14才の母 第2話

エレベーターが動く。
その箱の周囲は見渡す限り不気味な程に暗い。
その世界に一歩、足を踏み入れた中学二年生。
分からない世界。
彼女はその世界から逃げ出した。
中学二年生にはわからない世界。
一人では不安な世界。


あの人に今、自分に起こっている事を言いたくて電話する。

「何か用?」

出鼻をくじかれる。
とりあえず自分の髪を切ろうかどうかと話を逸らす。
相手はどっちでもいいって。
じゃあ自分で決める事にする。

そして電話を切った。




覚悟はしていた。
いつか彼女が大人になってこの家を出ていく日を。
でも、それが。

穏やかな生活が崩れ落ちていく。

彼女の机の引出しを開けてから。




ボーッとしていた。
あの事が気になって仕方がない。
私にはしゃべる事がとりえなのにミスをしてしまった。
集中しなきゃ。

そしていつものように音楽をかける。

「悩んでる事があるなら言って。私達、友達なんだから」
そう言ってくれる。
でも、言えない。


突然、あの転校生が現れる。
「悪いけど、この曲止めて」

どうして?
「理由は簡単。好きな人が聴いていた曲だから。」
あいつはそうやって一方的に曲を止めた。
私はあいつとつかみ合いの喧嘩をした。

あいつに対するいらだちをぶつけて。
自分に対するいらだちをぶつけて。



ボーッとしていた。
あの事が気になって仕方がない。
仕事中にこんなんではいけない。
集中しなきゃ。

そしていつものようにあの客にコーヒーを勧める。
「娘さん、どうでした?」
言葉に詰まる。

「今の子って親が思っているよりも大人。
問い詰めてみればすごいもんがでてくるかもしれません。」

彼の言葉が私の心を不安にさせる。

電話が鳴る。
学校からだ。



娘が同級生の子と喧嘩をしたらしい。
理由は些細な事のようだ。
でも、何か様子がおかしい。


私は自分が抱えている不安を娘にぶつけてみる事にした。



妊娠してるかどうか知りたかったから。
聞かないの?お母さん。



聞かなければ良かった。


私には好きな人がいる。だから赤ちゃんができたの。



私はその場所から出ていった。


私はその場所から動けかった。




それから私は娘の手を引いた。
かつて娘を産んだあの病院へ。

先生は笑顔で私達を迎え入れてくれた。
「今日は何か?」



私を診察して下さい。


「はい、わかりました。」と笑顔で先生は応えた。
そして私は外で待つように言われた。
「一応、プライバシーだから」

娘が出てくるのを待つ。

娘が生まれたあの日、
私はこの手で抱えた幸せでいっぱいだった。

今、
私は突きつけられた現実に途方に暮れていた。



「妊娠三ヶ月です。」
先生はそう言った。
え?戸惑う無知な私に先生は教えてくれた。
それから先生は中絶について説明してくれた。
「中絶ができるのは12週まで。それには父親の同意書がいります。」

生んだらダメですか?
15歳で生んだら罪になりますか?


先生はこう言った。
「生んでも罪にはなりません。
でも、生んでも育てられないのは罪になります。」

まずはあなたのお父さんとお母さんに相談して下さい。
あなたのお腹の子はあなたの家族でもあるのだから。」




帰り道、母は私の手を引く。
母は何も言ってくれない。
「何か言ってよ」

母は私をぶった。
そして私を抱き締めた。
「どうして・・・どうして・・・」
母はただただ泣いていた。




夫にこの事を告げた。
信じられない。
信じたくない。
受け入れたくない。

そんな思いがひしひしと感じられた。

夫の気持ちはよくわかる。
私だってそうだったのだから。

相手の事は桐野智志という。
1つ上だという。

私達、好きだからこうなった。

夫は娘を怒鳴った。
あの子はこの場所から逃げ出した。


何が悪かったのだろうか?


おもむろに夫が出かけるという。
相手の親のとこに今回の事で意見すると言う。
私は夫に従った。




あの空気から一転、静寂に包まれた部屋。
私は彼に電話した。

そしていつもの場所で彼を待つ事にした。
あの事を言うために




娘の相手の家に来た。
不安でたまらない私に
「覚悟を決めろ」と夫が言う。

「誰ですか?」
相手の母親らしい方が出てきた。
出鼻をくじかれる。

威圧的な態度でくる相手に夫は戸惑っている。
相手はさっさとこの場をやり過ごして家の門を閉めようとした。


私は相手の行動を遮った。
「私、一ノ瀬と申します。」



ごめんね。お母さん。
どうしても彼に言いたかった。
「突然だけど桐ちゃんの事、好き。」

確かめたかった。
「桐ちゃんは?」




いやぁ引き込まれますな。
高畑さん演じる産婦人科医さんの言葉
北村さん演じる雑誌編集長さんの言葉
なんか今の時代を物語っている感じもしてドキッとするなぁ。

今後の展開から考えると
「私達、友達でしょ」っていう友達が
未希の秘密を知った時、なんか豹変してしまいそうな感じがしますね。
転校生の言う通り、うわべだけの愛想を振り撒いているっていうのが
現実になりそうでね。


冒頭で未希が髪の毛を切るかどうか話をした時
「なんでそんな話するの?」と未希の言えない不安にヤキモキしたのですが
最後の桐野くんが髪の毛を切るのも母親が決めてしまうと言って反発する姿が
自分の思い描く人生ではなく
母親の思い描く人生を歩かされる事を「散髪」で自然に表現されてます。
前話での母を演じるキャラがしっかり定着してるから
「なるほどなぁ」って感じでした。
現在の親と子の接し方のあるカタチがここにあるようです。



転校生は香子先生となんらかの接点があるようですね。
おそらく二人とも同じ事件の中で今の人格が形成されたようです。



そして今回桐野くんの母を取材した記者は北村さん演じる波多野の部下。
これだけでもうなんか嫌~~~なドロドロした雰囲気を感じさせますね。



そうそう、北村一輝さんと田中美佐子さん。
どっかで見たなぁと思ったら
ドラマ「リミット」で共演してましたね。懐かしいなぁ。



さて、今回はラフタッチではありますが
一ノ瀬家の娘と両親を描いてみました。















う~む、女性陣がイマイチかなぁ。
もうちょっと枚数重ねて描く必要がありますな(; ̄Д ̄)


来週は桐ちゃんが未希の秘密を知る事になるようですね。

中絶か出産か。

時が経つにつれ、否応ない現実が彼女を襲っていくようですね。

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この記事へのコメント

2006年10月19日 01:04
一之瀬家が幸せな食卓を囲む風景はもう見られないのかな?(T_T)
室井さんが、いい感じにいや~~~なママっぷりを発揮してて
腹が立つやら感心するやら・・・
あのママじゃ桐ちゃんが萎縮するのもわかる気がします・・・
2006年10月19日 18:39
未希とお父さんはそっくりですね。特に生瀬さんってば本物みたい(笑)
北村さんが物凄くいや~~な記事をあげそうですね。
かなり市ノ瀬家をいじめつくしそうな予感。
しかもあの智志のママも相当な骨がありそう。
てごわいですね。でも未希は負けないのでしょうね。
そんな予想ができるから見続けられるのね。
2006年10月20日 00:34
子供の立場、親の立場、それぞれ辛いですね!
これにマスコミが関わって来て・・・・。
あーっ-----------。
何が幸せなのか教えてくれるドラマになるのでしょうか・・・・。
タカシ
2006年10月20日 08:03
初回と違ってじっくりと腰を据えた描写で見ごたえありました。
多少長くなってもこんな感じやって欲しい。

志田未来ちゃん、大人な表情でドキっとする。お母さん役の
田中美佐子さんも頼りになるお母さんで良かったし。北村さんも
怪しい感じと的を得た発言に頷いてしまいます。

早くもドラマアカデミ-の各賞独占! なんてね。
2006年10月20日 20:15
こんばんは!

1時間があっと言う間で、緊張感が途切れることがなく
気が付いたら体固まってました(笑)
もし自分が未希だったら、もし自分が母親だったら
そんなことを考えると苦しくなります。
どっちを選択しても辛い。
柳沢さんの存在がすごく怖い。。。ブルブル。
でも、最後はいい友達に変わるような気もするけど。
次回も緊張しながら1時間あっと言う間だろうな~辛いな~
でも最後まで見届けないと。。。
ikasama4
2006年10月21日 11:57
まこ様
>一之瀬家が幸せな食卓を囲む風景はもう見られないのかな?(T_T)
この現状を家族が全員で乗り越えた先には
またかつてのような穏やかな風景が見れるのではないかと思います。

>あのママじゃ桐ちゃんが萎縮するのもわかる気がします・・・
そんなママが今回の出来事で彼女の考えが変わるのか
それとも変わらないのかその辺りも注目ですね。
ikasama4
2006年10月21日 11:57
かりん様
>未希とお父さんはそっくりですね。特に生瀬さんってば本物みたい(笑)
考え事をしてボーっとするとこはお母さん譲りのようですね(笑)
北村さんってこういう誰かを狙うような感じの役柄がハマってますね。

>てごわいですね。でも未希は負けないのでしょうね。
>そんな予想ができるから見続けられるのね。
その通りでございます(笑)
ikasama4
2006年10月21日 11:57
みょうがの芯様
>何が幸せなのか教えてくれるドラマになるのでしょうか・・・・。
何が幸せか、というよりかは
このような現実に直面した場合
どう向き合えばいいのか、ひとつのカタチを提示するような
ドラマのようになるのではないでしょうかね。
ikasama4
2006年10月21日 11:57
タカシ様
>初回と違ってじっくりと腰を据えた描写で見ごたえありました。
>多少長くなってもこんな感じやって欲しい。
序盤は人物の関係の点と点を描くだけでしたが
今回はその点と点が徐々に繋がっていく事で
どんどん引き込まれるようです。

>早くもドラマアカデミ-の各賞独占! なんてね。
気が早いかもしれませんが
私の中で今期の脚本ではNo.1です(笑)
ikasama4
2006年10月21日 11:58
アンナ様
>もし自分が未希だったら、もし自分が母親だったら
>そんなことを考えると苦しくなります。
>どっちを選択しても辛い。
ですね。
ただ突きつけられた現実は変えられませんからね。
そこからどう向き合って生きるのか
何が正しいのか
何が間違っているのか
わかりませんけど
後で振り返って後悔するような生き方だけはしたくはないですね。
どうせなら後で振り返ってその時の事を笑って話せるようになりたいです。
2019年05月09日 13:07
I every time used to study paragraph in news papers but now as I
am a user of net so from now I am using net for content, thanks to web.

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