監査法人 最終話 「会社、救えますか」

公認会計士は常に品位を保持し

その知識及び技能の修得に努め

独立した立場において公正かつ誠実に

その業務を行わなければならない。



公認会計士法 第一章 第一条のニ









会計士になった事、後悔してますか?







井上の会社に問題があるのに

自分の信念を曲げて

井上の会社の上場を認めてしまった小野寺と若杉



それから間もなく井上は暴行被害を受けた。


彼の会社に加盟金を払った方が犯人だった。


そうして加盟者達が会社に押しかける。


加盟者の加盟金は全て別の会社に横流しされていた。


全ては仕組まれていた。

井上を金で動けないように縛り付けて

不正の罪を井上一人に押し付けて。

それで全ての膿を出し切る事が出来る。


その言葉も単なる幻想に過ぎない。

全てが泥沼だった。

若杉にも小野寺にも抗う術はなかった。



真実を知った井上は怒り狂い、自分を騙した山岸を襲った


そんな井上を止めたのは若杉だった。


いい加減目を覚まして下さい!
この会社は井上さんのものじゃないんです。

加盟金を払ってくれた人たちの
株を買ってくれた人たちの
あなたを信じてくれたみんなのものなんです。

それを結果的にあなたは裏切ってしまった。


自分がしてきた事を突きつけられ
井上は我に返った。



翌日、井上が逮捕され、粉飾の不正は白日の下にさらされた。



若杉と小野寺はその不正の共犯に名を連ねた。



二人が失ったもの。


会計士として今まで築いてきた誇り

財政監督庁の信頼

大手の取引先




「もうお前は用済みだ。」




そんな風に言われているみたいだった。


若杉はもうここにいる理由はなかった。

若杉は小野寺に失望した。

そして、彼についていった自分自身に失望した。


そして彼はエスペランザ監査法人を辞めた。





何もなくなった若杉は茜に背中を押されるように彼は娘と妻がいる富山を訪れた。





そこで妻が家を出た理由を語り始めた。




あなたの言う事はいつも正しい

それが苦しかった。

心が休まる暇がなかった。

自分が壊れてしまうと思った。


だから―――――。




正しい言葉が人を傷つける

自分に正直に生きてきたつもりだった。

それが人を傷つける

そうして自分は誰も幸せに出来なかった。



そんな自分を救ってくれた一筋の希望


それは娘の言葉

「パパ、お仕事がんばってね。」


こんな自分でも娘は信じてくれている。



信じる事。



それから間もなく尾張部品の社員の方から連絡があった。
うちの会社の顧問会計士になって欲しいと。

あすなろ監査法人に経営的不振から監査を断られ監査難民となった
この会社を再建して欲しい。


その言葉に若杉の心が動いた。


もう一度
この会計士の仕事に賭けたい。皆さんと一緒に。





それから若杉は尾張部品の再建計画に奔走する日々が続いた。



その合間を縫ってマスターの下を訪れた時、思わぬ客と出会った。




お隣よろしいですか?


判決が出て拘置所から出てきた篠原だった。


裁判では自分がやってきた事を認めた上で
無罪を主張してきた。

自分がやってきた事が犯罪である訳がないって。

でも、ある事に気がついた。



何ですか?


自分も、家族も幸せになれなかった事だ。


オイルショック。
あの時、日本中がどん底に落とされたような気分だった。

だからバブルの崩壊なんてどうってことないと誰もがタカくくってた

だって
そのオイルショックを我々は見事乗り越えただけでなくて
逆境を利用してこの国を世界トップクラスの経済国にした
っていう経験があったからね。



どうやったんですか?


あの時、この国の経営者達は社員の給料を下げなかったんだよ。
それどころか、上げ続けたんだよ。



どうして?今とは逆じゃないですか?


心意気だろ。
『私も頑張りますから皆さんも頑張って下さい』って
近頃は景気が悪くなるとリストラなんてカットなんてとか言い出すけど

それが正しいのか間違っているのか
簡単には決められない。

だからこそ
数字では見えてこないものに目を凝らす。

それが自分の目で見て
自分で自信を持って判断をするって事だ。

しっかりな。





そして若杉は尾張部品の決算に不正がある事を発見した。

その支持は会長が行っていた。

この不正は社員への裏切り行為。


顧問会計士として尾張部品の決算を認める事は出来ない。
しかし、再生する方法はきっとある。

最後まで諦めず共に頑張りましょう。




若杉は尾張部品の監査をエスペランザ監査法人に受けてもらうように足を運んだ。



エスペランザ監査法人は
尾張部品の主要部門以外の赤字に目をつけた。

これらの部門をリストラする事で赤字を減らす事を提案する小野寺と若杉。

そこで会長は自分をはじめ経営陣の退陣を提案した。


そして会長は若杉に託した。

「従業員を守って下さい。」


その言葉に若杉が出した答え。

経営再建の道は険しい。
しかし、尾張部品にはまだ希望がある。
その希望を私は信じたいと思います。




現状では監査をお引き受けする事は出来ません。
しかし、貴社の熱意は強く感じました。
再建プランはもう検討しましょう。



若杉の答えは茜の言う通り
甘いのかもしれない。

でも必ず再建の道がある。



そう、若杉にも茜にも小野寺にも

会社のみならず
誰にでも再生の道はある。


そう誰にでも。


真実を貫く事が全てじゃない。
それが誰かのためじゃなければ意味がない。



みんなが幸せになれる道=再建の道を目指して


そして若杉は今日もこれからも

自分の目で見て自分で判断して
最後まで真実を切り開いていく―――――。





今回は会社の意義と共に


オイルショックの時代

日本の経営者は社員の給料を下げなかった。
むしろ上げ続けた。

心意気。
『私も頑張りますから皆さんも頑張って下さい』って




この言葉に異様に敏感に反応しました(笑)



こういうのを聞くと
羨ましいなぁと思います。



ただ、この決断が正しかったのか間違っていたのか


これは本当に分かりませんね。

社員の給料を下げなかった事で短期的に会社の経営が苦しくなったとしても
長期的に見て、それによって日本の経済が成長した事が「正しい」という事になるのでしょうかね。

もし、社員をリストラして日本の経済が復活したとしても
結果的にそれが原因で低迷してしまえば

それは「間違ってた」という事になるのでしょうかね。



なんにせよ、この答えを判断する事は難しいですが

大事なのはどんな現実であろうとも

他人に惑わされる事なく
自分の目で見て自分で判断する事。

そして信じる事。



こうして見ると

会社に対する考え方って
人の生き方

人との接し方にも通じるものがありますね。


ある人は「会社は生き物」だと言ってた言葉を聞いた事がありますが
正しくその通りなのかもしれません。


会社も過ちを犯してたとしても必ずやり直せる道がある。


それと人も同じ。


若杉も彼の家族も
茜も小野寺も篠原も


みんな再生しようと時代と戦って生きている。


それが分かっている人がいる限り日本にもまだ未来がある。


なんかそんな風な「希望」―――エスペランザが感じられるラストでした。


そして、このドラマの主人公・若杉健司を演じた塚本高史さん。


真っ直ぐさ故に
自分の正しさを貫きすぎた故に

その価値観を他人に押し付けてしまい


それが結果として
その人を傷つけてしまった。


そこに苦悩する主人公を熱演していました。


ちょっと演技が一本調子のような荒いとこも少々ありましたが

この作品を糧に今後も頑張ってくれる事を期待しています。

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この記事へのコメント

2008年07月20日 14:51
こんにちは!

こちらはレビューしていませんが、ハゲタカに続き骨太の作りで面白く見ました。
井上のように自分のための会社と思っている経営者は多いのだと思います。
若杉の真っ直ぐさが、人の命を亡くし、人の気持ちを傷つけてしまうのは辛かったです。塚本高史さんの演技が一本調子に見えたのは、真っ直ぐさだけで演技を終始通していたからかもです。

自分の行く先には、希望がある!夢がある!と頑張る気にチョコッとなれました~。

ところでビール漬けって、ビールに漬けるだけでイイのですか?(゚д゚)メチャウマー
2008年07月20日 15:23
>真実を貫く事が全てじゃない。
それが誰かのためじゃなければ意味がない。
重い言葉ですね、でも本当にみんなが幸せになれる真実というのは
ありえないかも知れませんが、その道を捜そうとすること、
そこを意識することが大切なのかもしれませんね。
それと信頼感というのは共に築いていこうという意志を持つことからはじまるんだということが伝わってきました。
おもしろいドラマでしたよね。
阿部サダヲさんもはまってました。
ikasama4
2008年07月20日 17:34
芯様
こんにちはです。
自分が作った会社=自分の会社
たしかにそういう風に考えている方は
多いのでしょうね。
でも、株式を他の方に販売している時点で
それは変わってくるのでしょうね。

>塚本高史さんの演技が一本調子に見えたのは、真っ直ぐさだけで演技を終始通していたからかもです。
なるほど、そう見える形もありますね。

人は必ず再生が出来る。
それを思い起こさせてくれた作品ですね。

ビールに砂糖と塩を入れてもんで10~12時間
漬け込むだけでございます。

こちらに簡単に作り方が書いてます↓
http://www.jakanagawa.gr.jp/yokohama/kakou/kakou_016.htm

好みで酢を少々入れてもイイ感じです
( ̄ー ̄)b
ikasama4
2008年07月20日 17:34
きこり様
そうですね。
たしかに真実は時として
誰かを不幸にするものとなってしまう。

その上で如何にして幸せになる道があるのか

そこに希望があり、人と人の信頼があるって事なんでしょうね。

それが馴れ合いになると「癒着」や「談合」という言葉に
なるのかもしれません。
そして、何でもそういう言葉で片付けてしまう今の世の中も
どうなのかってとこにあるような気がします。

そういう時代の流れというのも面白いところでした。

人生を転落していった井上を演じた
阿部さんはかなりハマってました( ̄ー ̄)b
2008年07月23日 15:37
ありがとうございます!!
JA横浜のページ見てきました~。
簡単そうですね。
分量はちょっと大目なので、少ない量で試してみます♪
レシピにあったトマトケチャップなんかも手作りするとおいしそうです。
最近の値上げラッシュで、お惣菜も高~くなりました。
お漬物ぐらいは手作りしなければです!!

好みで酢ですね、了解しました♪

ikasama4
2008年07月24日 00:56
芯様
結構簡単そうでしょ。
キュウリは夏バテ防止には最適な
野菜のひとつらしいですからね。

バンバン作って食べて
この暑~~~い夏を乗り切って下さい
(≧∇≦)b
2019年05月13日 19:36
I every time spent my half an hour to read this weblog's
articles or reviews everyday along with a mug of coffee.

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