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zoom RSS 八重の桜 第13話 「鉄砲と花嫁」

<<   作成日時 : 2013/03/31 23:59   >>

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長州が京に攻め込んだ禁門の変から一ヶ月が過ぎた頃
佐川官兵衛が会津より兵を率いて京に上洛した


そして
大蔵は奏者番

梶原平馬は若年寄

覚馬は公用方にそれぞれ出世していた


国許に戻った秋月は山本家に向かった
尚之助が開発した新式銃の性能を見るためであった

新式銃を出来を披露するのは八重である

その銃の出来栄えも感心した秋月であった


秋月は覚馬にある事を託されていた


会津から離れることがあったら
力添えをよろしくとの覚馬から言いつかっていた


何故そのような事を
覚馬さんが言い出すはずがないと
尚之助は思っていたのだが


秋月はその理由を語ってくれた


それは佐久間象山の事である

佐久間象山は刺客に襲われて亡くなった

その後、松代藩は象山先生に何一つ報いることはなかった


我が会津藩は頑固で新しいものを容易くは認めない
川崎殿がどんだけ力を尽くしてもそれに見合うだけの
地位を得ることは難しい

それでも会津に留まる事をよしとするか


覚馬の思いとしては

何の遠慮も気兼ねもいらねぇ
己を生かす道は己で決めてもらいたい


との事であった



それ以来、八重はどこか
何をするにしても上の空であった




その頃、長州は攘夷として砲撃した異国から報復を受けて
無残なまでの惨敗を喫した

この事により長州は
無謀な攘夷から開国勤皇に舵を切る事となっていくのである




それからまもなく尚之助が新式銃の改良が出来たと言ってきた

試し撃ちとして今までは八重にやってもらっていたが
此度は尚之助自身が試し撃ちをすると言う


出来栄えは上出来であった


それに喜んだ尚之助は八重の元に向かった


「八重さん
夫婦になりましょう」

「え?」

「私の妻になって下さい」

「え?
そっだごと・・・あんさまの文の事を忘れるようにと
秋月様がいわさった
だから縁組の事は・・・」


「文の事はどうでもいい
私が自分で決めたことです

お父上にお許しを頂きました
八重さん
一緒になりましょう」


「ダメです
それはできねす」


「何故です?
私では頼りないですか
八重さんに相応しくない人だと思っていました

なれどこれを作る事ができた
日本で最も進んだ銃だと自負しております

浪人であってもこの腕があれば生きていける」


「だがらならぬのです
尚之助さまを会津に縛り付けておいてはなんねぇのです
尚之助様の文が来てからずっとそう思っていました

ずっと仕官にこだわっていたのは兄様だ
尚之助様は昔からそった事ちっとも望んでおられなかった

いつでもどこでも旅立っていいのです
やりてぇことをやって頂きたいのです」


「私はここで生きたい
八重さんと共に会津で生きたいのです


妻になって下さい」



「はい」




八重が尚之助と夫婦になる事が決まり
山本家は嫁入りの準備を始める事となった


あの八重がようやく嫁に行くということで
父も母も大喜びであった

だが何よりもまずは
京にいる殿様のお許しを得ねばならなかった




会津から遠く離れた大坂の地に
西郷吉之助が専修寺にいる軍艦奉行・勝麟太郎を尋ねた


西郷は長州征伐に関して
下知が出てから二ヶ月を過ぎても
一向に動こうとしない幕府に苛立ちを覚えていた




その時、先君・斉彬公からの言葉を思い出した



国事に迷った時には勝麟太郎にお尋ねせよ



西郷の意見としては
長州に対して領地没収という厳罰に処すべきであると




「挙国一致して長州を討つか
およしなさい

そんな戦
幕府のためになるかしれねぇが
日本のためにはなりませんよ
内乱なんぞに現をぬかしなさんな

下関を襲った異国の艦隊がもし摂津の海に攻め込んできたら?
腰砕けの幕府にだけ任してちゃいけねぇ
国を動かす新しい仕組みを作るんです
共和政治ですよ

日本中には優れた殿様が幾人はいる
越前
土佐
それから薩摩だ

諸侯諸藩が揃って会議を開き
国の舵取りをする」


「そいは亡き先君が目指しちょったもんにごわんど」


「肝要なのは国の利害を超え
公論でもって国を動かす事です」


「公論にごわすか」


「幕府は熟しすぎた柿のようなものです」



そう言って握り潰した柿を見て笑った勝に
西郷も笑った


その時
勝は背筋が凍りつくような恐怖を覚えた


「わかいもした
たった今おいは目が覚めもした
天下のために何をすべきかはっきりと分かいもした
あいがとごわした」







絵空事だと思っていた事を
あの男は実現しよるやもしれぬ


「薩摩の西郷
思ったより恐ろしいやつやもしれぬ

俺は少し喋りすぎたな」


勝は自分が先程
語っていた事を少し後悔した




幕府軍の下に戻った西郷は
諸侯の前で恭順を勧めるべきと進言した


「戦わずして勝つ事こそ善の善なるもの
これぞ孫子の兵法」



そうして長州征伐は
長州に恭順させることにより立ち消えとなった





容保は不満だった
結局戦をせずに長州征伐が終結した事に


その容保は慶喜に呼び出された


「そなた
公方様のご上洛を何度も願い出たそうだな?
その事、江戸の老中どもが何と評しているか
ご存じか?

京都守護職ごときが将軍の進退に口を挟むとは僭越至極と
あざ笑っておるわ

そればかりではない

わしとそなたが朝廷の権威を笠に着てご公儀を脅かすと言う者さえいる」


「何故そのような・・・」


「江戸城の連中は何も知らぬ
そのくせ帝のご信任厚い我らを妬み
京都方などと名付けて痛くもない腹を探ってくる」




それは会津でも同じであった

公用方であった秋月は国許から見れば
都を我が物顔に仕切っているように見える
一方で国許がどれだけ倹約しても都の出費に追いつかない

それ故に国許の僻みや嫉妬が
都で働く者達に向かうらしい



「なぁ修理よ
我らは一体何と戦っているであろうの」


家老・田中土佐は思わず呟いた




会津では八重が祝言を行う事となった

仲人には秋月が行う事となった

だが尚之助が山本家の居候ということで
八重を秋月家の養子にして

その秋月家から行列を組んで
そこから山本家の門をくぐる事となった


花嫁衣裳はいわば女の戦装束


意を決したように八重は秋月家の門を出る―――――






会津でのささやかな幸せの日々が送られる中

京都では急激なまでの時代の変動の波によって
人の思想も急激に変動していく

それをまざまざと見せつけられましたかね


禁門の変で
覚馬や平馬、大蔵らが出世していく

でも、都にいる者達は
国許にいる者達から見れば
国許は倹約に励んでいるのに
都の者達は贅沢をして更に出世までしている

というところでは
会津も幕府も同じですな


どちらもなんとなく熟しすぎた柿って感じがします


ただ危機感という点に関しては
幕府よりも会津の方が強く感じてる、というところでしょうか


しかし、そういう嫉妬がために
国が二分するようになってしまうのは悲しい事ですな




それから京の夫に嫁いだ嫁

夫と一緒についていった者
国許にとどまった者


特に国許にとどまった妻は
夫の今もですが、過去もよく知らない

夫の父や母から少しずつ夫の過去を知って
夫への思いを埋めていく


という感じですかね


なんかこういう幸せな日々を描いていく事が
この後に起こる悲劇が思いっきり見る者の心をえぐるのでしょうね



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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ikasama4様、おはようございます。

ゆるゆると進む春の大河。
先週の動から一転して静の回でしたな。
しかし、会津ではヒロインの縁談がまとまり
八重の桜が花開くわけでございます。

戦によって出世する若者たち。
それを怨み、嫉み、妬むもの。
江戸と京のへだたり。
それよりなお遠い会津の地。
前回はやや会津への怨みの描写が説明不足だったのですが
今回はじわじわとフリが進行して味わい深かったですねえ。

山川家の一家団欒も恐ろしいですが
西郷家も似たようなものなのに静かですな。
老夫婦かっ。
それにしても会津戦争まではまだまだ遠いのか。
どういう配分で来るのか予想もつかず
それはそれで楽しゅうございますねえ。
キッド
2013/04/01 03:50
キッド様
こんばんはです
つかの間の幸せを噛み締める日々

この場所は今の日本の流れと隔絶してるような
ところが面白いところですな

会津に対する憎悪はちととってつけみたいな
印象がありましたねぇ

山川家、西郷家
会津の家族とはかくあるもの、みたいな
この時代のこの家族は昔のホームドラマと
同じなんですよ、って訴えかけてるような
印象がありますね

その崩壊を見せられるのはつらいもんがありますがね

会津戦争はもう間近に迫っております; ̄∇ ̄
ikasama4
2013/04/23 00:09

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