれる。
この後もそれを貫くだろう。

然るに私は島津家・近衛家の繋がりを第一とする事から抜け出せぬ。


徳川か薩摩か
そのような仕儀に向かわば
必ず天璋院様の足手まといになりましょう。

かような者が天璋院様のお側にいる事はできませぬ。



そして、もうひとつ
貴方様は誠、大きゅうなられました。
人は貴方様に惹かれ、お役に立たんと望んでおりまする。

これ以上の力がありましょうか。

私からお教えする事はもう何一つ残っておりませぬ。

私の勤めは終わったのでございまする。




幾島―――


初めて会った頃、私に申したな。

私の側から離れなかった。

薩摩の城でも船の中でも
そして大奥に入った後も

決して歓迎されなかったこの場所で

悩み苦しみ、ずっと寄り沿ってくれた陰


その陰が消える―――か。




はい。
お別れにございまする。



ここより下がって後はいずこに暮らすつもりじゃ。


京へ上り村岡様の御世話で余生を過ごそうかと思いまする。


そして、天璋院は村岡様より戻されたあの内着を幾島の前に差し出した。


この内着をそなたに受け取ってもらいたい。

一生に二つとなきもの。

だからこそそなたに持っていてもらいたい。

互いの道は分かれても
互いに歩んできた形見として。



天璋院様の思いに幾島は必死に涙をこらえた。

畏れながら私もひとつだけお願いしたい事がございまする。



その願いとは
この内着を今一度天璋院様に着て欲しい。



幾島の願いに応じて天璋院はこの内着を羽織る




どうじゃ。この髪では似合わぬか。



幾島の脳裏にあの時
亡き家定様との初めての夜の事が思い浮かぶ。



あの日の篤姫様がおられまする。



もう涙を抑える事は幾島には出来なかった。



幾島、そなたひどい顔じゃぞ。


天璋院様こそ私の他には見せられぬ顔です。


そんなあられもない顔を二人に思わず笑いあった―――――。








苦しい時もつらい時も一緒に乗り越えてくれた人
そんな人との別れって

自分の半身がなくなってしまうような感覚なんでしょうね。
これはもう同性だからこそ分かる部分なのかもしれません。

そんな二人の様子を見ていると
思わず目頭が熱くなりました(T▽T)



ちょっと今回登場した脇坂安宅を演じた櫻木健一さん
なんか紀州派の方々って丸顔が多いみたいです(笑)


後、村岡の詮議をした久貝因幡守だったかな。
たしかこの役をしてたのって藤木孝さんじゃなかったですかね。

ここで登場した時、ふと「新選組!」が浮かんで
ちょっと笑ってしまったなぁ。






それから幾島は
天璋院の行動を諌めようとした時
重野がすかさず自分と同じ意見を言ってくれたので
これで自分がいなくても大丈夫と思ったとこもあるみたいですね。




後、今回
於一時代の回想シーンがありましたが
この時、改めて女優・宮崎あおいの演技力に驚かされました。

幼いときとかは声が高いんですよね。

それが段々に声を抑えていくことで高貴な雰囲気をまとっていくのですからね。
これは正直、脱帽です。

こういう空気というか雰囲気を演じられるのはホントスゴイですね。



とりあえず天璋院&幾島メインで書いてみましたが

今回はこれとは別に

天璋院&家茂

薩摩


この二つのお話もありました。


天璋院&家茂では
まず家茂の愚痴から始まります(笑)

井伊から
「天璋院様を母上様と慕われるのはよいです。
あくまでも表の政を第一としなければなりませぬ。
その上、安政の大獄で処罰される者は天璋院様所縁の者が多い」と言って。

要はそういう所縁のある人物とは関わるなと暗に言っているようなものですからね。

そして更には
「公方様は助け参らせ政を行うはこの私にござりまする。」

つまりは天璋院様が政を行う事など出来ぬ。
政を行う事が出来るのはこの私だけだと言っている訳ですからね。

かと言って井伊の詮議はあまりにも無用な事が多いのではないかと
家茂も心を痛めていたみたいです。


そして村岡の事で心を痛める天璋院の様子に気付く家茂だけれども
天璋院は滝山に釘を刺されたばかりなので
自分の悩みを家茂に打ち明ける事が出来ない。

そして事態が一通り解決し終わったとこで
天璋院が抱えていた悩みを知った家茂は憤ります。


何故打ち明けて下されなかったのですか。

たとえ何もして差し上げられなくても
苦しみもつらさも分かち合いたかった。

今後は隠し事は無用にございまする。
今後は私が打ち明けられぬ事が出来なくなってしまいまする。


この言葉に天璋院は改めて
家茂というよき息子に恵まれた事を
亡き家定に感謝してた感じがします。





そして薩摩では
西郷さんの遠島という処断に憤る大久保さんでしたが

もし、斉興ならば西郷を処刑したはずなのに
それが遠島で済んだのは忠教が動いてくれたおかげではないかという
帯刀の考えに大久保も忠教という人物に対して考えを若干改めたみたいです。


その頃、薩摩では斉興様が病に倒れ
忠教様が藩の実権を握る時がようやく訪れ

そこで

余は我が兄・斉彬公の御遺志を継ぎ薩摩を守る日本国を果敢に変革していく。

と、高らかに宣言していきます。



しかし、藩士の間では
お由羅の子である忠教のやり方に不信感がいっぱい。
更に水戸にいる同志からは井伊直弼の処罰のやり方に
井伊直弼の襲撃計画に加わろうとする者もいるようですね。


ただ、そんな中で
大久保さんは一時の激情に踊らされず
十分に気が熟するのを待つべきだという西郷さんの言葉に
一理あるとみて従っているみたいです。






さて今回出てきた安政の大獄

ここで基本的に井伊が裁いた人達というのが


1.一橋側についた藩主・井伊のやり方に反対した藩主、奉行

  ⇒免職、隠居、謹慎


2.朝廷の密書に関与した公家

  ⇒官位の辞任、落飾、謹慎


3.朝廷の密書に関与した藩士

  ⇒遠島、死刑、獄死


4.一橋派の思想家・儒学者または井伊の襲撃を画策した者

  ⇒死刑、獄死




こうして見ると井伊は基本的に自分の意見に反する者は徹底的に処罰しています。
とりわけ、思想家・儒学者に対する処罰がかなり厳しいですね。

井伊は分かっていたのでしょう。

危険な思想を広めれば
それだけ後々幕府を揺るがす人物が増える事になる。

だからこそ、その根は徹底的に絶たなければならない。

そういう意識が彼の中にはあったのでしょう。


そんな井伊の高笑いが聞こえてきます。











お米一合と海苔を切り切りして作ってみました(; ̄∀ ̄)ゞ






後、以前こんなのも作りました↓





「井伊の赤玉」です(; ̄∀ ̄)ゞ








これはちゃんと目玉焼きにして美味しく頂きました。





ちょっと似てないですけど(; ̄∀ ̄)ゞ


ちなみにこれは透明のビニールに書いたやつを乗せたので
食べ物に落書きをしたのではないのであしからず。





こんな感じで今回はちょっとネタに走りました。

まぁ「なおすけ」が登場するのは次回で最後みたいなんで
次回もまたこんな感じで遊んでみるつもりです(; ̄∀ ̄)ゞ

この記事へのコメント

2008年08月03日 23:57
ikasama4さん、こんばんは。

あ~目玉焼きに落書きしてえ!?と思ったら「透明のビニールに書いたやつを乗せたので」
そーかそーか、それならば許してしんぜよう!
それにしても「おにぎり」すごいですね!?「のり」でやったんですよね?
まめだな~(あ、のりか)水戸で売り出したら「おのれ~井伊め!」とか言って売れますかね?具は「納豆」で。

>井伊は分かっていたのでしょう。
危険な思想を広めれば
それだけ後々幕府を揺るがす人物が増える事になる。

そう考えると後の「新選組」や「見回り組み」と同じですよね。
なのに「なおすけ」ばかり悪く言われてちょっと可哀想ですよね。

>たしかこの役をしてたのって藤木孝さんじゃなかったですかね。
ここで登場した時、ふと「新選組!」が浮かんで
ちょっと笑ってしまったなぁ。

ワタシも笑っちゃいましたよ。いつもああいう「権力に弱い」役ですよね。
さあ、とうとう「桜田門外」ですね。なおすけの「花道」が用意されていることを祈りつつ、倶楽部で「追悼」やりますんで、「おにぎり」1個ちょうだいな♪
2008年08月04日 00:02
>於一時代の回想シーンがありましたが
この時、改めて女優・宮崎あおいの演技力に驚かされました。
>幼いときとかは声が高いんですよね。

そうなんですよ~!
私もビックリでした。
あの頃から、ちゃんと後の時代の事も考えて
キャラを作っていたのでしょうか(?_?)
宮崎あおい。。。すごい女優ですわ。
晩年まで(やるのかどうか知らないけど^^;)同じ女優で
行くんですものね。
この先の天璋院の変化も楽しみになってきました(^.^)

幾島との別れは泣きましたわ~。
ハッキリ言ってしまうと、家定の時よりも泣けました。。。
一緒にいた歴史が違うし、いつも側にいるのが当たり前だったし。。。

次回からは、大奥も寂しくなりますね。
ikasama4
2008年08月04日 01:01
なおみ様
こんばんはです。

自分は食べ物は粗末にしたくないので
こういうのはちゃんと後でおいしく食べてます(笑)

意外に「なおすけおにぎり」とか
あればイケるのかもしれないですね。

直弼が行った処断は直弼の立場に立ってみれば
分かる部分はあります。

ただ、彼が悪く言われてしまうのは
明治維新の人たちの仲間や師と呼べる人物を多く処断してしまったからなんだと思います。

ここでちょっと笑えるのは
井伊直弼が処断した人物の多くは攘夷派
そして明治維新で活躍した人の何人かはこの当時、攘夷派

そして井伊直弼は開国派

それが時が流れて異国の力を思い知るや
攘夷派の多くは開国派になる訳なんですが
それだったら井伊が行った事はある意味正しかったのではないかって
気もしたりするんですけどね。

やっぱり藤木さんを見ると権力に弱そうなイメージが思い出しますよね。

さて次回の桜田門外も頑張ってみます。

こんなおにぎりでよければどうぞどうぞ( ̄▽ ̄)
ikasama4
2008年08月04日 01:08
くう様
そうなんですよ!
去年の大河ドラマでは内野さんが年齢を
声のトーンを低くするようにして演じていましたが

それをまだ二十代の女性がこんなにも
上手く使い分けている事にとても驚きました。

>あの頃から、ちゃんと後の時代の事も考えて
>キャラを作っていたのでしょうか(?_?)
あの回想シーンを見るとそんな気がしてきました。

たしかに女帝というか
大奥の頂点に立つ女性の貫禄というのは感じられますからね。

彼女の演技と共に年代の変化も楽しみですね。


>ハッキリ言ってしまうと、家定の時よりも泣けました。。。
そういえば家定と過ごした時間よりも
幾島と過ごした時間が長かったですからね。

天璋院のために大奥を去る幾島は
同志であり戦友であり母のような存在なのかもしれませんね。

>次回からは、大奥も寂しくなりますね。
そうですね、本当に淋しいです(T▽T)
2008年08月04日 15:29
実際の井伊さんは向かうところ敵なし状態で
安政の大獄をやってたんでしょうね。
家茂さんもまだ11歳?くらいだったはずですし、
それじゃあ家茂が口を挟む間もなかったでしょうしね。
井伊は、篤姫が徳川の人間であることすら
快くは思ってなかったでしょうね。
それにしても幾島がいなくなることは篤姫にとっては
痛手でしょうね。
でも幾島の言うように、井伊がこのままずっと大老に
居座れば、いずれ幾島にもその手が及ぶことも
わかっていたのかもしれないですしね。
ただ井伊の思う幕府の強化っていうのは本当に
徳川のことを考えてのことだったのか。
そのあたり知りたいですね。
2008年08月04日 22:04
おにぎり!!
二の矢・三の矢というのが、これほどの大作とは思いませんでした。参りました!感動しました!
もうこうなると芸人としてデビューできますよ、師匠!
海苔で作った丁髷と横鬢もあるのが見逃せません。中身はなんですか?紀州梅とか?(笑)。

>思想家・儒学者に対する処罰がかなり厳しい

ああ…それは盲点でした。単純に、身分が下の方なほど、斬首とか、見せしめ的に極刑にしているのかと思ったんですが、国学者の井伊からみて、水戸系の尊攘主義は許せない、というのはありそうですね。

>帯刀の考えに大久保も忠教という人物に対して考えを若干改めた

島津久光というと、兄より器が小さく、西郷・大久保に担がれただけの人という描かれ方をされがちなんですけど、今回は、身の程も知っており、バランス感覚に優れた知性ある人という側面が見えます。
それだけに、天敵・西郷さんと対面したあとが楽しみなんですけど。
このまま、地味ながら名君という線でいくのか…コンプレックスが噴出して豹変してしまうのか?
ikasama4
2008年08月05日 00:26
みのむし様
>実際の井伊さんは向かうところ敵なし状態で
>安政の大獄をやってたんでしょうね。
そうみたいですね。
安政の大獄という井伊の苛烈な処断の仕方に
反論をした方々を罷免したりしたみたいですからね。

そんな井伊様に僅か13,4歳の家茂では
全く相手にならなかったのでしょうね。

>それにしても幾島がいなくなることは篤姫にとっては
>痛手でしょうね。
それはありますね。
でも、天璋院ならば必ずこの状況を乗り越えられる
そういう思いがあったから
幾島はこのような決断が出来たのかもしれませんね。

>ただ井伊の思う幕府の強化っていうのは本当に
>徳川のことを考えてのことだったのか。
ここは難しいところですね。
見方によっては絶大な権力を握った事で
権力に酔ってしまったと考える事が出来ますからね。

多分、新政府側の人間から見れば
とっても悪い人に見えるんでしょう(笑)
ikasama4
2008年08月05日 00:27
遊人庵庵主
ご飯1合でおにぎりを作るのが
こんなに大変だとは思いませんでした(; ̄∀ ̄)ゞ

>海苔で作った丁髷と横鬢もあるのが見逃せません。
そこはこだわりのひとつです( ̄ー ̄)b

ちなみに完全なる塩結びなので具は全くありません(笑)

安政の大獄に関して
幕府の要人の暗殺計画を企てた方は仕方ないとしても
思想家・儒学者にたいしても死刑・獄死となるのは
やはり幕府(井伊)が彼らのような思想を
かなり危険視していたからというとこがあるような感じがしますね。

島津久光は偉大な兄と比較される分
どうしても劣る感じに描かれるとこが多いですが

そこをどのように山口さんが見せていくのかが楽しみですね。

多分、西郷さんは思いっきり
久光を斉彬様と比較して逆鱗に触れそうですけどね(笑)

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