僕の歩く道 第9話

昼食をとる古賀さんと園長さん。
大竹さんの仕事姿に思うところがある古賀さん。
その真意を図ったかのように園長が言う。


「余計な事かもしれないが・・・息子さんに会いたくない?」


―――会いたい。


でも、今更どうやって会えばいいものか。


「余計な事かもしれないが・・・今度の飼育係の1日体験に誘うってのは?」


―――それはいい、そうしよう。


その夜、古賀さんは別れた妻に会いにいった。

妻は今更何しに来たの?という表情をした。

―――当然だ。でも、話があるんだ。カズヒコの事で。




それから飼育係の1日体験の当日。

中学生3人が参加している。

「もしかしたら自閉症の18歳の男性が来るかもしれません」
園長の言葉の裏を知るのは古賀さんのみ。


そうして中学生3人が参加した1日体験は無事終了した。


園長は来園したお客さんに挨拶をしていく。

―――こんにちは。

「こんにちわぁ」


―――こんにちは。

「こんにちは」


―――こんにちは。

「コンニチハ」


―――!


振り返った園長は大竹さんに似た男性を見た。


「来た!」



園内の掃除をしてる時、大竹さんの動きが止まる。

―――大竹さん?



大竹さんの視線の先にいたのは息子だった。



―――こんにちは。

「コンニチハ」


そこから息子にどう言っていいのか言葉が見つからない。

大竹さんが息子に近付く。

そして箒を息子に差し出した。

「コンニチハ。飼育係1日体験にようこそ。」

息子は箒を受け取った。


―――やってみる?・・・やってみよう。


そうして飼育係1日体験が行われた。



―――今日は来てくれてありがとう。・・・なぁ

「15時23分の列車に乗ります。」


―――そっか。仕方ない。


そして古賀さんは息子を見送った。



「一緒だ。」



―――え?



何が一緒だか自分には気付かなかった。

ただ大竹さんは気付いていた。

息子がポケットに手を入れた姿が
私と同じという事を。






子供の頃、お母さんは泣いていた。
本当は離婚したいって。

でも、私がいるから我慢するって。



私は人を信じてない。

常にどこか距離を置いて生きてきた。

ただ、彼は違う。
彼は私の事を思っている。

そう信じたかった。
でも、彼は自分にとっていい奥さんなら私でなくとも良かった。

私は誰も信じられない。


子供の頃、食事はいつも一人だった。
そんな時、テルがいてくれた。


私は一人になりたくない。



大竹さんのお母さんから電話があった。
テルは動物園での仕事を頑張っているらしい。

私も頑張らないと。

私は誰も信じられない。
でも、一人にはなりたくない。


だから、夫を思う良き妻を演じていこう。

自分の心を殺して―――。



私は何故かテルに会いたくなった。
今度の日曜、テルの家で食事をとる約束をした。

その事を夫に話した。

「まだ彼と付き合うつもりか」

「彼はまだ都古に頼りたいんだろうけど」


―――本当の事を言えば?

『そんなヤツと関わって俺にあまり恥をかかせないでくれよ』って。


彼は渋々承諾した。



それから私はテルに会った。

―――テルの服、似合ってるね

「都古ちゃんの服、似合ってない」

―――?

―――テルに会えてうれしい。

「都古ちゃんに会えてうれしくない。」

―――おなか、空いてる?

「空いてない」


テルのお腹がなる。

「空いてない」


―――じゃあ、テルの家行くよ。

「行かない」


テルは都古の後をついて行く。

「行かない」


テルが自分の言いたい事と反対の事を言ってる。
思わず笑ってしまう。


そうしていつもの会話が始まる。


「都古ちゃん、こんにちは」


―――こんにちは。


「手紙出したから」



―――うん、待ってる。




それからテルの家で食卓を囲んだ。

テルのお母さんが私を心配して結婚生活を聞いてくる。
りなが結婚生活を羨ましそうに聞いてくる。

私は幸せな夫婦生活を送っているフリをして
二人を安心させ羨ましがらせた。


そしてテルの家を後にした。

―――虚しい。何やってんだろ、わたし。




それから友達の千晶と食事をする機会があった。
そこで夫の大学時代の友人を見かけた。

―――折角だから挨拶をしよう。


そこで夫が前の奥さんと別れた経緯を知る事になる。


夫は前の奥さんに別れないでくれと懇願したらしい。
彼は自分にとっていい奥さんなら私でなくとも良かった。

―――やっぱりそうなんだ。


やはり、誰も信じられない。







翌日、郵便受けを開ける。
いつものようにテルからの手紙がある。

いつもの3行の手紙だった。

ただ、最後の行の言葉はその衝撃に一瞬息が止まった。


「都古ちゃんが、元気じゃありませんでした」



いた。

一人だけ信じられる人がいた。



外へ飛び出す。

―――テルに会いたい。


そこに黄色い服を着た人が見える。



―――来た!



テルが来た。
私に会いに来た。



「都古ちゃん、こんにちは」


―――こんにちは。

私はこらえきれずテルに抱きついた。


「手紙出したから」



―――うん、待ってる。





テルは気付いていた。
私の事をちゃんと見てくれていた。
私が心の中で泣いていた事を―――。





今回のメインは古賀さん、都古のダブルのお話でしたね。

古賀さんの息子さんを演じたのは浅利陽介さんでした。


序盤から大竹家にもなんか不穏な空気が流れていますね。
りなは家を出るという。

「私には私の人生がある。」

母は心のどこかで母がいなくなっても輝明にはりながいる。
どこか、娘をアテにしていた。

「俺はアテにされていないんだ」
秀治の言葉に

「アテにされたら困るでしょ」
母の切り替えしに
「ああ」という言葉しか出ない秀治と食器を片付ける手が一瞬止まる真樹の姿が
全てを物語っていますね。

積み立てた60万円が貯まり
念願のロードバイクを購入した輝明。


そしてそのロードバイクを目にした輝明の第一声が

「ベルがない」


そうきますか( ^▽^)


亀田さんの指導の下、ロードバイクに乗れるようになったテル。



「行きたいとこがある」


それを家族は聞こうとするも


「内緒」


と言って教えてくれない。



そうしてテルの向かった先が・・・なるほどねって感じで良いですね。

今回の事で古賀さんと都古は自分の気持ちに正直になろうという
第1歩を踏み出した感じですね。


さてさて、どうも次回の予告からすると
テルはレースに出たいようですね。

りなの涙。テルの涙。
そして兄弟が改めて向かい合う。

その先に何があるのか、ちょっと楽しみでありますね。

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この記事へのコメント

2006年12月06日 16:45
古賀さん親子は、一歩前進で「良かったね(*^_^*)」で、
都古の夫婦は、何歩も後退で「限界なんじゃない?」
って感じでしたね。

>テルは気付いていた。
>私の事をちゃんと見てくれていた。
誰か一人にでも見ていてもらえると感じるだけで、
すごく嬉しい気持ちになれますよね。
都古が泣いちゃったのも分かる気がしました。

しかし、
>「ベルがない」
笑わせてくれますねぇ~(^_^)
そんなことも知らんかったんかい!!
って、テレビに突っ込んじゃいましたよぉ(^_^;)
ikasama4
2006年12月06日 19:54
にな様
>都古の夫婦は、何歩も後退で「限界なんじゃない?」
>って感じでしたね。
もう「別れましょう」って感じですね。

>誰か一人にでも見ていてもらえると感じるだけで、
>すごく嬉しい気持ちになれますよね。
そうですね。
自分の事をわかってくれている人がいないのと
いるのとでは、
自分の心に凄い開きがあるんですよね。

>そんなことも知らんかったんかい!!
まぁまぁカタログと届いた商品には
時々ちょっとした違いがある事もタマ~にありますからね。
でも、あの第一声はいいわ(≧∇≦)b
2006年12月06日 21:14
最初、ちょこっと見れなかったんですけど家族の間に
そんな会話のやり取りがあったんですね(汗
秀治は「ああ」ですか(;´Д`)
家族も居るし、まだ色々葛藤があるんですかね。

河原は・・・もう、どうしようもないヤツです(怒

古賀さん親子は、テルの「一緒だ」の一言で、離れてても
親子は親子なんだな・・・って、すっごい思わされましたね。
会ったのは短い時間だったけど、息子さんには古賀さんの
気持ち、十分伝わったんじゃないかな♪
2006年12月07日 14:12
古賀さんと息子さんの再会にうるうるでした。
でも、彼はただ飼育係りの体験に来ただけであって
古賀さんがお父さんだと言う事には気付いて無かったのかな?
その辺のとこがちょっとわからず終い・・・
確か、お父さんは死んだ事になってたんでしたっけ?

そして都古ちゃん・・・何となく寂しげな印象だった都古ちゃんが
河原との結婚で、本当に幸せそうな若妻の笑顔を見せてくれてたのに・・・
やっぱ始まりが不倫っつーのが河原のダメ男ぶりを象徴?
都古ちゃんも、男性を見る目がなーい!
ikasama4
2006年12月07日 19:14
ファンタ様
>秀治は「ああ」ですか(;´Д`)
>家族も居るし、まだ色々葛藤があるんですかね。
秀治夫婦にとって輝明の面倒を見る事は
重荷と考えているのでしょうね。

>河原は・・・もう、どうしようもないヤツです(怒
私が将軍様だったら成敗してもらってます(笑)

「一緒だ」というのは何か良かったですね。
別れた奥さんも当初に会った時よりかは
表情も穏やかになってたし、今後もまた
出会えるんじゃないかなって気がします(^▽^)
ikasama4
2006年12月07日 19:15
まこ様
>その辺のとこがちょっとわからず終い・・・
>確か、お父さんは死んだ事になってたんでしたっけ?
でも、テルがお父さんが「死んだ」って意味が
わからなかったようにカズヒコもわかってなかったかも
しれないですからね。

でも、これをきっかけにまた会えたらいいですねぇ。

>やっぱ始まりが不倫っつーのが河原のダメ男ぶりを象徴?
>都古ちゃんも、男性を見る目がなーい!
だめんずうぉーかーまっしぐらです(笑)

男は外見じゃなくて内面って事なんでしょうかね。

・・・わかっていても難しいな(; ̄Д ̄)
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