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zoom RSS 八重の桜 第25話 「白虎隊出陣」

<<   作成日時 : 2013/06/24 00:59   >>

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二本松を落とした新政府軍は奥州街道を進軍した
旧暦8月19日の事である

今の暦でいくと10月にあった


仙台藩・米沢藩も奥州街道から兵を退いたと言う



会津に危機が迫っていた



山本権八は家族を呼び集めた


「御城下での戦になるやもしれねぇ
何があっても殿を第一に考えれば
会津の人間として道を誤る事はねぇ
見苦しい事はすんな」


その言葉に家族は皆従った





それから八重は日向ゆきと共に黒河内の見舞いに来た

黒河内は病に倒れた
目と足にきてこのような時期に
お役に立てないのが情けないと自分を嘆いていた


その黒河内の道場では
中野竹子親子が中心となって薙刀の稽古をしていた

おなごを中心に薙刀隊をつくるのだと言う

皆して八重の参加を望んだのだが

「わだすはご一緒できねぇから」

そう言って八重は断った


そのような八重の態度に
八重は卑怯なのではないかと訝しがる者もいたが

「八重様には別のお考えがおありなのでしょう
私達は稽古を」

そう言って皆の言葉を遮った


中野竹子には八重の真意がわかっていた


道場を出た八重とゆき

ゆきは何故皆に言わせたままにしておくのか
八重に尋ねた



「みんな勇敢だ
立派に戦って照姫様をお守りするんべ


だけんじょ
薙刀では薩長は倒せねぇ


薙刀ではねぇ
お城を守れんのは」


その言葉の真意はゆきにはわからなかった








新政府軍は奥州街道を進軍

二本松藩壊滅


列藩同盟は崩壊寸前









新政府は急いでいた


もうすぐ冬がくる

冬がくれば雪が降る

西国諸藩にとって寒さは不得手

そうなれば会津
二本松城は落ち





新政府軍が会津城下に到達するその三日前


東北諸藩は次々に兵を退いてしまい
会津の援軍は全くアテにならず

また会津の主力部隊が四方で出てしまっている現状


そのような中で
佐川官兵衛は冬がくれば会津は勝てると進言した


冬がくれば
西国諸藩は寒さは不得手

一方で会津ら東北諸藩はこの冬の寒さには慣れている


すなわち
冬がくれば新政府軍は不利
冬がくれば会津は有利

そうなれば勝機が望める

として長期戦に持ち込む事を考えていた




容保公は
佐川官兵衛・山川大蔵両名を家老に任じた

この非常時
若い者を重用してこの難局を乗り切るのだと


それから領内への侵攻を阻むべく
会津は城下に至る道を全て封鎖する作戦を取り
主だった家臣達にその防衛に当たらせ

峠を破られた折には
藩士を全て登城させるように命じた





冬がくれば新政府軍は不利
冬がくれば会津は有利

それは新政府軍もわかっていた道理であった


それがため
冬が来る前に勝負を決しなければならない


そう考えた新政府軍首脳は
会津への進軍を急いだ


19日に二本松藩を落とした新政府軍は
21日には会津藩境である母成峠に侵攻していた


二本松から猪苗代まで
40km近く距離がある

戦国時代
軍隊の進軍速度は1日15km程度だと考えられていた


だが当時の軍隊は20kgもの鎧甲冑を身につけての進軍速度である

西洋式では皆
軽装で身軽であったため

それによって進軍速度が早くなるという事まで考慮できなかったのやもしれぬ


新政府軍はその兵器の性能と戦術を駆使して会津藩を圧倒

あっという間に母成峠を越えると猪苗代城へ侵攻していた



その中で母成峠より撤退していた新選組である動きがあった


このまま仙台に逃れて
北に逃れて戦線を立て直すという意見と

会津と共に戦うという意見である


前者の意見を主張したのは土方歳三

後者の意見を主張したのは斎藤一である


「待ってるのは籠城戦だ
死にに帰るようなもんだ」


「今
会津を見捨てるのは義にあらず
生死を共にした仲間を捨てるのは士道に背きます」

「お前
会津に惚れた女でもできたか」

「ええ
相手は女ではなく
愚かな程にまっすぐな会津という国です」

「どうやって戦う気だ
銃も弾も尽きかけているぞ」

「まだ刀がある」

「そうか
ならば俺は俺の戦をしに行く」


お互いに信じる道のために―――――



21日
会津領内に猪苗代城に新政府軍が侵攻したとの報せが届いた




それに伴い
会津領内には15歳から60歳の男子は皆
城に入るよう命が下った


そして容保公は藩境である滝沢本陣へ出陣した

「此度こそわしは皆と共に戦わねばならぬ」

容保が戦線に赴く思いにさせたのは
鳥羽伏見での後悔があったからであろう


前線へと向かう
容保を警固する兵は白虎隊ら年若の兵ばかりで
精鋭部隊は残っていなかった

容保が率いる兵は白虎隊を主体としていた

もう会津城下に精鋭はいなかったのである



白虎隊は戦場に出ることはない

そう聞いていたのに


八重は以前から決めていた思いを更に強めていた




家々で準備を整えた


山川家では健次郎が

西郷家では頼母が登城に向かう


山川兵衛は高齢のため
家に残ることとなった

兵衛は孫の登城を黙って見送った

健次郎の母・艶は
息子に天下に名を残さずとも
己に恥ずかしくないように闘いぬいてほしいと歌を送った



西郷頼母は妻の姿をじっと見つめ
涙を浮かべながら家を後にした

千恵は夫がいなくなった後
ただただ涙を流した




山本家では権八と尚之助である

年長の者は大抵鎧甲冑
若年の者は大抵西洋式の軍服であった


山本家では
権八は鎧甲冑
尚之助は軍服である



会津代々に伝わる出陣祝いだ


勝って(勝栗)
まめに(豆)
御身を(胡桃)
待つ(松)


というものである


「戦の成り行き次第ではお前たちにもお指図があるやもしれんべ
その時はお指図に従え」


「おとっつぁま」

八重がせきを切ったように言葉を放った


「わたづもお供させてくなんしょ

鉄砲の腕は誰にも負けねぇ

わたづを戦に連れてってくなんしょ


会津を守るためです
お城を守るためです
私の腕はかならずお役に立ちます」


「お主は武士ではねぇ!」


「武士の娘です

二本松では小さな子どもまで戦った
わだすは三郎の仇が討ちてぇ
わだすは鉄砲で戦いやす」


「八重!
お許しもなく
おなごを戦に連れていける訳がねぇべ!」


母・佐久が八重をたしなめた


佐久の言葉に
権八もそれ以上八重に言葉をかける事はなかった



新政府軍は猪苗代城を侵攻後
22日夕方には会津領内に向かう要路・十六橋へ侵攻していた


会津藩は会津領内へ侵攻を阻むため
十六橋を打ち壊す準備をしていた

だが
新政府軍の侵攻が予想以上に早かった事
十六橋は石で出来た橋故思うように壊すことができぬ事
そして新政府軍の援軍が次から次へと到着した事により

十六橋の占領を許すこととなった


会津城下にある戸ノ口原に新政府軍が向かっていると報せが
滝沢本陣にいる容保の下に届いた

戸ノ口原方面から援軍を求めていると言う

だがこの滝沢本陣も手薄で余力がない


向かわせる兵は白虎隊しかいなかった


土佐の報告に容保は深く押し黙った


それから思い定まったように土佐に命を下した




「白虎市中二番隊に出陣の命がおりた」

白虎隊の者達は
殿のお役に立てると大いに喜んでいた


「にしゃらは若年なれど本軍の兵だ
存分に戦ってまいれ」


その若者たちの姿を見届けに容保公もやってきた


白虎隊の者達にはこう思ったことであろう

会津の者として恥ずかしくない生き様を


そうして白虎隊は戸ノ口原に向かった


容保は土佐に命じた

「戸ノ口原が敗れた時に備え籠城の構えを取らせよ」



主のいない藩士達の家々に再び報せが届いた

半鐘が鳴れば
おなご・子供は皆々登城するようにと



会津領内では

敵が御城下に入ったら

おなご達は
足手まといにならねぇように
乱暴されねぇように
死ぬ覚悟であると


皆々がそのように話していた



山本家では佐久が家を取り仕切っていた


これまで山本家につかえてきた徳造とお吉に
わずかばかりのお金を与えて村に帰るように促した

だが二人はこれまで仕えてきた御家の者達が

藩士のおなご達が背負う覚悟の重さを知り
そのまま見逃す事ができないといい
村に帰る事を拒んだ



佐久はうら達と共に無事に城下に行く事を約束した


「みんなでお城を守るんだ

炊事洗濯
できる事はおなごにはいっぱいある」

そう笑いながら語って佐久は皆を和ませていた



その夜
佐久は城に上がるため
必要最低限のものだけを持って行き
城にもっていけないものは家の庭先に埋めるよう
皆に命じていた


その中で八重は一人
角場にいた




23日
早朝


会津城下に爆音が響いた


新政府軍の砲撃であろう


皆が城に向かうための身支度を急ぐ


佐久は八重の姿が見えない事に気付いた




おっかさま

現れた八重の姿に佐久は言葉をのんだ



八重は三郎が着ていた軍服を身につけていた
明らかに戦装束であった



「わだすは三郎と一緒にお城にあがります
今からわだすが三郎だ」


娘の決意を
佐久はもう止める事が出来なかった


「逆賊呼ばわりして
会津を滅ぼす者をわだすは許さねぇ

わだすは戦う―――――」






今回は死亡フラグいっぱい立ちまくりでしたな


おなご達は
足手まといになるくらいなら
乱暴されるくらいなら
死んだ方がいい

その例となるのが西郷家みたいな感じ

まぁ西郷家に限らず
一家心中した家はあったようです



それから作品の中で

冬になれば
合戦は会津にとって有利になる


そのために会津への要路を阻む作戦を取った会津でしたが


冬になれば
合戦は新政府軍にとって不利になる


それは相手も同様に考えていて
会津が長期戦のスタンスをとるのであれば
新政府軍は当然短期決戦を考える

そのために新政府軍は
兵を一極集中して一気に会津城下へ侵攻するというものだったのでしょう


会津もそれを考えてはいましたが
藩の四方よりくるやもしれぬ新政府軍に備えて
藩境へ防衛兵をさいた事により

猪苗代方面へ兵を送る余裕がなかった事もあるのでしょうが

新政府軍の侵攻速度や
猪苗代が1日で落ちた事も会津の誤算のひとつだったのでしょう


はやいうちに十六橋を壊しておけば
という意見もあったのやもしれませぬが

十六橋は奥州街道を繋ぐ要路

仮に防衛できたとして
今度は攻撃側に転ずる折
移動のために大きく迂回する事と

復旧のために更なる出費をする事になる

という考えがあったからだとも言えますが


作品としては
どこまでも自分らにとって都合のいい解釈ばかりして

それで全部自分の裏目になっている

みたいな感じですかな


見方を変えれば
どのようにでも見えてしまう


というのは実に怖いものですな


さてはて
次週なんですが

もう悲劇の連続というか
泣きっぱなしになりそうな展開です


己に対して愚直なまでに
己の信念を貫いて死んでいく


こういうのは本当にたまりませんな



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タイトル (本文) ブログ名/日時
【八重の桜】第25回 「白虎隊出陣」感想
二本松を陥落させた新政府軍は、会津領内へと陣を進めてきた。 城下には触れが周り、権八(松重豊)と尚之助(長谷川博己)が登城する。 八重(綾瀬はるか)は、自分も一緒に出陣したいと懇願するが、権八... ...続きを見る
ドラマ@見取り八段・実0段
2013/06/24 04:53
[八重の桜] NHK大河第25回「白虎隊出陣」
公式サイト http://www9.nhk.or.jp/yaenosakura/outline/story25/ 粗筋 ついに新政府軍は会津の領内へ入ってきた。15歳から60歳までの男子は城に入るようお触れが出、権八と尚之助も登城する。八重も一緒に登城し三郎の仇を打ちたいと申し出るが一蹴されてしまう。 ついに白 ...続きを見る
窓の向こうに
2013/06/30 03:07
八重の桜 第25回「白虎隊出陣」
新政府軍の進軍の様子をゆっくりと描き、簡単に倒せるはずの会津に対して色々と苦労している状況が作り出されています。前回までで二本松が破られ完全に孤立状態になってしまった会津に残された道は鶴ヶ城に籠城し、そこまでの経路で敵兵の数を減らす作戦以外にありませんでした。以前に頼母が言っていたように敵の弾が次々と命中するも、自分たちの弾は相手に当たりもしない。そのような現実に、もはや勝ち目はほとんどないと言ってもいいでしょう。 人は戦をする際には、何らかの名目、義を見いだそうとします。新政府軍は会津は賊軍で... ...続きを見る
あしたまにあーな
2013/07/28 23:08

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
ikasama4様、おはようございます。

まずは・・・6大イラスト公開お疲れ様でございました。
こうして見ると風吹ジュン、秋吉久美子、宮崎美子・・・。
時代を代表するセクシー・シンボル大集合なのですな。
まさに青春の日々だった・・・感じでございます。
皆さん、アラ・シックスティーですからなあ・・・。
そして・・・新・八重・・・かっこいい・・・。

まあ、ある意味、今回のラストシーンを見るために
半年待ちました・・・でございます。
合戦の描写がかなり控えめですが・・・味は出ていますな。
もう・・・負けるべくして負ける感じが太平洋戦争の如しです。
キッド
2013/06/24 07:47
今回はタイトルこそ白虎隊の出陣とありましたが、実質的にはヒロイン出陣という印象がありました。ラストのラストでヒロインが戦装束を身に纏うシーンには、バトルヒロインここに立つという感じでもありました。歴代の大河でも女性主人公が権力中枢の近くにいたりとか実質的に政務を取り仕切ったりといった作品はありますが、自らが軍服や戦装束を身に纏って戦場に立つというストーリーは半世紀もの歴史ある大河ドラマとしては初めてだったりするのでしょうか。もう八重さんも実写やアニメ、ゲーム、漫画等のエンタメ界におけるバトルヒロインの系譜に入れても良いと思っています。
前回の二本松少年隊の悲劇はあまりにもインパクトが強すぎて今回のストーリーも白虎隊の本格参戦とあってまたまたキツイ鬱展開でも待っているのかと思いましたが、そういった鬱展開に関しては次回に持ち越しでインターミッションとも言えるストーリーであったものの今回のストーリーに出てきた人達が次の回以降で亡くなる人の数を思うとそれはそれで重い気分になります。ただでさえ会津藩の追い詰められ感も甚だしく、会津のHPはレッドゾーンな状態なだけに、新政府軍の攻勢に対して挙藩一致で臨まなければならないにしてもやる事なす事がみんな裏目に出てしまっているのが痛々しく感じられます。
中野竹子親子をはじめとする娘子隊結成のエピソードや、籠城戦に持ち込めば会津に有利になるといった希望的観測にしても、リアルな戦場では銃火器が主力兵器となり薙刀で戦うなんて何の慰みにもならないのではとか戦略的な視点が欠如し過ぎている(奥羽越列藩同盟は瓦解寸前で頼みの援軍もアテにならない)という印象がありました。
もう今日の放送からは会津戦争のクライマックスとなる鶴ヶ城籠城戦が4回に渡って展開されますが、八重さんの活躍と鬱展開の十字砲火と言える展開になりそうな予感がします。
MoTo
2013/06/30 14:10
キッド様
こんばんはです

この辺で大分ストックしてきたイラストの放出でございます

若いころのお姿は
ほんとセクスィでしたものなぁ

そして八重はこの日に備えて
がんばりました ̄∇ ̄

合戦の描写に関しては
予算の都合といったところですが

悲劇性は十分ですな

負けるべくして負ける

それにすら気付けなかった

見ようともしなかった

そこがいつも負ける要因ですかな

そういう事を知らずに
上の命令に従えば勝てると信じてると
思っている方にとってはたまりません
ikasama4
2013/07/15 23:48
MoTo様
ですねぇ
個人的にも二本松少年隊の描写と比べると
これからくる白虎隊の描写は控えめでしたかな

というか
まだ戦えるのに自刃したのと
戦死したのでは

同じ若き命ながら
何か違うような気がしてしまうと思う
自分はおかしいのかもしれませんが; ̄∇ ̄ゞ

会津の意地は
東北諸藩にも伝わったのかもしれませんが

それはそれとして建前論というところとか
なし崩し的に渋々会津救済に流れた

というところがあるのかもしれません

何にしても
自軍の状況把握と
敵軍の状況把握能力に
会津上層部は欠けていたのでしょうな
ikasama4
2013/07/15 23:49

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