ウォーカーズ 最終話 「結願」

こんな事をしたかった訳ではない。
そんな事をしたかった訳ではない。


ただ、私はあなたと話をしたかった。



そのきっかけが欲しかった。


知らなかった。
妻の思い。

そんな悲しい思いを30年ずっとさせてきた。
その事を悔いても30年が戻ってくる訳ではない。

俺達の30年は失敗だった。

だからといって今更、自分達が出会った頃に戻れる訳ではない。


自分は父親のフリをしていた。
夫のフリをしていた。


もし、妻が別れたいと願うのであればそれでもいいと思っていた。



でも、自分は妻と一緒にいたい。



最初からやり直したい。


だからといって、そんな簡単に今までの自分が変わる訳ではないだろうけど。


最初からやり直したい。


本当の夫婦になれるまで何年かかるかわからないけど。


最初からやり直したい。


夫の思いを妻は受け入れる。


もう、夫がどこに住もうと関係ない。


夫は夫なのだから。





結願に向かう中、皆々が自分の答えを見つけていく。


そこに取り残されていた徳久。


自分はどうしたいのだろうか。
仕事であんな組織の嫌な部分に巻き込まれたくない。
それならいっそ、このまま仕事を辞めて住職にでもなろうか。


でも、それってただ逃げてるだけではないのだろうか。

今までのように。



そして翔子もそうだった。
私は自分の人生を生きたいのだろうか。
それとも徳久と共に生きたいのだろうか。
それぞれの利点と欠点が浮かぶ。


心の置き場所がわからない。



とうとう結願の日が来る。

進藤夫妻がそこにいた。


進藤さんの携帯に
息子さんが八十八ヶ所で待ってるという留守電が入っていた。
その言葉に喜びを覚える夫妻。



その携帯は徳久が開発したものだった。





夫婦の形が見えなかった。


すれ違い、わがまま。


これからは互いに二人の人生を背負う事になる。

翔子の事を自分の事より大事に思える人になりたい。
翔子が自分の事をそう思ってくれる事、それが理想の夫婦。

今はまだ無理かもしれない。
そんな日はかなりかなり先の事なのかもしれない。

いつかそうなる日が来る事を願って。


翔子は徳久の思いを受け入れた。


もう徳久が寺を継ぐでも継がないでも関係ない。

徳久は徳久だから。




徳久の生きる道。


寺は継がない。
少なくとも今は。

自分は今まで通り携帯電話をつくる。

最初にあった気持ち。

自分は携帯電話を使ってくれる人のために
携帯電話をつくるんだ。


住職はお経を読むだけじゃない。
人の心も救うんだ。




坂田の生きる道。


彼は八十八ヶ所廻ったお遍路さんの写真を撮っている。
廻り終えたお遍路さんの顔はとてもいい顔になっている。
自分の趣味というか
自分のライフワークのひとつ。
それを残していきたいと思う。

そう思えるようになったそのきっかけは
ふとあるお坊さんに出会った事だった。


その人が自分を救ってくれた。


その人が自分にもう一度写真と向き合わせてくれた。

こうしてもう二千六百枚以上も撮り続けている。

その最初の一枚の人こそ自分を救ってくれた人。

徳久のお父さんだった。


父の功徳が坂田さんを救い
そうして坂田さんの功徳により自分も救われた


そうやって人は救われて生きている。



坂田さんは徳久にフォーカスを合わせる。

坂田さんが尋ねた。
「これから先、また迷ったらどうする?」



―――歩きます。


迷いのない彼の言葉に、坂田さんは親指を立てて笑った。




お遍路とは生きる事。

生きている限り、迷いが出る。

だから歩く。


そうして道が開いていく。


そして迷ったらまた歩けばいい。


そこに道が開けるのだから。



ちょっと禅問答のようだけど、これはひとつの真理みたいなもんやね。
いつになったら答えが出るかどうかはわからない。

でも、歩いていくうちにおのずと道が開いていく。


迷ったら誰かに話せばいい。

きっと誰かは自分の道しるべを見せてくれる。


後は自分がそこからどうやって歩くかという事。



そういう事なんだろうね。


今の時代、なんか「結果が全て」って感じがするので
結果=答えって直結してしまいそうなんだけど

今の社会が求める結果が答えって訳じゃないんだろうね。


答えは社会でも第三者が決めるものではない。
自分が決めるもの。



いくつになっても迷いはある。
だから歩くんでしょうね。


お遍路は一人じゃない。人生もまた一人じゃない。


お互いがお互いを支えあう。


あんまり上手くは言えませんが、そういう事なのかもしれません。

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この記事へのコメント

2006年12月03日 16:36
>今の時代、なんか「結果が全て」って感じがするので
結果=答えって直結してしまいそうなんだけど
今の社会が求める結果が答えって訳じゃないんだろうね
そうですよね。
結果だけが重視されるようになってから、その経過とか人間の努力とかが
軽視されるようになったような・・
近道なんてないんですね。
何だか、見終わった後すごい充実感がありましたよ~
いいドラマでした。

2006年12月03日 18:44
一人でなく、誰かと支えあいながら生きていきましょう。
そうですねえ。そんなお話だったように思います。
会社や社会では結果が一番、だけど自分の人生で大切なものは自分自身が決めればいい。逃げないで頑張って歩こうって言われた気がしました。
ikasama4
2006年12月03日 20:56
きこり様
>結果だけが重視されるようになってから、
>その経過とか人間の努力とかが
>軽視されるようになったような・・
今の時代はそんな感じですね。

でも、見ている人は絶対いない訳では
ないのでしょうね。

>近道なんてないんですね。
そして自分の力で歩んでいく事に意味があるんでしょうね。

>何だか、見終わった後すごい充実感がありましたよ~
>いいドラマでした。
ホント、その通りですね(≧∇≦)b
ikasama4
2006年12月03日 20:57
meihua様
>会社や社会では結果が一番、だけど自分の人生で大切なものは自分自身が決めればいい。逃げないで頑張って歩こうって言われた気がしました。
自分にとって何が大切なのか
その事をしっかり忘れないで生きていこう。
迷った時はまた歩けばいいから。

そんな時、誰かが傍にいるとちょっと心強いよ。

そうやっていけば、歩いた道が「幸せ」になり
その先にも「幸せ」があるのかもしれないですね。
2006年12月04日 00:41
歩こう、悩もう、そして答えを出そう、と言う姿勢が素晴らしかったです。
私はね~車出勤で、買い物も車で、完全に車生活なので
もっと歩こう、って真面目に思いました。
4回で綺麗に収まった、良いドラマでしたね。
ikasama4
2006年12月04日 20:07
くう様
>歩こう、悩もう、そして答えを出そう、と言う姿勢が素晴らしかったです。
それこそ、生きる事であり人生なんだっていうのが
なかなかひとつの真理のようでグッとくるものがありました。

>4回で綺麗に収まった、良いドラマでしたね。
ええ、いいドラマでした( ^▽^)
四国と4話にかけたとことか
歩いていく中で悟りというか
自分なりの答えを見つけていく過程とか。

自分の中で完全に裏よりは出来がいいです(≧∇≦)b
2019年05月03日 15:55
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