マチベン 最終話


第一回公判
天地涼子は黙秘した。
公判後、天地涼子は神原に語る。
「深川八重子が犯人ではない。」
ならば深川保が自分を犯罪者にしてまで守りたかったもの、
そして深川八重子が天地涼子を陥れてまで守りたかったもの。


―――深川友香。

母が死にそうになった時、現場にいたのなら普通なら母の下へ駆けつけるはず。
なのに、彼女は涙を流して、その場を逃げるように立ち去った。

その答えに一瞬凍りつくえびす堂の面々。
そこで後藤田が切り出す。
どうやって土井と深川八重子が知り合い
犯人はどういう動機で犯行を犯したのか
そして深川保はどうして罪をかぶったのか
私達がそれを調べましょう。
そしてこの事件の真相を明らかにするかどうか、天地涼子に任せましょう。


浦島は深川友香を尋ねた。
浦島は自身も夫がなく自分一人で子供を育てている。
同じ境遇だからこそ多少なりとも彼女の事を理解していたし心配もしていた。
真面目に勉強してる友香。
えらいねぇと関心する浦島に友香はこう答えた。
「誰にも馬鹿にされず誰にも脅されず幸せにならないといけないから」

数年前、八重子が新しいアパートを選ぶ際に訪れた不動産会社で
彼女を担当したのが土井だった。

そうして二人は付き合った。

しかし、土井は株取引で失敗し、沢山の借金を抱えてしまった。
そして土井は八重子に金をせびるようになっていった。
―――おそらく深川保の退職金も土井に使ってしまったのだろう。


それから第二回公判が始まった。
深川八重子は証言する。
私のとこを訪ねた天地涼子は私の父・深川保の事件の真相を尋ねたが、
私の答えた内容が彼女の考えに沿うものではなかった。
それで、天地涼子は自分を殺そうとした。


天地涼子は黙秘している。

この審議が終わり、次回の被告人質問が行われる事が告げられた際、
被告人の弁護人・神原が裁判官に要請した。

証言人として深川八重子の父・深川保をお願いしたいと。

立証主旨はやはり深川保の事件だった。
そこで被告人・天地涼子も証言する。

深川保が出廷するなら全てを述べたいと。




第二審後、
「神原君」
神原の下へ太田がやってきた。
もう引き下がることはできない。考え直した方がいいのではないか。
神原はもう変わる事はなかった。
その覚悟を理解した太田は蒲原に一通の封筒を手渡す。
読んだら処分してほしい。
私は過ちを犯した。
その過ちを正してほしい。神原先生。


後藤田は深川保を訪ねた。
次回の公判で証人として出廷する事になったと告げる。

「私は何もしゃべりませんよ。」
後藤田と顔をあわさずにそれから黙秘を続ける深川。
後藤田は語る。
「それは、天地涼子が憎いからですか
それとも法廷に対する復讐ですか。」
深川は後藤田を睨みつけた。


法廷に対する復讐。
17年前の横領事件、深川保は無実でありながら有罪判決を受けた。
彼は強行に犯行を否認していた。
しかし状況は彼に不利なものであった。
彼の弁護を担当していた太田は事実を争わない事を深川に進めた。
否認を続ければ実刑になる可能性がある
執行猶予を勝ち取れるよう、懸命に弁護するので罪を認めれば
そうすれば刑務所に服役する事がないので、あなたにもいいのではないか。

彼は無念の涙を流した。

そして太田弁護士は執行猶予を勝ち取った。
しかし、執行猶予でも有罪は有罪。
深川保は勤めていた会社をクビになり、娘の八重子は生まれたばかりの友香を抱えて離婚した。
やってもいない罪を抱えたために。

「なかなかよくできた物語ですね。」
「あなた自身の物語です。あなた自身が悲しい結末で終わらせようとしているんです。」
「私には他の筋書きは考えられませんね」
「これから先、いくらでも希望のある物語に書き換えられます」
「それはできません。私は考えに考えた末、この結末を選んだんです。」


そして4年前、深川保は太田弁護士に自分の弁護をお願いした。
彼は太田弁護士に語った。
「殺したのは私ではない。私の孫娘がやりました。
最初は家族ぐるみで土井とつきあっていた。
ところが、株で失敗してから土井は娘は脅して金を返させるようにしていた。

そしてあの日、友香は母を守りたい一身で
もみあった中、土井を殺してしまった。


友香はまだ中学生。将来がある。
私はもう先が見えている。

金が欲しくて見も知らない男を襲った。そう決めたんです。」

「そんなことは許されん。」
「これは私の責任でもある。土井は私に前科があると言って脅したんです。
あの時、私が諦めてやってもいない罪を認めたせいです。」

「やってもいない・・・」

「誰も信じなかった。先生も信じなかった。でも、私は横領なんてやっていないんです。」

「しかし、それと今回の事件は全く別の事件。身代わりなんてしたって騙しとおせる訳が・・・」

「そうでしょうか。私は無実なのに、罪を認めたが誰も10年以上誰も私の犯行を疑いませんでしたよ。」

何も言えない太田に更に深川は切り出す。

「あの時のようにやればいいんですよ。法廷を騙すなんて簡単な事じゃないですか。」

深川保はそう言って微笑んだ。

そして太田先生は深川保の弁護を降りた。
守秘義務に反する事になるため警察に言う事もできず
彼は深川が無期懲役になるのを見ていた。

でも天地涼子と君達が真実を諦めない姿に守秘義務に反する事になろうとも
知っている事を託したかった。
私の思いと共に。


天地は神原にお願いした。深川保に送る最後の手紙を。



第三回公判

深川保は出廷した。
深川は天地涼子との今までの経緯を述べた。
そうしてあの事件は自分がやり、他の誰かがやったものではないと語る。

神原は裁判官にお願いする。

被告人に証人の尋問をさせたいと。
かつて検事として深川保の事件を担当し、しかしこの事件に疑問を抱き弁護士となった。
そして深川保の冤罪の証拠を探している中で被告人となった。

だからこそ、真実を追い求めてきた天地涼子に深川の尋問をお願いしたい。
それが真実の探求である法廷のあるべき姿なのだと。


裁判官は被告人の尋問を認めた。

検察側は休廷を願い出たため、20分後再開される事となった。

傍聴席で
「お母さん、私、幸せになりたいの。」
友香は浦島にお願いをした。


私は証言したい。
だからおじいちゃんを苛めないで。


天地涼子は彼女の証言を断った。
私はおじいちゃんを救いたい。


天地の決断。そこに勝算はない。


私は事件を追って被告人となった。
しかし、この結果、あなたと法廷で再び向き合う事ができた。
あなたは本当に土井さんを殺害したのですか。
私があなたの冤罪を信じてきたのは間違っていましたか?
今のあなたと同じように口を閉ざしてきた。
それは真実が怖いと思ったから。
真実を明らかにする事である人を傷つけるんじゃないかと恐れたからです。
でも、その人は私の弁護人に言いました。
全てを話したい
本当の事を言わせてほしい。

どうか真実を教えて下さい。


私が土井さんを殺しました。それが真実です。

「誰かが罪を償う機会を失ってもですか!
考えてもみてください。
罪を償うことも許されず、嘘を重ねて生きていく事のつらさを。」

深川は拳を握り締めた。

法廷は人が裁かれる場所です。
でも、許される場所でもあるのです。
これが最後の質問です。
お願いです。

真実を話して下さい。あなたの大事な人のために。
そしてあなた自身のために。


泣き出しそうになるのを堪えて深川は答えた。

土井さんを殺したのは私です。


あなたに謝ります。私は八重子さんを殺そうとしました。
さっきあなたが言った通りです。私は自分の筋書き通りにいかない八重子さんにカッとなって
突き飛ばしました。死んでも仕方がないと思いました。
あなたが冤罪だというのも私の思い込みです。

そんな手に騙されると思うか!

騙すつもりはありません

涼子は泣きながら彼に謝った。

私は自分の罪を認めています。
私は真実を明らかにする事ができませんでした。
私はあなたの大事な人を救えませんでした。
あなたの、長い長い年月、自由にする事ができなかった。
申し訳ありませんでした。

深川から嗚咽が漏れる。
そして彼は泣き崩れた。
涼子は彼をそっと抱き寄せた。

静寂の中、深川とその娘・孫の泣く声が響く。




そして深川保は全てを語った。




天地涼子は出所した。
彼を出迎えたのは神原、そして松尾。


天地は刑務所にいる深川を尋ねた。
深川は憑き物が落ちたように清々しい顔になっていた。
深川友香の捜査が始まった。深川友香の弁護は神原が行う事になった。
深川の再審を私にお願いしたいと。
でも私は嘘をついた。法廷を欺くつもりで。
そんな私でもいいのかと問うような深川に天地はこう答えた。
「あなたの事件が終わったら弁護士を辞めるつもりでした。でも、今は弁護士を続けたいと思っています。」
その言葉に彼は頷いた。
鳥のさえずる声。
その声を聞く深川、天地、そしてその二人を見守っていた看守。

「また手紙を書いてくれますか。」
その言葉に驚く天地。
深川は照れながら語った。
「今度は手紙を書きます。」
天地も笑った。





えびす堂法律事務所では天地先生の出所祝いの準備を進めていた。
いつもと変わらない事務所の面々。
天地が帰ってきて、そうしてこれから天地涼子のそして仲間達の毎日が始まっていく。





とりあえず今回の論点はわからなくもないが、どうでしょうねぇ。。。
深川があれで自供した理由として深川が求めていたもの。
それは事件を裁く者として真実を明らかにできなかった。
彼のみならず彼の家族を傷つけてしまった。
心からの謝罪。

それで良かったんでしょうね。
だからってその償いとして彼と同じ冤罪で裁かれる事も求めようとするのはどうなんでしょうかね。
法廷で嘘を語るって事ですからね。(笑)

その天地の行為が彼が求めていたものだったから彼は真実を話したという事なんでしょうかね。


ただ、このドラマを通してみると
本来、法廷とは裁き断罪する場所であると同時に、救われる場所なんだなってね。
ある意味、そうかもしれませんね。

そう考えれば、第三公判で
友香さんが証人になって真実を語られたとしても
深川保は救われなかったのでしょうね。

彼女は彼を救いたかった。
そのためには彼自身で真実を語ってもらう事で救いたかったのでしょうね。

そのため、ある意味、理想論にも感じますがね。
でもそれもいいと思います。
こういう主人公は「優しく気高い」者でないとあきまへんからね。(笑)


この最終回を見ると続編が期待できそうですね。
楽しみな限りですねぇ。
もし、やるとすればキャスティングもそのままでお願いしたいですね。
前回のゲストを登場させてもいいですね。
例えば・・・裁判官役に岸部一徳さんとか。(;・∀・)個人的願望です。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

2006年05月15日 20:40
>本来、法廷とは裁き断罪する場所であると同時に、
 救われる場所なんだなってね。
友香にとってその場所すら与えられなかったのは、つらいことだったでしょうね。その場所を与えられることが、幸せになる第一歩だったのかなと思います。

>この最終回を見ると続編が期待できそうですね。
はい、期待します。結局村山さんの秘密が聞けなかったし。

>例えば・・・裁判官役に岸部一徳さんとか。(;・∀・)個人的願望です。
いいかも。でも、この人死んだよ(役で)という突っ込みを絶対入れますけど(笑)
ikasama4
2006年05月16日 12:49
にな様
祖父と母が選んだ方法とはいえ、
やっぱ後悔の念はあったようですね。
嘘をつくってのは何とも心が救われない事なんだと感じますね。

>例えば・・・裁判官役に岸部一徳さんとか。(;・∀・)個人的願望です。
>いいかも。でも、この人死んだよ(役で)という突っ込みを絶対入れますけど(笑)
受けてたちます。(笑)
2006年05月19日 13:31
リアルな社会では通じないドラマ的な話ではあったかもしれないけど、
法廷という場で繰り広げられる弁護側や検事側の戦術等、
今まで知らなかった事がいっぱいありました!
ここ最近騒がれてる幼女殺害事件や、光市の母子殺害等、
えびす堂のメンバーならどういう弁護をするのかななどと
考えちゃったりしました。裁判って、もどかしい・・・
ikasama4
2006年05月19日 18:11
まこ様
裁判ってホント大変なんだというのを痛感します。
それ以上にこのドラマを見終わると妙に清々しいものがあります。
ホント続編を期待したいです。

>えびす堂のメンバーならどういう弁護をするのかななどと
>考えちゃったりしました。
次回があった時、「えび堂」になってたりして(;・∀・)
ともあれ、どちらの立場に弁護に立っても
やりきれないものがあるのでしょうね。

この記事へのトラックバック