監査法人 第5話 「夢の代償」

小野寺が作り上げた監査法人「エスペランザ監査法人」


皆、小野寺が掲げたエスペランザ―――希望に
若杉達会計士達はついていった。






あれから1年。





小野寺の掲げる厳格監査

真の目的は厳格監査に耐えれる企業を作る事

しかし、現実は
市場の信用を得るために
自らの身を守るばかりで
優秀な企業を選別しているだけ

海外の企業と次々に監査の契約は結んでいく

会社の業績は上がるものの
人員は増えないためにその仕事は
現状の会計士にのしかかる。

そのため、あまりの仕事の激しさに
過労で倒れる会計士がこの1年で三人もいる。



今のこの会社にどこに希望があるのか。




一方、時代はベンチャー企業が動かしていた。


経営者の井上は
かつてジャパン監査法人で働いていた茜に経理をお願いすることにした。

そして若杉に自分の会社の監査をお願いした。


全ては上場するために。




しかし、調査の中で
井上の会社の売り上げの実態に問題があった。



井上の会社はフランチャイズ形式で

フランチャイズの加盟者から未だに出店が出来ないと言う。

それは仮に仕方ないとするにしても

売り上げにまだ出店していない店舗―――架空店舗を作り
加盟金を不当に計上している


これは明らかな粉飾。



井上の会社の経理担当はこのやり方でなければ上場は無理だと言う。


若杉は茜と相談して
井上に今回の上場を思い留まらせるようにしようと決めた。

たとえ友達でも悪い事に手を貸してしまったら
その時から自分達は会計士を辞めなくてはならなくなる。

誰からも尊敬される会社にしてあげたい。



しかし「急いで上場しなければならない」

その理由が井上にはあった。


見逃してくれ!頼む!!

俺には金が必要なんだ!

お願いだ。このままだと俺の命も危ないんだ。

俺達、友達だろ?頼むよ!




若杉は小野寺に相談した。


彼のクチから出た言葉は意外なものだった。


考え過ぎるな。




あれから1年





時代は大きく変わっていった。

東都銀行は外資系に吸収された。

銀行はメガバンクに合併され、淘汰される。

銀行の生き残りは益々厳しくなる。


監査法人も例外ではない。



小野寺がつくった
エスペランザ監査法人と大手の監査法人と合併の話を
財政監督庁が持ちかけた。

このままでは完全に吸収されてしまう。


現場を顧みなくなり経営者となった事で
今までの小野寺の心を変えさせた。



今の会社を維持するためには
たとえ粉飾であっても監査を認めるしかない。






かつて監査を承認しなかった事で人が死んだ。

そして今の会社が抱える現状



若杉は井上の会社の監査を承認した。





井上の会社が上場された事で井上と社員達が喜ぶ中






若杉は自分の誇りを捨ててしまった後悔の念に苛まれていた。




それと前後して
若杉の娘・チカが火傷をした。



父のためにドーナツを作ろうとしたためなのだが
幼い子にまだガスや油をつかう料理は難しかった。



いつもいつも娘を一人きりにさせていた。



そして、妻の義母が娘を連れ帰った



いつも清廉潔白で仕事に真面目に向かっていた若杉

それは素晴らしい事だと思う。



しかし、いつも仕事仕事で家族との会話は全くなかった。



それで妻は家を出た。



あなたは誰も幸せにしていない。
娘の気持ちさえ分かっていない。



「約束する。もう絶対チカを一人にしない。パパと暮らそう。」


「本当にそんな約束ができるんですか?」



―――出来ます。



健司にそう答える事が出来なかった。





会計士としての誇りを失い家族を失った若杉






会計士になった事、後悔してますか?


1度だけある。
家族にも見離された時
生まれて初めて眠れなかったかな。



これからどうしたいと思いますか?


今は為す術もないだろう。
ただ、ここを出たら何とかまた頑張ろうと思う。
それが答えだ。



俺はやっぱり篠原さんの言葉を信じたから会計士になれたんです。

ありがとうございました。



うん、そうか。ありがとう。


まだ、法廷で戦い続けるんですか?


本当は有罪だろうと無罪であろうとどっちだっていいんだ。
それは後の世が決める事だ。

ただ、このまま判決を受け入れたら自分という会計士はいなくなってしまう。
人間、戦ってナンボの世界だからね。



何と戦っているんですか?


強いて言うと時代かな。

ある時は善といい
ある時は悪といい

そんな時代と戦っていく。



篠原さんを悪とした今の時代が間違っていると?


おまえはどう思っている?


俺達が時代をつくっています。
でも、俺はただ、そういう時代に流されているだけの自分を感じています。

あの時、篠原さんの言う理想が見えなかった。

篠原さんは仕事に理想を持って働いてきたんですか?
自分にはそれが見えません。



おまえはもう自分で答え出してるんじゃないか?


思わず若杉は篠原の顔を見つめた。


おまえがここに来てくれた事、それが答えだろ。



若杉は自分の下に一筋の希望の光が差し込んだ気がした―――――。

















「時代」ですかぁ。



かつて織田信長が生きていた時代

彼は比叡山を焼き討ちにし本願寺の兵達を虐殺した

そんな彼の非道を受けたこの時代の人々は悪魔と呼んだのかもしれません。

が、一方で
彼の革新的な政治に彼に関わった人達は創造主にさえ見えたのかもしれません。



そんな彼の評価を下すのは結局「後の世」の人な訳ですからね。


第二次世界大戦も勝っていれば
それで評価された人達もいたのでしょうけどねぇ。



今の時代の混乱もそれがどうだったのか
全ては後の世の判断なのかもしれません。


でも、今の決断が正しいのか間違っているのか

正直、難しいです。


ただ、己の信じるままに

そこを突き進むしかないのかもしれませんね。


なんか、この作品を見ていると
「必要悪」を認める事になりそうですけど(笑)



ここから若杉がどのような決断をするのか
楽しみですね。

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この記事へのコメント

2008年07月13日 21:05
>「必要悪」を認める事になりそうですけど(笑)
そうですよねぇ・・時代に振り回されない真実というものもあると
思うんですが・・まぁそれは置いといて・・
傷ついて迷った健司が求めたのは小野寺ではなくて篠原だった。
理性ではないものが向かわせたのかもしらませんが、
そういうものの方が結局は勝つのかもしれません。
ついに来週は最終回、健司は小野寺の元を去るようですね。
ikasama4
2008年07月14日 16:57
きこり様
たしかに時代に振り回されない真実はありますけど
だからといって、それを見過ごして生きていくのは
結局、そのツケを誰かが背負う事になるのですからね。

それがたいした事なければそれでいいですが
それが重大な問題であれば、いずれそのツケは
自分のみならず多くの人にかかってくるのですからね。

>傷ついて迷った健司が求めたのは小野寺ではなくて篠原だった。
間違っている人をただ拒絶するのではなく
正しい方向に向かうように手助けをしてあげる

それが健司が求める姿=篠原だったのかもしれないですね。

>ついに来週は最終回、健司は小野寺の元を去るようですね。
ですね。小野寺は経営者になるには
少々若すぎたのかもしれないですね。

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