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zoom RSS 八重の桜 第47話 「残された時間」

<<   作成日時 : 2013/11/25 00:17   >>

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覚馬はみねの遺児・平馬を山本家の養子に迎えた
平馬の世話に八重の母・佐久は張り切っていた
まるで若返ったかのようであった



この年の元旦
襄は心臓の発作を起こしていた

しかし襄は体調がよくなるとすぐ仕事を始めた

主権国家が道を誤らぬためには人材が必要です
そのためには大学を作らなくては



民友社社長にして「国民之友」の主筆である徳富蘇峰が襄の下を訪ねた

その最新刊にて蘇峰は襄の事を記事にしていた

徳富蘇峰は新聞の記事に
東に慶應義塾の福沢諭吉あり
西に同志社の新島襄あり

といった見出しで書き立てていた

この記事のおかげで襄の名が全国に知れ渡っていた


徳富蘇峰は大隈重信の既知を得ていた
そこで蘇峰は襄を東京に招いて大隈らに募金を呼びかけてはどうかと
提案してきた


八重は体調の優れない襄と共に東京に行く事にした


大隈さんが開いてくれた集会には多くの財界の方が出席されていた


襄はそこで大学設立の目的とその思いを熱く語り
その言葉に感銘を受けた大隈らの主導により
多くの寄付金を募る事ができた


大隈も早稲田大学設立の際に資金集めに苦労した経験があり
それで襄の人柄に惚れ込んだ事もあり彼の大学設立に力を貸したのであった


それから宴の席が開かれた

そこで襄は体調を崩したらしく脂汗をかいていた

八重は徳富さんに後の事は任せ
襄を一旦宿に帰らせる事にした


翌日
八重と襄は勝海舟がいる赤坂の邸宅を訪れていた

「今まで会った人間で本当に恐ろしいと思ったのは2人だ
一人は薩摩の西郷
もう一人は横井小楠先生
西郷も小楠先生ももういねぇ
見どころのある人物はあらかた死んじまった
今の政財界なんざ小物ぞろいさ」


相変わらず勝の言葉は辛辣であった


「皆さん快く寄付を申し出て下さいました」

「あんたどう見た?」

「寄付はありがたいと思います
んだげんじょ大学に関心がねえ方もおいでのようでした」

「キリスト教の大学は西欧化の象徴に使えると踏んだんだろう
早い話
猿のダンスと笑われた鹿鳴館と同じさ」

「それはお言葉が過ぎます
しかしそうだとしてもしかたがありません
大学を作るには金が要ります」

「せっかくの大学をひも付きにする気かい
官からの独立自由教育をうたっている新島さんが
政府のために作るんではなく人民のために作る大学だろう
だったら志を全国に訴えて国民の力を借りて作っちゃどうだい
1人から1000円もらうのも
1000人から1円ずつ集めるのも同じ1000円だ

それに
徳富が主筆である「国民之友」には数万人の読者がいる
これを載せて読んでもらえば数万人相手に集会を開くようなもんじゃないか

よくよく草案がまとまったら最後は徳富に仕上げてもらうといい
あいつの文章は人を奮起させる力がある」


そして勝がいるここから道路を挟んだひとつ向こうに
その徳富蘇峰が部屋を借りて住んでいる

それを知った襄はすぐさま徳富の下に向かった


襄がいなくなった後
勝は声を潜めて八重にいった

「新島さんは痩せたようだね
鎌倉に行ってみるかい
いい西洋序があるから紹介してあげよう
あんなに突っ走ってちゃ
いつかポキリと折れちゃうよ」


勝の勧めもあって
八重と襄は鎌倉で一ヶ月静養する事にした


この時期だと出店もあるという事で二人は出店の射的場で遊んだ

射的場は八重の圧勝であった


「次は負けませんよ」

「私に勝とうなんて10年早い」

「10年か・・・」

襄は言おうとした言葉を飲み込んだ

「随分先だ」


そうして二人が部屋に戻ると誰かがいた


槇村である

「大隈君とこで募金集会を開いたそうじゃな
・・・なんでわしを訪ねてこんかったんじゃい!
大坂を閉めだされたあんたに学校を開く許可出したんはこのわしじゃろ!
いわば同志社の生みの親じゃろ!
真っ先にわしを頼ってくるんが筋じゃなかろうか!
寄付じゃ!
生みの親じゃけぇの!」

そう言って槇村は二人の前にお金を差し出した

槇村は去年男爵に叙せられたそうで
議会が発足すれば貴族院ができる事になるので
今度は国会で剛腕をふるうのだと言っていた

年月を経ても槇村は相変わらずであった



その後
八重と襄は京都に帰ってきた


それから間もなく八重は襄の主治医でもある明石から宣告を受けた


襄の病気は直る見込みがない
次に発作が起きたら心臓は破れるかもしれない
いつかはわからないが何年も先という訳ではない
今のうちに大切な事は聞いていた方がよい

そしてこうも言った

新島先生には知らせない方がいい
どんな精神修養を積んだ人でも自分の死と向き合うのは難しいと




八重は毛布を買って帰ってきた
奮発して上等なものを買ったと言って笑っていた

襄は八重が明石先生の下で
自分の病気の事を聞いてきたのを知っていた


「八重さん
隠し事は困ります
話して下さい
何を聞いても驚きませんから
私にはやる事があるんです
その日が近いなら準備をしなければならない

怖いのは
死ぬ事ではない

覚悟も決めず
支度もできぬまま
突然命を絶たれる事です」


八重は明石先生に言われた事をすべて話した


「可哀想に
驚いたでしょう
一人でそんな話を聞いて

命は主の御手に委ねてあります
恐れる事はない」


それから襄の原稿を基に
蘇峰が仕上げた大学設立の文は
全国20あまりの新聞に掲載され
大きな反響を呼んだ


だがそれはますます襄を仕事に駆り立てた


就寝中
八重は突然驚いたように起き上がると
傍で寝ている襄の寝息を確かめた


「心配しなくてもまだ息をしていますよ
ちゃんと寝て下さい
私の見張りで夜も寝ないようでは貴女が倒れてしまう
心配させないで下さい
心臓に悪い」

それから目がさえてしまったので
襄は八重にミルクをお願いした

そして八重がミルクを温めようとしたその時

襄が倒れた


祈りを捧げようとして足がもつれたらしい

「やはり間に合わないのか・・・
あともう少しもう少しで大学に手が届くのに・・・
何一つたやすく出来た事はない
邪魔され罵られ
全ては主の思し召しだと思えば試練も喜びに変えられた

でも耐えられない
ここまできて学校が出来るのを見れないなんて
こんなところで死ぬなんて

主は何故もう少し時を与えて下されないのか!
死が私に追いついてしまう

手紙を書かなければ!
徳富さんのおかげで一気に賛同者が増えた
この機会を逃す訳にはいかない!
今やらなければ!」

「もういい!
もうやめてくなんしょ!
襄の命が削られるぐらいなら大学なんかできなくていい!
一日でも長く生きようと何故思ってくれねぇのですか?!
わだすは襄を失いたくねぇ
同志社は大事だ
日本も大事だ
だげんじょ襄の命とは引き換えにできねぇのだし

大学は他の人でも作ってる
襄でなくても・・・」


「私がいなくなってもその後に続く人が救い上げてくれる
私もそう信じてます

だけどそのためには誰かが種を撒かなくては
私がやらなければならないのです」


襄の言葉に八重は思いを改めた

「これは襄の戦だった
戦ならおじけづいて逃げる訳にはいがねぇな
最期の一日まで共に戦って下さい」


翌年
明治22年2月11日
大日本帝国憲法の発布式が執り行われた

憲法は天皇主権を原則としていたが
帝国議会の開設が定められ人民の声が国を動かす時代の到来を告げた

その年の秋
襄の母が病に臥した

襄はこの日
寄付金を募るため関東に行く事になった


襄は八重に義母の看病をお願いしていた


八重は襄と約束をした

具合が悪い時には無理をせずに休む事
そして葉書を送る事


そうして襄は一人
関東へ旅立っていった


襄を待つ八重はなにかしら不安な思いに襲われていた―――――






着々と襄の夢が実現に向かって近づいていく

けれども
その日を襄は見る事が出来そうにない


だからといって
その手を休めることはできない


次の世代が
自分の思いを実現しやすいように

そのために自分は糧になろう

というような雰囲気がありますね



そのために襄には命を捨ててほしくはない

けれどもそれが襄の信念であるならば
八重も最期まで戦う

その思いを固めたようです


大隈重信が新島襄に力を貸したのは
同じ学校経営者として資金集めの苦労がわかるからというのもありますが
新島襄の信念に興味をもった

というところもあるのでしょうが個人的には
その辺はもうちょいと掘り下げてもよかったのかもしれません


掘り下げという点に関しては横井小楠ですね

勝海舟は自分が怖いと思っていた人として
西郷隆盛とこの横井小楠を挙げた訳ですが

そもそも
みねが結婚した伊勢時雄は
横井小楠の息子であり

横井家が後北条氏の流れをくむ家柄であり
その後北条氏は伊勢氏から始まっているということで

伊勢の苗字を名乗った

そういうことで
横井小楠と山本家は縁がある訳ですが

覚馬は
佐久間象山・勝海舟・横井小楠を三傑と言ってました

みねを伊勢時雄の下に嫁がせたのも
彼が横井小楠の息子だったから

生前の横井小楠と山本覚馬には接点はなかったようですが
そういう点でもう少し横井小楠がどういう人物で

覚馬は彼をどう思っていたのか

みねを伊勢時雄を嫁がせる時
どう思っていたのか


今回の勝の台詞を使うのであれば
そういう点でも描写があってよかったのではないかと思いました



さて次回はいよいよ襄の最期

とっても切ないですなぁ(ノД`)シクシク


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【八重の桜】第47回 「残された時間」感想
同志社の大学設立に奔走する襄(オダギリジョー)だが、心臓病を患って体調の 思わしくない日が続いていた。 八重(綾瀬はるか)は、資金集めのために動き回ろうとする襄を必死になって制止するが、 襄は一向に聞き入れない。 ついに、主治医が八重に襄の余命が長くないことを告げる。 そして、徳富蘇峰(=猪一郎・中村蒼)の計らいで同志社の募金広告が全国誌に掲載され、 寄進者が集まり出すと、襄... ...続きを見る
ドラマ@見取り八段・実0段
2013/11/25 12:39

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ikasama4様、こんばんは。

散切り頭の勝海舟キタ━━゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚━━ ッ !
まあ、今回はそれだけで充分に満足でございました。
この散切りヘアはとりはずしができそうで
いろいろな登場人物の頭にのせたくなる感じがたまりません。

勝がいるので・・・生前の横井小楠が登場しても良かったのになあ・・・
と思いますよね。
まあ、龍馬をかなりネグレクトした筋立てになっているので
構成上こうなったかという気はします。
佐久間塾から・・・ここまで覚馬、八重の兄妹が
なんだかんだ勝海舟と関係してきたことが
時の流れの彼方を感じさせましたな。
いよいよ・・・終盤戦。
襄との共闘を終えた未亡人の・・・
ナース八重が拝めるのかどうか・・・そこが気になるキッドでございます。
キッド
2013/11/26 18:51
キッド様
こんにちはです

横井小楠
松平春嶽が出てきたんですから
こちらも出てきてほしかったんですがね

なにより
覚馬が娘と伊勢時雄との結婚を認めたのも
そういうところがポイントになってると思うのですが

横井小楠の名前を出すのであれば
是非とも登場させてほしかったですね

龍馬伝では出てきたのにねぇ(苦笑)

終盤でのポイントは
八重をどのように見せるか、ですかな ̄∇ ̄
ikasama4
2013/12/30 14:35

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