柳生十兵衛 七番勝負 島原の乱 第6話


遂に島原で一揆が始まった。
十兵衛一向は島原で伊予・蒲生家に仕えていた浪人達と遭遇する。
その中の一人、元剣術指南役・小林東十郎は訴える。
「幕府に謀反の気持ちは全くない。お家取り潰しにも従い、畑を耕しこれまで生きてきた。
しかし、私達は武士である。
今こうして武士として死に場所を見つけた。
武士は戦場に生きるものでござる」


その思いに十兵衛は反論する事ができなかった。

そして浪人達は次々と島原へ向かって行った。


只一人、東十郎を除いては。

彼は十兵衛との闘いを申し出た。
十兵衛はそれを拒む事が出来なかった。
彼もまた父の手によって不幸にさらされた者なのではないか。
十兵衛は刃を抜いた―――。





闘いは燦々たるものであった。
闘いの舞台はいつしか田圃となっていた。
泥に足をとられ這いずり回る二人の姿は武士らしき闘いとは
いいえぬものであった。
泥塗れになった二人の闘いは十兵衛の勝利で終わった。

従者の寛平が「武士らしい闘いでした」と言葉を添えるが
十兵衛には虚しく聞こえる。

泥塗れの自分。
そして東十郎を殺した自分。

このような結果になったのは親父殿の政が招いたものだと思うと
十兵衛は叫ばずにはいられなかった。




島原ではなかなか鎮圧できない事にいらだちを覚えた総大将・板倉が攻撃を仕掛けたところ、
一揆勢の流れ弾により板倉が戦死した。
そこで幕府は老中・松平伊豆守を遣わし彼を総大将とした。
一揆軍はいまや4万、対する幕府軍は12万。
しかし、一揆軍が立て篭もる原城は堅固な城であるため、簡単には落とせない。

十兵衛は彼の下へ赴き、無駄な犠牲者を出さないように願い出た。
しかし、彼は父と同じ考えであった。
落胆しつつも十兵衛はもう一つ明らかにしなければならない事があった。

一揆勢は2月12日があれば救われると言っていた。
2月12日に何があるというのだろうか。





荒木又右衛門は円城寺から2月12日の真相を知った。
その後、彼は外に出た。
お家のために。幕府に一矢報いるために。
そう思って鬼になった―――はずだった。
しかし、その真相は藤四郎を初め今まで死んでいった剣士達の思いを踏み躙るものであった。
同じ剣士として許す事が出来なかった。

彼の足は十兵衛の下へ向かって行った。



2月12日の真相を探る十兵衛一向だが、一向に手掛かりは得られなかった。
そこに又右衛門が十兵衛の目の前に現れた。
もしかしたら最初から十兵衛に相談していればこんな事にはならなかったのではないかと
己が選んだ道を悔やむ又右衛門。
そして彼は2月12日に起こるであろう円城寺の筋書きを語っていった。


―――2月12日。
朝廷より院宣が下される。
その内容は原城の兵に「戦を止めよ」という内容である。
かねてより円城寺と打ち合わせていた天草四郎は院宣に従い戦を止める。
そうすれば幕府では治められなかった戦を朝廷が収める事が出来たという事になり
幕府の権威は失墜する。
この失墜の原因を作ったのは柳生但馬と松平伊豆。
二人が失脚するのは確実。
そうなれば朝廷は天皇の娘を将軍に嫁がせる工作も容易くなる。
もし、その娘が男子を産み、その子が将軍に就く。
そうなるとその将軍は天皇の子、そして上皇の孫。
つまり幕府は朝廷の言いなりにする事が出来る。

柳生但馬と松平伊豆の失脚と朝廷の権威の再興。

これだけのためだけに円城寺は戦を起こしたのだった。

後は原城の兵士がどうなろうと知った事ではない。
原城の兵士に待っているのは死のみ。

2月12日まで後5日。
仮に松平伊豆がこの事実を今知ったとして、原城に総攻撃をかけたとしても
5日は十分に持ちこたえるだけの兵力が原城にはある。
柳生但馬と松平伊豆が不穏分子を原城に集めるだけ集めたために。
二人は自らの手で首を締めたのであった。

幕府による総攻撃か院宣による戦の終結か。
どちらにしても原城の兵士に未来はない。

十兵衛は2月12日までに原城の兵士に降伏する道を模索し、
総大将・天草四郎と対面する。
十兵衛はキリシタンは国外追放で命はなんとか保証すると訴えたが
四郎は聞き入れなかった。
この国で生まれた人間として最期までこの国でいたいのだと。





これ以上の説得は無理と判断した十兵衛はもうひとつの道を模索した。


2月12日までに院宣をもつであろう円城寺から院宣を奪う事を。

そして十兵衛は円城寺を見つけ、彼と剣を交える事となった。

刻は2月11日の夜である―――。




ほほう、なるほどねぇ。
円城寺の目論見はなかなかのものですねぇ。
個人的にはあの傲慢な親父殿の鼻を明かすにはいいと思うんですが、
どちらにしろ、原城の人々を蔑ろにしてますからねぇ。
十兵衛は彼らのために奔走するのが切ないですね。
結果的に親父殿を救ってしまうのですからね。

来週は最終回。
十兵衛と又右衛門の対決が楽しみですね。

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この記事へのコメント

2006年05月29日 23:23
やっとブログ読ませて頂きました。
十兵衛は辛いでしょうね。うーん、やりきれないわ。
今日久しぶりにパソコン開いたんですが、パソコンの調子が悪いので、またゆっくり遊びにきます。
ikasama4
2006年05月30日 19:14
meihua様
どうもお久しぶりです。
このような事になったのは政として奔走する父なのですからね。
こういう親をもってしまったばかりに十兵衛は大変です。
子は親を選べませんからね。
それでも親は親ですからね。
>パソコンの調子が悪いので、またゆっくり遊びにきます。
どうぞ、お待ちしております。( ̄ー ̄)/~~

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