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zoom RSS 八重の桜 第48話 「グッバイ、また会わん」

<<   作成日時 : 2013/12/02 01:06   >>

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東京にいた襄はそろそろ京都に戻ろうと考えていた

そんな時
大隈重信が政府の条約改正内容に憤る愛国者と称する者が
作った爆裂弾によって右足を切断するという大怪我を負う事件が起こった



襄は愕然とした


愛国心とはそんなものではない!
意見が違う者を力で封じ込めるなら何のための議論か!



それから襄は京都に戻る事はなかった


八重への手紙にはただ「前橋にいる」とだけ書いていた


だが襄の傍にいる徳富蘇峰は
市原には本当の事を話し
市原は八重の兄・覚馬にその事を伝えていた


八重は襄のことが心配で前橋に行こうとしたその時
山本家に客がやってきた


それは秋月悌次郎であった


秋月は以前
襄の講演を拝聴した事があり

静かな口調の中に火の玉のような熱を放つ
どこか会津の戦の折に城中を鼓舞して回った
八重に似てると思ったらしい


その秋月はこれまで東大予備門で漢学を教えていたが
此の度
熊本の第五高等中学からお呼びがかかり
これから赴任するところであったらしい

彼が熊本行きを決めたのは
新聞で同志社大学設立の旨意を読んだからだと言う

「襄の言葉が役に立ったのですね」

「襄の言葉が役に立ったのだ」

そう言うと八重と秋月は二人で笑いあった




それからしばらくして襄の手紙が届いたのだが
その手紙の内容は母・登美の心配とか八重の心配とか
そんな内容ばかりで自分の事には一切触れてなかった


しかしそれからしばらくして届いた襄の手紙には

「当方無事」

この四文字しか書かれていない

しかも以前と比べるととても弱々しい文字であった



襄の身に何か起きている

そう考えると今すぐにでも襄の下に行かなければ

そう八重は決断した


その事を八重は母と兄に相談するつもりだったが
二人はなにか相談しあっていた


二人は襄の現在の病状も
襄が現在どこにいるのかも知っていた

今まで言えなかったのは襄にかたく口止めされていたからであった


襄は今
大磯にいて体調を崩して療養している

百足屋という旅館にいるらしい


それを聞くと八重はすぐさま大磯行きの切符を買って列車に乗った




その頃
百足屋にいる襄の体調が思わしくなく
徳富は地元の医者に襄の容態を診てもらったところ
腹膜炎を起こしておりご家族に知らせた方がよいとの事であった

それを受けて徳富は家族に電報を打とうと
外に出たその時

八重が目の前にいた


「襄はどこですか?」


「襄」


臥せっている襄の傍で八重が囁いた

「八重さん
なじょしたんです?こんな所で
夢かと思った」


「私はこごにいます」


「来てくれたんですね
今日はとても苦しくて
会いたかった
八重さん」

「何も心配いらねえ
私が一緒だ
そばにいるがら」



それから徳富は全国にいる襄の知人に電報を打った

新島襄が重体であると

それを知った人達は皆
襄の回復を願い祈りを捧げた



その頃
襄は自分の最後の言葉を伝えていた

「学生は
型にはめずまことの自由と国を愛する人物を育てて下さい

多くの同志たちに助けられてきました
天を怨まず
人を尤めず
ただ感謝あるのみ

小崎さん
最後に「聖書」を読んで下さい」


「どこをお読みしましょう?」


「「エペソ人」をお願いします」


「待ってくなんしょ!
待って!」

そう制止する八重を
襄は微笑みながら制止した

「八重さん・・・
始めて下さい」


「私は神の力が
私に働いて自分に与えられた神の恵みの賜物により
福音の僕とされたのである

すなわち聖なる者たちのうちで最も小さい者である私に
この恵みが与えられたがそれはキリストの限りない愛を
全ての人に宣べ伝えるためである」


「ありがとう」


それから川野と徳富は部屋の外に出た

二人きりになったのを見て
襄は己の思いを八重に吐き出した



「あなたに話したい事はまだ
たくさんあるのに残された時間は・・・あと僅かです」

「やっと2人になれたんですよ
もう少し一緒にいてくなんしょ」

「気がかりなのは八重さん
あなたの事だけです
あなたを置いて先に逝く事だけが・・・」

「心配いらねえ
私は大丈夫です
言ったはずですよ
私は守られて生きるようなおなごではねえ
だけんじょ・・・今はまだ別れたくねえ」

「八重さん」

「襄
ありがとなし
私を妻にしてくれで
戦の傷も
犯した罪も
悲しみもみんな一緒に背負ってくれた
私を愛で満たしてくれた

ありがとなし」


「八重さん」

「はい」

「泣かないで
私はあなたの笑顔が大好きだ」

「泣いでなんかいねえ
襄と私は神様の絆で結ばれた離れる事のない夫婦なんだがら」

八重はそう言いながら涙をこらえる事ができなかった

「八重さん・・・狼狽してはいけません
グッバイ・・・」

「襄!」

「また会いましょう・・・」

「襄!」


それから八重の呼びかけに
襄が応える事はなかった


1月23日 襄 永眠


1月27日 同志社にて行われた葬儀には4000人が参列
襄の棺は東山の若王子山頂に葬られた



主のいなくなった邸宅の台所に
八重はただただ呆然として

鍋が沸騰しているのにも気づかないでいた



そんな時
覚馬が八重の下を訪れた



「八重
東京に行ってこい
日本赤十字社が篤志看護婦人会を作る事になった」

「日本赤十字?」

「東京では捨松さんが中心になって動き始めた
にしも行って赤十字の精神と最新の看護法を学んでこい」

「私は行がねえ」

「行ってこい」

「京都を離れたくねえのだし
私がここにいないと襄がさみしがる」

「情けねえやつだ!」

覚馬は杖で床を叩きつけるとおもむろに立ち上がった

「襄の妻はこんな意気地のねえ女だったのか!
赤十字の看護の神髄は
敵味方の区別なく傷ついた者に手を差し伸べる事にある
苦しむ者
悲しむ者に寄り添い慈しみの光で世を照らす
新島さんがつくろうとした世界だ」

「襄がつくろうとした世界・・・」


八重は覚馬の言葉に従い
捨松がいる東京に行った


そこで看護医療を学ぶ看護婦人会の面々

その中で八重は外国人の医者から
八重の腕前がよく今からでも医者になれると褒めていた


捨松は八重が会津の籠城戦を闘いぬいた御方だと言って
そこで薩長など恐れるに足らずと言って
思わず苦笑した


捨松の夫・大山巌は薩摩の人であり
会津戦争で攻撃をしていた方であったからである


そして捨松は八重にふと自分が学問にのめりこんだ理由を語った

それはアメリカに留学した時
襄に出会ったからなのだと


その言葉に八重は思う

「あの人はこごにも種をまいてた」


京都に戻った八重は自宅でパンケーキをたくさん焼いていた


八重の様子を見にやってきた佐久はそれを見て驚いた


「学生たちに作って食べさせるのです
たまにはご馳走するように襄に頼まれでいっから」

「母親はいつまでたっても使われんな」

「すまねぇなし
襄がこごに残したものを守っていかなくては
まだまだこれからだ―――――」






八重と襄の最後の会話のシーン

切なかったですなぁ

愛する人との時間を大切にしたい

その思いがとても溢れておりました


そして自分の事よりも
母の事
学校の事

八重の事

その事だけがとても気がかりでたまらない


今回はもうここに尽きますな


その後
主を失った家で呆然としている八重の姿


そんな八重の胸中を察していたかのように
八重に新たな生き甲斐を与える覚馬


なんかこう
節目節目で八重に指針を与えてくれたのが兄・覚馬でした

とってもよいお兄さんですな


そしてなんだかんだで子供の世話を焼く母・佐久

まぁいくつになっても母はこき使われるもんだと言ってますが
そんなに嫌々じゃない感じがまたいいですね ̄∇ ̄


今回も実に泣ける展開でした

この先は40を過ぎると
人が亡くなっていく方が多いのが普遍です

そんな感じでどんどん亡くなっていきそうです


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タイトル (本文) ブログ名/日時
【八重の桜】第48回 「グッバイ、また会わん」感想
襄(オダギリジョー)は、関東で同志社大学を設立するための募金活動をしていたが、 体調を崩してしまう。 徳富蘇峰(中村蒼)が、療養先の大磯の旅館に見舞いに来て「病状を八重(綾瀬はるか)に 伝えるべきだ」と言うが、襄は断固として拒む。 一方、京都では八重が襄からの葉書の文字で、襄の体の変調を察知。 八重は、既に襄の病状の重篤さを知っていた覚馬(西島秀俊)を問い詰め、予感が真実だった... ...続きを見る
ドラマ@見取り八段・実0段
2013/12/02 03:51

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
ikasama4様、こんばんは。
いよいよ・・・師走でございますねえ。
この物語の中核は・・・とんでもない娘をもってしまった
山本佐久にあるともいえますからなあ。
残り話数を考えると・・・
この母娘の永遠の別れが
クライマックスというのもありかもしれませんね。
父との別れの時の
「お前は誇りだ」もグッときましたからな。
結構、母と娘の線でのフリは
細かく打ってますしねえ。
その前に・・・あんつぁま・・・
そして久榮か・・・。
日清、日露での参戦によるナースのお仕事を
どうやってみせてくるかも気になるところですが・・・
あまり期待しないことにしている今日この頃でございます。
キッド
2013/12/03 17:48
色々と忙しい事もあってコメントを記入するのは久方ぶりになりますが、大山巌の山川捨松へのプロポーズを巡るコメディ回以降は、昼ドラめいた人間の内面の負の部分を描いたドロドロとしたものだったり、襄先生の寿命を縮めているとしか言いようのない事件があったりとかで終盤も終盤に差し掛かっていながらも心休まる時が無い、というような印象があります。
そして今回で襄先生があの世への旅立たれてしまいましたが、本当に燃え尽きてしまったのだなぁという感じでもありました。ドラマの中でも描かれていましたが、国や社会はともかく、襄先生のスポンサーでもあったアメリカン・ボード、同志社内では教員や学生達・・・・・、といった周辺との衝突もあったりとかで決して順風満帆とは言い難い人生だったと言えるのでしょう。こういった事も40代という若さで世を去ってしまう一因にもなってしまったように思えてならなかったりもします。しかしながら襄先生にとっての幸運とは、自分の最期をしっかり看取ってくれる伴侶、つまり八重さん、がいたという事のようにも思う所だったりします。
それ以外にもこれまでのドラマでは、前回には大日本帝国拳法発布という近代日本のベースとなるものが形作られた出来事が出てきましたが(憲法発布を喜ぶ民衆の姿は『坂の上の雲』の映像でしょうか)、今回のエピソードでは本当の意味での近代の領域に入っていった日本の姿以上に、かつての会津におけるキャラクター達の再登場には懐かしいものもありました。秋月悌次郎はもとより梶原平馬の後妻である水野テイに関しては本当に久方ぶりという感じがしました。もしかしたら人によっては存在自体忘れ去られていたりしたのでは?次回では容保公と覚馬の最期が描かれるようですので、このドラマを牽引していった主要人物がお亡くなりになる時期となったという事なのでしょう。
MoTo
2013/12/08 17:41
続きます。

後は八重さんが篤志看護婦として日清・日露の両戦争に関わる姿をどう描くのかにかかっているように考えています。映像面では『坂の上の雲』の二次使用となりそうですが、ドラマ的には何とか20世紀には足を踏み入れる形にはなるのではないでしょうか。最近色々と調べたりしてみたら、八重さんは歴代大河の主人公(実在人物限定)では最も長生きした人のようですね(準大河ドラマにあたる『真田太平記』も含めれば一番の長生きは92歳まで生きた真田信之という事になりますが、彼もある意味この作品の主人公の一人になりますので)。その後に続くのが徳川慶喜(!)で、その次が徳川家康や高台院、毛利元就、川上貞奴、そしてその後が伊達政宗、芳春院、徳川吉宗、といった感じですね。何気に徳川家関係者には長生きな人が多いようで。本ドラマの残りは後2回という事なので、日清・日露戦争はともかくもその最期まで描くとなると約30年タイムワープしてしまう事になってしまいそうです。同志社関連のはもとより、明治以降のエピソードを考えても1年間50話というのは足りないものがあった、後10話くらいあってもよかったのではないかと思う事すらあります。
MoTo
2013/12/08 17:45
ikasama4様、こんばんは。
いよいよ・・・師走でございますねえ。
この物語の中核は・・・とんでもない娘をもってしまった
キッド様
こんにちはです

山本覚馬と八重とその家族を見つめる
母が影の主役といっても過言ではないですかな

一方で八重と襄との最後のシーン
見事なまでに泣きました(´;ω;`)

さてさて日清戦争で久栄は出てくるのかどうか
ま、期待しないで待つとします
(この時点で)
ikasama4
2013/12/30 16:15
MoTo様
明治時代以降は
ドロドロめいた昼ドラチックな
ホームドラマに移行してしまった感じがする
このドラマ

その一方で会津の主義主張を描いたりするもんですから
どうもドラマの方向性があやふやになってもうたような
感じがするんですよね

それと八重の生涯のポイントとなる
「人生、戦いの日々」みたいなところも
ちぃとばかし薄めでしたかねぇ

まぁ難しいところではあろうかと思いますが
そういう点では襄と八重の戦いの日々の終わりとしては
見事に描かれていたように思います

そしてもうひとつの会津の物語の主軸になってる山川家

山本家以外の方々はどんな思いを抱えて生きてきたのか

こういうところもそれなりにしっかり描いてきてますね
ikasama4
2013/12/30 16:15
MoTo様
そうですねぇ
八重さんは長生きするんですよねぇ

真田太平記まで含めればたしかにそうですが; ̄∇ ̄ゞ

その辺り
調べてみると面白いですね ̄∇ ̄
ikasama4
2013/12/30 16:15

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八重の桜 第48話 「グッバイ、また会わん」 渡る世間は愚痴ばかり/BIGLOBEウェブリブログ
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