篤姫 第1話 「天命の子」

今回のオープニングはかなり意表を付かれました。
オープニングで主人公が登場したというのは
自分が今まで見た限りでは今回が初めてではないですかね。

本当に宮崎あおいさんかと思うほどの美しさでした。


煌びやかな花の色にに薩摩切子の模様が篤姫を彩っていました。

あれを見せられては
篤姫を描こうという意欲など根こそぎ奪われてしまいます(; ̄∀ ̄)ゞ






ある夏の日、
懐妊した今和泉島津家の奥方様の前に一人の老人が現れた。

その娘を江戸に連れてまいれ。


それから間もなく奥方は子を生んだ。

その子は娘だった。


娘は一(かつ)と名付けられた。

於一は元気に育った。

ある時、於一はご飯を食べようとしなかった。

そんな様子を察して父と母はその理由を尋ねた所、逆にこのように尋ね返された。

どうしてご飯が食べられるのですか。
いくら働いても食べられない農民がいるのに
何もしてない私が食べられるのは何故でしょうか。

武家の娘だとそれだけで食べられるのでしょうか。

私にはわかりませぬ。



そんな娘の問いに母が答える。



この世のものには全て役割がある。
それは人も同じ事です。

侍も農民も命の重さは同じ。

しかし役割は違います。

田畑を開き、食べ物を作るのが農民の役目
そんな農民を命投げ打ってでも守るのが武家の役目

武家の娘はいざという時に覚悟を決めなければなりませぬ。



そして、於一の前に握り飯が差し出された。


百姓達が丹精込めて作った米です。
しっかり食べなされ。



於一は喜んで握り飯を食べた―――。






さてさて、ここで簡単に島津家の説明をば。

島津家は関が原の戦いで西軍となって徳川家に敵対したのですが
その戦いで島津の強さを見せつけた事で領土を減らされる事がなかった大名です。

しかし、幕府はそんな島津家を警戒して
巧妙なやり口でたくさんの税金を課したそうです。

そのために年々藩の財政は苦しくなっていったようです。
それにより商人からたくさん借金を抱えていたようです。


そこで薩摩藩8代当主・重豪の頃より藩政改革が行われてきたようです。
この時、重豪が取り立てて重用した下級藩士がいました。
それがこのドラマで斉興の代で家老となり藩政改革をとりしきる
平幹二朗さんが演じる調所広郷という次第です。

その調所広郷の手腕によって藩の財政は立て直されましたが
そのために庶民は一層の質素倹約が推し進められ下級藩士や郷士の暮らしは苦しかったそうです。


そして斉興は嫡男・斉彬を「蘭癖」と言って嫌ったそうです。
「蘭癖」というのはいわゆる「西洋かぶれ」みたいな意味を含んでいます。
斉興が斉彬を嫌ったのには理由があります。
斉彬の祖父つまり斉興の父である重豪は「蘭癖大名」と呼ばれる程
蘭学に傾倒していたようです。

しかし、一方で浪費家としても知られ、薩摩藩は更に借金を抱えたそうです。

斉彬もまた祖父のように蘭学に傾倒しているので
彼が薩摩藩当主になれば、祖父のようにまたたくさんの借金を作り
薩摩藩がまた傾くのではないかと怖れたのではないかと思われます。

まぁ父が嫌いな息子がいた場合
その息子の子が父親に似てくるとついつい嫌いたくなるもんのようです。
これはまぁしがない性なんかもしれませんね。


そんな時代に於一は生まれました。




         8
        島代
        津当
        重主
        豪
        │
        │
        │9
        斉代
        宣 
        │
     ┌──┼──┬──┐
     │  │  │  │10
     松  忠  忠  斉代
     平  剛  公  興 
     勝  │     │
     善  │     │
  ┌─┬─┬─┤   ┌─┼─┐
  │ │ │ │   │ │ │後
  於 忠 久 忠   久 池 │の
  一 冬 敬 敬   光 田 │11
              斉 斉代
              敏 彬



於一は今和泉島津家当主・島津忠剛の娘として生まれます。
つまり後の11代当主・斉彬とは従兄妹の関係になります。




それから間もなく事件が起こる。



藩政改革のために生活が困窮する農民からの嘆願を受け取った事で
斉興から咎めを受けたのであった。


殿様の許しを請うために忠剛は謹慎し
土地も献上し、自分の息子を養子に出していく。


そんな父の行動を見て一は憤りを感じ、肝付尚五郎を道連れに(笑)
調所広郷の屋敷を尋ねた。


調所広郷は言う。

某は琉球で抜けにをしております。
それもこれも薩摩が生き抜くため。
それが手前の役割。

貴方様の父君に難題を押し付けたのも役割への誇り
公儀に叛くのも役割への誇り


命を投げ打ってまで彼は己が役割に誇りを持っていた。

於一は尋ねた。
ほかにてだてはないのですか。
共に生きていく手立てとか。



調所広郷は笑った。
そのようなものがあれば是非教えて頂きたい。

於一にはその答えは見つからなかった。


調所の屋敷を出た後、於一は尚五郎に尋ねた。



尚五郎さんには分かりますか。

何が正しくて
何が間違っているのか。


私がまだ幼いからでしょうか。



私は知りたい。
もっともっと広い世界を―――。










彼女は後に斉彬の養子となり将軍家の御台所(正室)になるのですが
何故彼女が将軍家の御台所となれたのか。


それにはある理由があります。



実は8代当主・重豪の代に彼の娘・広大院が
11代将軍・徳川家斉の御台所になったという経緯があったからだそうです。
そして家斉は長寿で子宝に恵まれたそうです。




         8
        島代
        津当
        重主
        豪
        ├────┐将
        │    │軍
        │9   広御
        斉代   大台
        宣    院所
        │
     ┌──┼──┬──┐
     │  │  │  │10
     松  忠  忠  斉代
     平  剛  公  興 
     勝  │     │
     善  │     │
  ┌─┬─┬─┤   ┌─┼─┐
  │ │ │ │   │ │ │ 
  於 忠 久 忠   久 池 │ 
  一 冬 敬 敬   光 田 │11
              斉 斉代
              敏 彬



まぁこういう婚姻関係が結べたのも重豪の祖父の後妻が
将軍家の養女だったという事もあります。


この時の13代将軍・家定は病弱で子宝にも恵まれなかったそうです。
そこで島津家から娘を将軍家の御台所にする事で
以前の御利益にあやかろうという考えがあったようですね。


そして、この時
出家する前に広大院が名乗った名前のひとつが「篤姫」だそうです。


つまり、最初から自分の娘を将軍家に嫁がす意図が
この名前にはあったと考えられます。



於一は斉彬の養子になると「篤姫」と名乗ったそうです。
おそらく彼女にその名を付けたのは斉彬でしょう。

この時から将軍家の御台所として考えられていたのでしょうね。


そうしてご先祖様の威光に肖りたかったのでしょうね。


こういった事は別段島津家に限った事ではありません。



有名なのは「伊達政宗」ですね。

大抵の人が考える「伊達政宗」と言うと「独眼龍」ですが
実は彼のご先祖様に「伊達政宗」がおります。

こちらの「伊達政宗」は南北朝時代や室町時代に活躍した武将で
伊達家中興の祖とも言われています。

後の「伊達政宗」はこのご先祖様の活躍にあやかって「政宗」と名付けられたそうです。



それによってご先祖様以上に後世に名を知らしめたのですから
ご先祖様の御利益はかなりのものですかね(笑)



それから、このドラマのキャスティングもなかなか面白いものがあります。
Wikipediaに出てたのを参考に薩摩藩に登場する人物を見ると



今和泉島津家
島津忠剛:長塚京三
お幸 :樋口可南子
島津忠敬:岡田義徳
菊本 :佐々木すみ江 ●

島津忠冬:藤崎剛→河野安郎
島津久敬:田中碧海→松尾勝久
しの :小林麻子
栗川孫六:梅野泰靖
詫摩治通:少路勇介
ゆき :松田美保
ひさ :太石好美


薩摩藩 島津一門
島津久光:山口祐一郎 ★ ●
島津斉興:長門裕之
お由羅 :涼風真世
島津斉彬:高橋英樹 ○
英姫 :余貴美子
於哲 :吉高由里子
島津右近:加治将樹
島津豊後:浅沼晋平



薩摩藩 上層藩士達
肝付尚五郎:瑛太
小松清猷 :沢村一樹 ★
お近 :ともさかりえ
肝付兼善 :榎木孝明 ★
調所広郷 :平幹二朗
島津将曹 :天現寺竜
竪山武兵衛:山本竜二



薩摩藩 下層藩士達
西郷吉之助 :小澤征悦 ●
大久保正助 :原田泰造
有馬新七 :的場浩司
フク :真野響子
大久保利世 :大和田伸也 ●
有村俊斎 :平山広行
有村次左衛門:遠藤雄弥
有村雄助 :田上晃吉 ★
伊地知正治 :三宅弘城
西郷信吾 :水谷百輔






この★印は鹿児島県出身の方々です。
これも「鹿児島」というとこにある程度考慮されたキャスティングなのでしょうね。
そういえば、瑛太さんのご両親かどっちかが鹿児島県出身だそうです。

それから○印は大河ドラマ「翔ぶが如く」に出演していた方々です。
今回、斉彬役を演じる高橋英樹さんは「翔ぶが如く」では
斉彬の異母弟・久光を演じてました。


そして●印は大河ドラマ「徳川慶喜」に出演していた方々です。

篤姫の養育係となる菊本を演じる佐々木すみ江さんは
大奥の御年寄・瀧山を演じてました。
フジテレビ「大奥」で浅野ゆう子さんが演じた役と同じです。

島津久光を演じる山口祐一郎さんは水戸藩士を
大久保利通の父を演じる大和田伸也さんは幕臣・久世広周を
そして西郷隆盛を演じる小澤征悦さんはなんと沖田総司を演じてたらしいです。
これは意外なキャスティング(笑)

どちらの大河ドラマも観てはいるんですが
もう結構前の事なんで記憶がうっすらしかありません(; ̄∀ ̄)ゞ



次回、調所広郷は「己が役割」を真っ当するようですね。
初っ端からもう泣いてしまうかもしれません(; ̄∀ ̄)ゞ

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この記事へのコメント

2008年01月06日 22:48
ikasama4さん、あけましておめでとうございます。昨年はホントお世話になりました(ぺこぺこ)さ~いよいよ始まりましたね。

>自分が今まで見た限りでは今回が初めてではないですかね。
本当に宮崎あおいさんかと思うほどの美しさでした。

もっとクドクドとしたOPかと思っていたんですが「アッサリ」と始まりましたね。宮崎さんは基本的に「地味顔」だと思うんですがメイク次第でガラリと「化ける」顔ですね。案外そういう顔って描くの難しいですよね。
でも1年間の長丁場ですからね、焦らず納得のいくものをお描きになって、またワタシたちの目を楽しませてくださいな◎
というワケで今年もヨロシクお願いします♪
ikasama4
2008年01月06日 23:52
なおみ様
明けましておめでとうございます。
昨年はお世話になりました。

オープニングがアッサリだったのも驚きでしたが
こうして宮崎あおいさんが前面に押し出された
オープニングもかなり異色に感じました。

ハッとする程の美しさでした。

目の辺りのふくらみの陰とかが一切なかったので
あれは描くのにかなり苦労しそうです(; ̄∀ ̄)ゞ

その前にその篤姫の構図を入手するとこから
始めんといかんですけどね(; ̄∀ ̄)ゞ

いずれは公式HPの壁紙になるかもしれんので
それを待ちたいと思います(; ̄∀ ̄)ゞ

ではでは
今年もよろしくお願い致します。
2008年01月07日 23:03
ikasama4さん、本年も何とか書いていくつもりですので、またこちらにお邪魔しがてら、色々勉強させていただきたいと思います。

関が原の時代の影響とか、歴史は後々まで繋がっているんだな~、と感じさせられました。
「功名が辻」の時も、土佐の歴史をしみじみと感じたものですが・・大河ドラマって、一つ一つは全く関係のない別の話ですが、どれも皆どこかで関連があって、それを見つけるたびになんだかわくわくしてきますね。
ikasama4
2008年01月08日 00:02
さくらこ様
>関が原の時代の影響とか、歴史は後々まで繋がっているんだな~、と感じさせられました。
そうですね。
倒幕の中心となった薩摩と長州は
関が原の折に西軍でした。

この時の悔しさが
200年の時を経ても色褪せる事は
なかったみたいですからね。

こうした遺恨は一度生み出されてしまうと
二百年以上経たないとなかなか解決出来ない
ものなのかもしれませんね。

>大河ドラマって、一つ一つは全く関係のない別の話ですが、どれも皆どこかで関連があって

そうですね。
それが歴史モノの面白さのひとつですね。
どこかに何かしらの繋がりがある。

その繋がりを見つけた時
そこがなんとも面白いとこですね。

理屈ではなかなか説明できない運命というか
オカルトというか
そんなものを感じる事が出来る。

そういうのを探したくて
ついついハマってしまうんでしょうね(; ̄∀ ̄)ゞ
2008年01月08日 00:19
ikasama4さん、はじめてお邪魔いたします。なおみさんのところで一方的に存じ上げてる、遊人庵庵主と申します。

小澤征悦さんが沖田総司を演じていたのを、薄ーくですが覚えてます(笑)。池田屋の場面だけですが、なんか、ただ「若い」って感じでした(それだけ?)。沖田総司と西郷どんを演じた俳優なんて他にいないと思います。そういう意味で画期的ですよね(笑)。
島津斉彬と久光を両方演じた人もいないと思いますけど、高橋さんはもっと昔の「花神」で河合継之助を演じてました。
さらに、篤姫パパの長塚さんは、「花神」で土方歳三を演じてました(笑)。

宮崎あおいちゃんの篤姫は、OPからきれいで嬉しかったです。初回はまだ幼かったですが、これからもっと魅力的になっていくでしょうね。
この役は、「翔ぶが如く」では富司純子さんが演じていて…たぶん当時40代後半くらいで…、なんていうか、嫁ぐときの姫姿がものすごく見ていて辛かったのを覚えています(笑)。
ikasama4
2008年01月08日 01:57
遊人庵庵主様
お初目にかかります。

なるほどですね。
自分が実際に見た「独眼龍政宗」以降で
まとめてみましたが、それ以前に遡ると
他にも結構おられるのですね。

まぁこれは江戸に舞台が移ってからという事に
なりそうですけど(; ̄∀ ̄)ゞ

今回の大河ドラマの篤姫のOPは
本当にキレイでした。

実際にドラマの中で
宮崎さんが大奥での篤姫をどのように
見せてくれるのかが楽しみになってきます。

そういえば
「葵徳川三代」で淀殿を小川眞由美さんが
演じてた時も見ていて辛かった記憶があります。
(; ̄∀ ̄)ゞ

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