日曜洋画劇場「香港国際警察 NEW POLICE STORY」

今回の作品には感動した。
というか、心が温かくなった。
というか、ジャッキーのこのシリーズはたいてい散々ぶち壊して犯人逮捕で終わりかしんみりさせられる締めくくりだったからな。



香港にも日本と変わらない格差社会というのが根付いている様子が窺える。

そして物が豊かになり親は自分の事ばかりに夢中。
その子達は親から金をもらっても
親からの愛情をもらえなかった。

その反動が今回の事件を引き起こした。
愛を知らぬ故に
愛を知らぬ者同士

ゲームのように警察官を殺していく。

その彼らが一番恐れていたのが警察ではなく
自分達の親であるというのが滑稽ではあるわなぁ。



この辺りが今までの作品とは異なる点である。
かつての作品は「勧善懲悪」で
悪は憎むべき存在として徹底的に戦ってきた主人公だが、
今回の作品では犯人の動機はそれなりに同情すべき点はあるのだ
彼らのような犯人を生み出してきたのは私達の住む社会にもあるのだ
というメッセージ的なものを感じる。



そうして、格闘の末、負傷した犯人。

かつて部下を全員殺された。

無残にも部下を殺した犯人の命を守るチャン。
「罪を憎んで人を憎まず」

どこまでも彼は警察官なんだなぁ。





それから事件が解決した後
それから退院した恋人にプロポーズをしてメデタシって事なんだけど
最後の「僕、シウホンです」が涙を誘う。




部下を皆殺しにされてしまい自分だけが生き残ったチャン。
そうして酒浸りの生活を送っていた矢先、
自分はあなたの部下であの事件を解決するんだというシウホン。

自分の中で過去と葛藤しながらも事件を解決しようとする中、
シウホンが警察官ではない事を知る。

何故、こんな事をする?と尋ねるチャンに
かつて自分はドロボーだったが、オマワリさんに助けられたという。

そんな彼の言葉を信じてはないが、彼の今までの行動から
彼を信じていく事にしたチャン。


そしてシウホンが着ていたコートを見てあの時の記憶が蘇る。


目の前で自分の父親が死んだ。
自分を守ってくれた父がいなくなる悲しさと
これからどうすべきかわからないシウホン。


「この世は決して公平ではない。辛い事もたくさんある。過ぎた事は忘れて辛い気持ちを力に変えるんだ。」


十数年前、この言葉を糧にして
彼からもらったあのコートを心の拠り所にして生き抜いてきたシウホンが
今、自分が犯した過去に悔やむチャン警部を励ましに来た。



チャン警部補が尋ねる。
「きみの名前は?」

「ぼく、シウホンです」
と今のシウホンが語る。



「情けは人のためならず」
ちなみにこの言葉は最近誤った意味で使う人がおるけど
本来の意味は
人に親切をすれば、その相手のためになるだけでなく
やがてはよい報いとして自分に戻ってくるっていう言葉。



シウホンにとってチャン警部はヒーローだったんでしょうね。
いつまでも自分のヒーローでいて欲しかったんでしょうね。



皆、誰しも何らかの支えが必要なんでね。
何らかの心の拠り所が必要なんですね。


チャンのおかげでシウホンは今こうして真っ直ぐ生きている。
愛情って大事なんだよ。

愛情を疎かにすると今回の事件のような犯人が生まれてくるんだよ。



そんな風に今の時代を痛烈に皮肉ってる感じがするな。
というか、今、その物語が現実とそれ程ズレてないという風に思えてしまうのが
なんともやり切れないものがある。


まぁそれでも過ぎた事は忘れて辛い気持ちを力に変えて生きなければね。

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この記事へのコメント

2006年10月09日 15:45
こんにちは!
ikasama4さまがこの映画をご覧になっていたなんて意外でした。
めったに映画を観ないので偶然でしたが嬉しいです。
あのシウホン役の俳優さん、金城武に似てるような気がしました。
それで親近感があったのかもしれないですがかっこよかったです(笑)
事件の根本にあったのが愛情不足というのが日本の少年犯罪と通じていて
どこか香港らしくない気がしました。つか、香港も日本と同じなんですね。
>過ぎた事は忘れて辛い気持ちを力に変えるんだ
だから、シウホンがかつてかけてもらった言葉をそっくりそのまま
チャン警部にもどしてあげたんですね~~。
うまいシナリオですね。部下を失い廃人同様になってたチャンを
救うために過去からやってきたのかもしれません。
そのくらい鮮烈に現れたようにも見えました。
ikasama4
2006年10月09日 17:34
かりん様
昔から蛇拳、酔拳等々ジャッキーの作品は好きで
小学生の頃からよく見てました。
最近のジャッキーの作品はアクションシーンは
少なくなってきてますが、
それとともに心に響くシーンが増えてきた事もたしかです。

>あのシウホン役の俳優さん、金城武に似てるような気がしました。
彼はニコラス・ツェーといって香港を代表する役者さんの一人だそうです。
金城さんみたいに日本の作品にも出てほしいですね。

>どこか香港らしくない気がしました。つか、香港も日本と同じなんですね。
どうもその様です(苦笑)

>うまいシナリオですね。
そうですね。物語の大半はシビアな現実が突きつけられるのですが
最後でちょっとファンタジーっぽい描き方で切ないけれど
心が温かくなります。

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    Excerpt: 香港では先週から公開中の 赤ちゃんを誘拐するコメディ映画 『ROB-B-HOOD』 が大ヒット中のジャッキー♪ Weblog: FantasisTaka racked: 2006-10-09 21:24