ハゲタカ 第3話 「終わりなき入札」

サンデートイズに買収を仕掛ける鷲津。
そんなハゲタカに仕掛ける芝野の一手。


ホライズンを出し抜く。


社長を解任された大河内瑞恵。

今後はアイアンオックスがスポンサーになり民事再生して会社を再建させる。


アイアンオックスは三葉銀行がバックにいる。


―――このままでは済まさない。


ホライズンはサンデートイズのスポンサーとして名乗り出る。
サンデートイズの最大債権者として十分な権利はある。



そして鷲津は会見を開く。
外資ファンドによる企業買収は単なる金を稼ぐ事ではないのか。
執拗なマスコミの質問。


お金を稼ぐのはいけない事でしょうか。

ルールに乗っ取った方法で私達は利益を得ています。

それのどこが問題があるんですか。



しかし、マスコミの攻撃は執拗だ。
うんざりする。




私たち、サンデートイズは被害者。
ハゲタカは私たちの敵。


分かり易い構図が好きなんだ、日本人は。


そんなテレビにかつての女王の姿が映る。


一番の元凶が一番の被害者に見える。



そこにハゲタカが喰らいつく。



もう一度、社長に戻る気はありませんか。




サンデートイズは前社長を担ぎ出した。
これでハゲタカの大義名分が整った。


これによりスポンサー選定は入札によって決定する事になった。


サンデートイズは将来、いくらの儲けを稼ぎ出す会社なのか。
そこから換算して両陣営が稼ぎ出せる入札価格の上限。



―――――190億円。



三島由香はいつものように鷲津に取材をしようとしていた矢先に彼を見掛けた。


ただ、いつもの鷲津ではなかった。

一瞬、ほんの一瞬だけど
あの頃の鷲津を見た気がした。




あの頃から彼女の生き方は変わった。

三島由香の情熱
この社会にいる事で1個のネジが世の中をどう動かしているか知る事ができる。


鷲津の情熱
自分が正しいと思う事をやっているだけです。

たとえ、それで人が亡くなったとしても。


―――あの頃、銀行に貸し渋りにあった父が言ってました。
『鷲津さんは悪くない。悪いのはそう命じている銀行なんだ。』


父の信頼、裏切らないで下さいね。



その言葉は鷲津にどう響いたのだろうか―――――。




入札当日。

どうしても社長の座を勝ち取りたい女王は鷲津にある情報を提供した。


現社長は専務時代に会社の金を着服していた。
百瀬常務はそれをそ知らぬふりをした。
そして三葉銀行もそ知らぬふりをした。


鷲津はその情報を三島由香に提供した。

この情報はたしかにスクープではある。
しかし、この情報を流せば今度の入札にホライズンが有利になる。
二の足を踏む彼女に鷲津が背中を押す。



君は銀行を憎んでいるんだろ?







「芝野さん、これは事実なんですか?」

―――知らなかった。

とりあえず、これが事実かどうか
確認したい。

それからまた連絡すると彼女に告げた。


「信用していいんですか?」


もちろんです。



私はそう断言して銀行に戻った。
彼女の表情に不安の色があったのを私は気付かなかった。




よく調べてあるな。
おそらく大河内瑞恵のリークだろう。
まさか自分の息子まで裏切るとはな。


飯島は平然とこの事実を認めた。


何故、言ってくれなかったんですか。


見抜けなかったおまえが悪いんだろ。

そのリーク握り潰せ。



飯島は俺を試そうとしている―――――。



どんな仕事だって自己嫌悪に陥る事だってある。
そんな思いをビールで流し込んで忘れた気になる。
それが働くって事じゃないのか。

同僚の意見に耳を傾けた私はひとつの決断をした。



「私を説得しろと上司に言われたんですか。」


これが私の答えだった。


「芝野さんは他にも不祥事も揉み消してこられたんでしょ。」

それ以上答える事はできなかった。


「私の父は三島健一です」

御父さんの事を忘れた事はありません。
ただ、私は銀行を守る立場の人間です。
私は銀行員です。


そんな私が言える答えはこれなんです。

サンデートイズの社長が会社の金を横領した。
そんな事実はありません。
そこに三つ葉が絡んでいた。
そんな事実もありませんでした。


そして私はその場から逃げるようにして去っていく。


「何をやっているんですか。貴方達、何をやっているんですか。」

自分の立場はわかっている。

「本当にそれでいいんですか。」

仕方ない。私達は銀行を守らなければならないのだから。








入札は5:00p.m.に始まった。



最初の入札はホライズンの121億円から始まった。

ここからは両陣営が出せる金額をいかにしてかき集めるか
そして心理的要素をはらんだ駆け引きが要求されてくる。



その頃、三島由香も勝負を賭けていた。
君は銀行を憎んでいるんだろ?

この言葉に導かれるようにして。




11:20p.m.


入札開始から6時間以上が過ぎた。

両陣営共、勝負を下りるつもりはないらしい。


ただ、流石に疲労の色が見える。




アイアン・オックスから189億円の入札価格が提示された。



両陣営共に空気が淀む。

この雰囲気に耐え切れず芝野は部屋を後にした。

入れ違い様に鷲津は部屋から出て入札に向かった。


190億円の入札価格を提示しに―――――。





自販機に向かう。

小銭を入れたが、自販機は認識してくれない。

何度も何度も入れても自販機は認識してくれない。

何度も何度も同じ事を繰り返す。


―――――終わりが見えない。

私はいつまでこんな事を繰り返すのだろうか。

そうやって何度も何度も
ビールを飲んで自己嫌悪を忘れたふりをしなければならないのだろうか。


どうやれば抜け出せるのだろうか。


それから私は三島由香に電話をかけた。






部屋に戻ると一段と空気が淀んでいた。

ホライズンが190億円を提示してきた。

我々の上限のリミット金額だ。
これを上回る事は採算割れを意味する。

この入札に負ける訳にはいかない。

どうやっても勝たなければならない。

我々には面子がある。


―――何も考えられない。


周囲が私に詰め寄る中、
テレビからサンデートイズ社長の会社の金の着服の一報が流れる。

その報道は内部関係者の裏付けもとれているらしい。





ようやく夜が明けた。




また社長の座に就く女王であったが
ホテル暮らしのために大分宿泊料を滞納していたらしい。

今までは会社で立て替えていたから
問題はなかったのだが、今は単なる一市民。

彼女に会社の金を動かす事はもうできない。

それに彼女には担保となるようなものはない。


自宅を社宅にした事が仇となったようだ。


担保もない女王はもう自己破産するしかない。
自己破産をするともう代表取締役にはなれない。


それが鷲津の狙いだった。



大河内さん、いい加減気付いて下さい。

会社はあなたの玩具ではない。




しかし、鷲津は気付いていた。



サンデートイズが作ったこの玩具の穴の大きさ。

この穴は子供の頃の伸彰さんと同じ大きさ。
そうすれば伸彰さんが玩具を飲み込まなくていいように。

そんな思いがあったから出来た玩具。

そんな玩具をつくってきた部門を伸彰さんは切ろうとした。




伝わらない愛情もある。
それがたとえ親子であっても。


この会社は再生させます。
社長業、御苦労様でした。







どういう事だ?


飯島は芝野に尋ねた。


あの報道がなされていた。
あの情報を知っていたのはサンデートイズの一部と
この銀行では私とおまえのみ。

漏れたとすれば芝野、おまえしかいない。



おまえは会社を裏切った。



今回の一件は私が原因です。
私が蒔いた種は自分で刈り取ります。




自分は44歳です。
人生の折り返しはとっくに過ぎています。

しかし、自分の人生、自分に言い訳しながら生きていくには長過ぎます。



おまえはいつもカッコエエ。
だからダメなんだ。



おまえは何にも見えてない。
見ようとしていない。

這いつくばってでも生きてきた時何かが見えてくるはずだ。


辞めるのも勇気がいる。
辞めないのも勇気がいる。


そうして辞職願を提出した芝野は

仲間に
会社に

別れを告げた。







うちに来ませんか


私が銀行を辞めたとしって鷲津が近付いてきた。


俺はおまえとは違う。


一緒ですよ。

あなたと私の考えは一緒です。
あなたは私なんだ―――――。




今回も流石の展開です。






つい先程出来たての突貫工事です(;・∀・)ゞ




今回は原作を知らないと?と思うようなとこも幾つかありましたが
まずまずの展開ではないでしょうか。

まぁサンデートイズの首脳陣は自業自得です。
またあの玩具の意味に気づいていたのが
彼らの憎むべきハゲタカだったというのも皮肉な限りです。

親の心、子知らずとはよくいったものです。



今回の出来事は
芝野にとっても三島由香にとっても人生の岐路にあったように思います。

結果的に二人は鷲津の味方をした訳なんですけどね。


それにはそれなりの理由があった。


自分に言い訳したくない。


両者ともその1点は共通してたようですね。




また西野治は株で一儲けして300万円を貯めたようで
これを元手に会社を運営していくようで。



次回はまた新たな企業買収に鷲津が動き出すようで。

そうして新たな道を模索し始めた芝野。


経営が傾いた企業の再生を賭けて
もしくは日本の再生を賭けて
もしくは己自身の再生を賭けて

男達の戦いがまた始まっていくようです。

願わくば、あの大河内親子の絆も再生されるといいですねぇ。

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この記事へのコメント

2007年03月04日 18:30
>つい先程出来たての突貫工事です(;・∀・)ゞ
物凄く似てます!雰囲気出てますね~。ハゲタカが終わるまでに、ブログTOPを飾らせてあげて欲しい位です。今のTOPも好きですけど・・・

今回はビット戦。入札の緊迫感がもう一つ伝わってこなかったものの、やはりさすがの話の持っていきかた。大河内社長にちょっと同情しそうになったあたり、原作にはない良い感じです。
ジャズバーの鷲津さんのけだるい雰囲気も好きでした。原作を踏襲しつつ、人間味を膨らませてるドラマの作り、個人的に気に入ってます。

>願わくば、あの大河内親子の絆も再生されるといいですねぇ。
そうあって欲しいと私も思います。
ikasama4
2007年03月04日 22:37
meihua様
>物凄く似てます!雰囲気出てますね~。ハゲタカが終わるまでに、ブログTOPを飾らせてあげて欲しい位です。今のTOPも好きですけど・・・
ありがとうございます。
とりあえず詳細な調査をしてええ感じのもんを作成していきたい予定です。

>ジャズバーの鷲津さんのけだるい雰囲気も好きでした。原作を踏襲しつつ、人間味を膨らませてるドラマの作り、個人的に気に入ってます。
このけだるい感じがいいですね。
ビット戦でもその感じがよく出ていますね。

次回がとっても楽しみです( ^▽^)
2007年03月05日 13:53
息子を売るようなマネまでして取り戻そうとした会社なのに、
結局は自己破産で社長にも返り咲けない大河内を見ていると
これこそ、『金のある悲劇』だなと感じました。

息子のことを思う気持ちはあっても、
お金の使い方は変えられなかったんですね。
ホテル代200万円以上なんて∑(□゜/)/
魔物ですねぇ、金。
ikasama4
2007年03月05日 20:29
にな様
>息子を売るようなマネまでして取り戻そうとした会社なのに、
>結局は自己破産で社長にも返り咲けない大河内を見ていると
>これこそ、『金のある悲劇』だなと感じました。
その通りですね。
社長の座に就く事で今までの生活が戻ってくると
思っていたようですからね。

それにしてもホテル代200万円ってのはねぇ。
ビジネスホテルに泊まればこんな事にはならなかったのに(笑)
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